マガジンのカバー画像

design

41
運営しているクリエイター

記事一覧

【1時間で分かる】P&G流マーケティングの教科書

【1時間で分かる】P&G流マーケティングの教科書

2020年5月末でP&Gのブランドマネージャーを退職しました。僕はこのNOTEで、P&Gで非言語的に受け継がれているマーケティングの思考法を、分かりやすい教科書のようにまとめようと思います。本気で読めば1時間かからず読めると思います。が、ちゃんと理解すれば知識レベルとしては本何冊分にもなることをお約束します。さらには、そのマーケティング思考の先に、僕がどんなマーケティングの進化を考えていて、そのた

もっとみる
オフィスの壊れた椅子が、腰掛けられるアートに。magmaとともに手掛けた「再生」のお話。

オフィスの壊れた椅子が、腰掛けられるアートに。magmaとともに手掛けた「再生」のお話。

2020年6月。人もまばらなメルカリオフィスのエントランスに、新しい椅子が届きました。新しい椅子というと、ちょっと違うかもしれません。もともとエントランスで長く使用され老朽化していた椅子をもとに、メルカリで購入した資材を組み合わせることで再生した、腰掛けられるアート作品です。

手掛けたのは、アーティストユニット「magma」の2人。新しい価値を持つ椅子とロゴアートがつくられた経緯、そこに込めた思

もっとみる
2010年代のミラノデザインウィークを振り返って

2010年代のミラノデザインウィークを振り返って

本来だったら今日(4月25日)は、ミラノデザインウィーク(Milan design week)が終盤を迎えているはずだった。恒例の4月から、COVID-19のために一旦6月へと延期になった今年の催しは、先月になって実質的に中止(来年への延期)が発表されている。

こんなタイミングに2010年代のミラノデザインウィークを振り返るのは意味があるかも、と、先日「Keep our creative」という

もっとみる
「モヤモヤしていることは?」という質問の3つの価値

「モヤモヤしていることは?」という質問の3つの価値

レクチャーやトークイベントなどで質疑応答の時間があります。このとき、即座に手が上がり質問がはじまることってそんなに多くないですよね。

参加者同士の関係性ができていて空気が解れていれば質問が出やすいですが、そうじゃないと最初の1人は恐る恐る手をあげます。あるいは質問が出なくて、登壇者が話を続けるシーンもよく見かけます。

そんなとき、たとえば、「近くの人とグループをつくって、気づいたこと、あるいは

もっとみる
STORESロゴデザイン漂流記 〜完成に辿り着くまでのアイデアと対話の全記録〜

STORESロゴデザイン漂流記 〜完成に辿り着くまでのアイデアと対話の全記録〜

CoineyとSTORES.jpがheyへと経営統合してから約2年。
それぞれ別々のサービスブランド名で運営していましたが、統合してついにひとつの 「STORES」として始動することになりました。

ブランド統合にあたり、STORES.jpとCoineyのデザイナーによる組織横断メンバーと、外部パートナーで組成されたブランドデザインチームで、新生「STORES」のロゴデザインをつくりました。

もっとみる
うつわ界のユニクロ黒スキニー|超初心者向け!最初に買うべき食器5選

うつわ界のユニクロ黒スキニー|超初心者向け!最初に買うべき食器5選

「服を着るならこんな風に」という漫画をご存知ですか?

服のことが全くわからないファッション知識ゼロの主人公が、一番最初に買う服がユニクロで売ってる黒のスキニーパンツなのです。ここからクローゼットを少しずつ揃えていく、その最初の一着です。

そんなスーパー初心者向けの商品が、きっとうつわにもある。ヤマザキ春のパンまつりのおまけや結婚式の引き出物しか家に食器がない。自分で選んで食器を買ったことない。

もっとみる
#買ってよかったもの

#買ってよかったもの

ぼくは普段、主にIllustratorやPhotoshopなどのデジタルツールを使ってイラストレーションを制作しています。昔こそアクリルガッシュでペタペタ描いていた時期もありますが、お仕事をするようになった今では効率性や利便性を考えほとんどがデジタルの作業になりました。

デジタルデータでの仕上がりについては満足していますし大好きなのですが、唯一自分が弱点(?)だと感じていたのがプリントアウト問題

もっとみる
デザインのクオリティを上げる「リフレクション力」

デザインのクオリティを上げる「リフレクション力」

先日、上平先生のブログを拝見して、雑談してたらデザイナーの話で盛り上がったのでその話や考えなどを図解と共に整理してみました。

哲学者のドナルド・ショーンは、1983年にReflection(省察)を二つに分けています。それが、「Reflection in action(行為の中の省察)」と「Reflection on action(行為にもとづく省察)」です。

1つ目のリフレクション "Ref

もっとみる
「遊び」の分類と組み合わせ

「遊び」の分類と組み合わせ

遊びとは何か?という根源的な問いの探求と、遊びをカテゴライズしようという分類の試みは切り離せず、古くからさまざまな理論家たちが議論を重ねてきました。

分類の視点やラベルはさまざまで、たとえばピアジェは発達の観点から「感覚・運動的な遊び」「機能的遊び」「象徴的遊び」「社会的・ルール遊び」といった具合に分類していますし、他にもビューラーは心理的な側面から「感覚・機能遊び」「虚構遊び」「構成遊び」「受

もっとみる
「アリとキリギリス」の本当の教訓

「アリとキリギリス」の本当の教訓

3年くらい前に「アリとキリギリス」についてブログで書いてみたのだけど、いろいろな人のさまざまな意見をもらったり、あかしさんのnoteを見て触発されたりしまして、改めて整理して、noteに書いてみようと思った次第です。

-----

さて「アリとキリギリス」の、前半のストーリーはざっくりこんなものです。

1. セミは夏の間、歌ってばかりいる。
2. アリはせっせと働いている。
3. 冬になりセミ

もっとみる
赤ちゃんにとって「造形」とは何か

赤ちゃんにとって「造形」とは何か

0~2歳の子は「造形遊び」をあまりしません。粘土や絵の具を使うと部屋が汚れます。誤飲のリスクもあります。そのため、家で「造形遊び」をさせる人は少ないでしょう。では、赤ちゃんは造形ができないのか?というと、そうではないと思います。

赤ちゃんにとって造形とは「素材の変形プロセスを楽しむこと」です。たとえば、紙コップをかじること、雑誌のページをビリビリに破くこと、離乳食をテーブルに塗りたくることなどで

もっとみる
「意味のデザイン」を通じて、新たな気づきを生み出す商品開発の場をファシリテートする(メンバーインタビュー・小田裕和)

「意味のデザイン」を通じて、新たな気づきを生み出す商品開発の場をファシリテートする(メンバーインタビュー・小田裕和)

本インタビュー企画では、ミミクリデザインのメンバーが持つ専門性やルーツに迫っていくとともに、弊社のコーポレートメッセージである「創造性の土壌を耕す」と普段の業務の結びつきについて、深掘りしていきます。

第4回は、東京大学大学院に籍を置く研究者であり、他方でミミクリデザインのデザインリサーチャーとして主に商品開発やイノベーション支援のクライアント案件も担当する小田裕和( @hirokazu_oda

もっとみる
ユニセックス風な生理ナプキンの話【続き】

ユニセックス風な生理ナプキンの話【続き】

前回の記事(https://note.mu/moeoo/n/ncf04b27b701c)の話の続きです。反応ありがとうございました。

Twitterでも新たに画像付きで公開したところ、うれしいことに性別問わず共感してくださる方がいて、意見をたくさん聞くことが出来ました。

BuzzFeedさんの取材もお受けしました。ありがたや。

取材内容とかぶりますが…
自分も含め、生理用品を買うときや貸

もっとみる
ビジュアライズってたのしい!社内のグラレコワークショップに参加した話。

ビジュアライズってたのしい!社内のグラレコワークショップに参加した話。

こんばんは!イーロンマスクは宇宙人と信じてやまない仙崎です。グラフィクレコーディングの社内勉強会に参加したときの記録です。長いですが、よかったら暇つぶし程度に読んでみてくださ〜い。

◼︎講師をしてくれた人
原田紘子さん (株式会社ネットイヤーグループ UX/IAデザイナー)
https://www.netyear.net/author/hiroko-harada

◼︎ワークショップ

もっとみる