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学びて習う、学びて富む ―悠久の賢者たちとの終わりなき対話―

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机を挟んで賢者と交わす一回の対話は、 一ヶ月かけて本を読むのと同じ価値がある。  ――古代中国の格言   文明開化の時代、福沢諭吉は世界人の素養たる実学の重要性を説き「学びて富… もっと読む
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#読書感想文

【プライム会員なら無料で読める】Amazon prime reading読書記録4

【プライム会員なら無料で読める】Amazon prime reading読書記録4

みなさんは普段本を読みますか?

私はこれまで30年近く本を読まない人生でしたが、Amazon Prime Readingの存在を知ってから簡単に読めるビジネス書を読むようになりました。

完全に食わず(読まず)嫌いでしたが、世の中にあふれるビジネス書というのは活字が苦手な人にも読めるようにできているんですね。それぐらいサクサク読めるような本ばかりです。ということで、今回もここ最近読んだ本を超ざっ

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おじさんと承認について

おじさんと承認について

 ひとはなぜ「認められたい」のか を読んだので感想を書きたいと思います。

 私もいい年であり、おじさんです。もう一昔前ならおじいさんにちかいです。おじさんの評判は悪いです。曰く、成功体験にあぐらをかき、アップデートができずに足手まとい。そのくせ威張っている。権威を振りかざす。さんざんな言いわれかたです。でもどうしてこうなっているのかといえば規範の体現者だからではないでしょうか。少し長いですが引用

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歴史の言葉No.24 リン・ハント『人権を創造する』 「彼らはわたしたちなのだ」

歴史の言葉No.24 リン・ハント『人権を創造する』 「彼らはわたしたちなのだ」

18世紀に書簡体小説が欧米で流行した。ルソーの『ジュリ(あるいは新エロイーズ)』やサミュエル・リチャードソンの『パミラ』など、作者の視点のみによって書かれた小説ではなく、小説の登場人物の手紙をとおして、あたかも登場人物みずからが語っているかのように感じられる仕掛けをもった小説だ。

おなじ18世紀後半には、アメリカとフランスで革命が起きた。革命では、人間は平等であるということがうたわれた。それ以前

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オタク経済圏創世記

オタク経済圏創世記

タイムラインで、見て面白そうだったので、オタク経済圏を学ぶためにも読んでみました!

プロレスとオタクの親和性、プロレスは常に雑誌などのメディアとともに、リング外においても批判・解釈を試合のように見せ、コンテンツの一部として提供してきた。ユーザー参加型の性質がアニメのような批判コンテンツに近い。

映画、「君の名は。」は日本で232億円、中国で95億円の大ヒットとなった。FGOも600万DLで34

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ライターに勧めたい文章術「以外」の本 7冊

ライターに勧めたい文章術「以外」の本 7冊

はじめに文章術に関する本は、たくさんある。それらを読んで実践すれば、文章はうまくなるかもしれない。

だが、たとえばnoteに記事を公開して、Twitterで「書きました」と発信しても、フォロワーが5人しかいなかったら、ほとんど読まれない。公開して20PVで終わったらもったいない。せっかく書いたのなら、「書いて終わり」ではなく、「ひとりでも多くの人に読んでもらえる工夫」についても考えてみてほしい。

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無料で時間を奪うビジネスが世界を制する…?

無料で時間を奪うビジネスが世界を制する…?

「フリー(無料)からお金を生み出す新戦略」を読んだ感想文です。
本の要約を交えながら、筆者の私の考察も載せています。
マーケティング職の方々に限らず、行動経済学に関心のある方、全てのビジネスマンにおすすめしたい本です。

本の要約FREEの定義

ランチが無料の場合、間接的に誰かが誰かを無料にしている
例) Googleの広告ビジネス
例) 累進課税制度

フリーには4種類ある

フリー1. 直接

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【シン・ニホン】日本の弱点は科学

【シン・ニホン】日本の弱点は科学

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜日本の大きな課題は教育と人材〜「日本はもう終わってる」
という声が度々色んなところで聞かれる。

日本のGDPは毎年軒並み横ばいで、成長率という意味ではもはや先進国とは言えない状態である。

人口減少や社会保険料・医療費の増大など、現在の国のシステムがこれからの世代に負担が重くのしかかるようなものになってしまっているのは自明のこと。日本の未来を考えた時に、暗

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シルビオ・ゲゼル入門 減価する貨幣とは何か/廣田裕之

シルビオ・ゲゼル入門 減価する貨幣とは何か/廣田裕之

デジタル通貨が普及はじめたいま、お金に色をつけることは可能になっている。

色をつけるとはどういうことかというと、誰がそのお金をいつどこで何のために使ったかを明らかにできるという意味でだ。色をつければ当然不正な利用、やましい利用はできなくなる。なぜ富む者がさらに富み、貧する者がさらに貧しくならざるを得ないかも明確になるはずだ。税金が何に使われ、支払った代金、寄付したお金の利用用途も明確になり、お金

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自由について:イマニュエル・カント「実践理性批判」

自由について:イマニュエル・カント「実践理性批判」

学問の自由や、表現の自由、が話題になり、また、米国大統領選や、各国の、とりわけ中国とアメリカ・ヨーロッパのCOVID-19への対応の差を見ていると、ここのところ「自由」とはなんだろうかと考えさせることが多い。

しかし、考えれば考えるほど、よくわからなくなってきたので、辞書で調べてみた。新明解国語辞典で「自由」とひくと以下のように書いてある。

紛糾した議論を見聞きしたときに、自分の中でうまく整理

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イマニュエル・カント「実践理性批判」

イマニュエル・カント「実践理性批判」

自分自身はいったい何者なのか、世界はいったいどういう存在なのか、ということを考えるときに、自分や世界がどのようにあるのか、と考える方向と、自分や世界がどうあるべきか、と考える方向と二つの方向がある。本来、「どのようにあるのか」がわかれば、「どうあるべきか」がわかるはずだ、と考えてもよいはずなのだが、考えれば考えるほどどうにもおさまらない。

「どのようにあるのか」を徹底的に理性を駆使して論理で考え

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東大教授が考えるあたらしい教養【読書感想】

東大教授が考えるあたらしい教養【読書感想】

こんにちはsomekichiです。

皆さんは「教養とは何か?」を考えたことはありますか?
今と昔の「教養」の意味が変わってきていることに気づいていますか?

今回は、日本の科学論・科学技術社会論研究者でありながら、東京大学教授を務められている「藤垣裕子さん」が著者である「東大教授が考えるあたらしい教養」を読んだ感想をお話ししていきたいと思います。

今と昔の教養の違い昔(昭和〜平成にかけて)は「

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「宝石・鉱物おもしろガイド」を読んだ中二女子の感想

「宝石・鉱物おもしろガイド」を読んだ中二女子の感想

鉱物第四弾の今回読んだこの本。

鉱物、というよりも宝石についてが中心でした。

鉱物中心の本では一行でさらっと説明されて終わりだった宝石としての名前が何度も出てきて面白かったです。

ヒスイの章には知っていることもあって、鉱物の知識が身についてきたのかな~、と嬉しくなりました。

とはいえ、宝石の買い方は一冊読んだだけでは頭に入らない・・・。

まだまだ勉強です。

ということで、上の文にある通

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『本嫌いの原因は勘違いが9割』

『本嫌いの原因は勘違いが9割』

本書は、元本嫌いによる「本嫌いのための本」です。が、
まわりの「本嫌いの人に本を好きになってほしい人」もターゲットですよ!

①本嫌いを克服したい人
 →本書で「本嫌いの理由を知る」「勘違いを解消する」
②まわりの本嫌いの人に本を好きになってほしい人
 →本書で「本嫌いの人への働きかけを知る」

私の場合は②を目的に読みました。

一緒に学びましょう!💪

私も本を読みませんでした

今でこそ本

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「読んで良かった」と心から思えた30冊(小説・エッセイ多め)

「読んで良かった」と心から思えた30冊(小説・エッセイ多め)

先日、ライターコンサル生の杉山真太郎さんに星野道夫『旅をする木』を勧めたところ、とても気に入ってくださったようで、こんなLINEをいただいた。

中村さん、おすすめの本を聞きたくてLINEしました。

古賀史健さんの『書く人の教科書』の中にあった「最初からそこにあったとしか思えない文章がいい文章」という文章の基準がすごい自分の中で残っています。を読んでいると、本当にはじめからそのまま文章が存在して

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