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足跡日記👣§21 hustle and bustle city Tokyo(後編)
環境アートの展示会場はビル街にある高層ビルの屋上だった。自然環境からかけ離れ、恵みをもたらしてくれる土から遠く隔たった場所で環境アート展が開催している。ぼくはそのビルを見上げながら、これは人間が自然を支配していることを、皮肉的に示唆しているような気がしていた。
窮屈なエレベーターの中で気圧の変化に不快感を抱いていると、瞬く間に会場の53Fに着いた。そこには、いくつもの前衛的なエコ・アートが展
足跡日記👣§20 hustle and bustle Tokyo(前編)
今日は午前に留学生と練り切りを作ったりけん玉で遊んだ後、事前健診のために東京に行く必要があった。仙台にも会社と組んでるクリニックがあれば楽だったのだが、まぁ東北が不幸を見るのは慣れっこである。
今話題になっている、JR東日本が発行する破格の切符”きゅんパス”で東京へ向かう(この時、微塵もキュンキュンしていないのは言わずもがなである)。クリニックは御徒町駅の近くだったので、降車した上野駅から2
足跡日記👣§13 オーガニック野菜と対話
今日も例のごとく質の悪い睡眠をとって、9時前に家を出た。向かうは宮城県村田町。村田町は仙台市と市境を接する里山地域である。原付を1時間少々飛ばした先に、今回の訪問地である村岡農園があった。管理者である村岡さんは、オレゴン州のアルバニーで有機農業を研修し、ファーマーズマーケットに惹かれ、宮城の地で農園を構え、毎週土曜日に定禅寺通りでファーマーズマーケットを開いている。ぼくは仙台近郊で有機農業を営む
もっとみる足跡日記👣§12 先生とは
今日はとある小学校でストックホルムの街づくりについて講演した。こちらの学校は海に近く、3.11の震災時にはすぐ近くまで津波が押し寄せた場所である。ゆえに震災以降は防災教育に力点が置かれ、それが地域の街づくりという形で総合的な学習の時間に現在も組み込まれている。今回は生徒にとって理想の街づくりのヒントを与えるべく、昨年に引き続き講演依頼が来た次第だ。
授業のチャイムが鳴り、学年主任の先生がマイ
足跡日記👣§11 図書館にて
夜7時。図書館の本の返却期限が過ぎていたので、徐ら腰を上げて大学に向かった。期限が超過したことに対してお叱りがないかほんの少し怯えていたが全くの杞憂に終わり、そそくさと次読みたい本を漁りに階段を上がる。今日から自分で、できるだけ一日一冊、難しければ二日で一冊本を読んでみよう、と思った。いきなりどかっと借りるのは億劫なので、まずは一週間分、4冊くらいを借りることにした。視界には四方八方に目を引く本
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