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心はcity boy / ▶︎https://lit.link/heitk

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記事一覧

最近出会った素敵な本12選

最近(といっても、ここ半年ほどで)出会った本の中から、特に印象的だったものをレビュー形式で思い出しながらフワッと紹介します。 やはりエッセイが多めですが、詩集や短…

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3日前
28

京都、至福の夜。

桜が咲き乱れる直前の3月末に京都を訪れた。 日中は市内の飲食店や神社を巡ったり、お店の方に早咲きの桜スポットを教えてもらったりしてアクティブに活動した。 夕暮れ…

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11日前
8

1.1

青空で日が照っていて温かくて雪のない、こんな穏やかな正月三が日は北陸では極めて稀なこと。 文化的で健康的な営みができると年末から期待していたのに、そんな生活はお…

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3か月前
4

キャンドル1本の後悔

大切なあなたの誕生日は12月23日。 自宅にてケーキではなくデザートプレートでお祝い。 手作りのフレンチトーストにアイスとプリンとフルーツをトッピング。 見た目は少…

heihei
4か月前
7

今年もケーキ文化に馴染めなかった。

どうしても思ってしまう、なぜケーキなのかと。 誕生日にケーキ、クリスマスにケーキ。 別に世の中に対して斜に構えたい訳ではない。 祝い事にケーキを食べるようになっ…

heihei
4か月前
6

遺書のような惚気のような。

前回の記事から随分と間が空いてしまった。 ついでに言うと、毎日書いていた日記も2ヶ月近く書いていない。 何となく文字を綴る方向に身体が動かなかったのだろうか。 …

heihei
7か月前
20

真面目という呪縛。

こう日記に書いた。 自分の真面目さが足枷になっていると自覚しているけれど、何故かいつも抗えない。 ✳︎ 地方国立大学の医学生である僕は、大学での病院実習の真っ只…

heihei
9か月前
22

最近のエッセイdig

自分の嗅覚を頼りにして、近頃はエッセイを堀りに掘っている。 紙の手触りが心地よくて次々と新しい本を買い漁るものの、置き場にそろそろ困ってきた。 財布と空間とを占…

heihei
10か月前
47

人並みに世俗的

「優れるより、異なれ。」 どこかの誰かが生み出した言葉が、今の自分の支えになっている。 王道では勝てないと思い、いつからかサブウェポンで武装することに快感を覚え…

heihei
11か月前
16

直感と未来。

ここ最近、ポッドキャストを貪り聴いている。 2,3年前に『味な副音声』に出会い、今では計6番組を毎回必ず聴く立派なポッドキャストリスナーにすくすくと成長した。 そん…

heihei
11か月前
15

不意打ち

同じ本を時間を空けて読み返すと、色々な発見がある。 何故その本に惹かれたのか。 何故前回は気に留めなかった一節が引っ掛かるのか。 自分の中の変わらない部分。 自分…

heihei
11か月前
28

アーモンドミルクラテ

電子書籍を全く読まなくなり、紙の読書に再び完全移行。 やはり、クラシカルであることに心地良さを感じる性分なのかも。 とは言え、単調で凝り固まった生活に浸ることだ…

heihei
11か月前
19

"feel" MISAKI

午前4時に自宅を出発し、車を走らせること約7時間。 辿り着いた漁師町で、僕は人生最高の旅を経験した。 * 振り返ってみればきっかけはnoteだった。 僕のnoteに興味…

heihei
1年前
28

昼寝と感傷。

とある冬の午後。 筒井康隆氏の『残像に口紅を』を読み、その独創性と作者の緻密で大胆な試みに驚かされている。 が、100ページほど読んだあたりで眠気が襲ってくる。 …

250
heihei
1年前
10

生活にエッセイを。

髪を切ってきた。 長い間お世話になっている美容師さんに髪を委ね、その小気味良いカットのリズムを感じながら雑誌を読む時間は、数少ない癒しの時間である。 雑誌は常に…

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1年前
38

有料記事も書くことにした。

今までの自分の行動やSNSの使い方を振り返ってみると、ほぼ全てのベクトルが『承認欲求』に収束していた。 現在から見た過去の自分は、どこまでもダサくて醜い男だった。 …

heihei
1年前
22
最近出会った素敵な本12選

最近出会った素敵な本12選

最近(といっても、ここ半年ほどで)出会った本の中から、特に印象的だったものをレビュー形式で思い出しながらフワッと紹介します。

やはりエッセイが多めですが、詩集や短歌などの他ジャンルにも手を伸ばして色々読んでみました。

計12冊あるので、1冊/月ペースで丸1年間かけて読んでみるのもよいかも??

✳︎

✳︎

●民藝雑論

民藝店『やわい屋』店主、朝倉圭一さんの思考や感情を通して、民藝と日常と

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京都、至福の夜。

京都、至福の夜。

桜が咲き乱れる直前の3月末に京都を訪れた。

日中は市内の飲食店や神社を巡ったり、お店の方に早咲きの桜スポットを教えてもらったりしてアクティブに活動した。

夕暮れ時にホテルでチェックインを済ませ、ひと休みもそこそこにウェルカムドリンクを渇いた身体に流し込み、いざ夜の京都へ。

✳︎

その夜のメインイベントは、『磔磔』という老舗ライブハウスの50周年を記念して行われる音楽ライブと決めていた。

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1.1

1.1

青空で日が照っていて温かくて雪のない、こんな穏やかな正月三が日は北陸では極めて稀なこと。

文化的で健康的な営みができると年末から期待していたのに、そんな生活はおろか命をも奪われた人々がいる。

重苦しい空気感に体が自然と内側へ籠ってしまう。

午後になってもう天気が崩れてきた。
やはり僕は北陸を好きになれない。

例え天災で骨を埋めることになっても構わない、そう思える土地に住むまでは何があっても

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キャンドル1本の後悔

キャンドル1本の後悔

大切なあなたの誕生日は12月23日。

自宅にてケーキではなくデザートプレートでお祝い。

手作りのフレンチトーストにアイスとプリンとフルーツをトッピング。

見た目は少々荒くなってしまったけれど、冷たくて温かくて甘い。

「ん〜、美味しい!」とあなたは言う。

けれどふと感じてしまった不安、果たしてあなたはこれで満足してくれたのだろうか。

本当はケーキを食べたかったのではなかろうか。
本当はも

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今年もケーキ文化に馴染めなかった。

今年もケーキ文化に馴染めなかった。

どうしても思ってしまう、なぜケーキなのかと。

誕生日にケーキ、クリスマスにケーキ。

別に世の中に対して斜に構えたい訳ではない。

祝い事にケーキを食べるようになった歴史的背景がきっとあるのだろうが、あまりにも世の中にケーキ文化が氾濫しすぎていて、少し引いてしまっている自分がいるのだ。

街の様子や各種メディア、SNSを見ていると「ケーキなしの誕生日なんてあり得ない」「ケーキを食べなければ12/

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遺書のような惚気のような。

遺書のような惚気のような。

前回の記事から随分と間が空いてしまった。

ついでに言うと、毎日書いていた日記も2ヶ月近く書いていない。

何となく文字を綴る方向に身体が動かなかったのだろうか。

強いて理由を挙げるなら、急な惚気にはなるが、4ヶ月程前から交際を始めた女性と過ごす日々に心が満たされているからだと思う。

初々しい若者の青春的な文脈の充足感というよりも、共に過ごす中で人間関係を双方向に深め合える充実感に幸せを感じて

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真面目という呪縛。

真面目という呪縛。

こう日記に書いた。

自分の真面目さが足枷になっていると自覚しているけれど、何故かいつも抗えない。

✳︎

地方国立大学の医学生である僕は、大学での病院実習の真っ只中である。

各診療科を1〜3週間でローテーションするのだが、メジャーな診療科から大学病院ならではのマイナーな診療科まで、そのグラデーションは多彩だ。

基本的にメジャー科の実習はハードで、マイナー科の実習は緩い。

僕は現在マイナー

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最近のエッセイdig

最近のエッセイdig

自分の嗅覚を頼りにして、近頃はエッセイを堀りに掘っている。

紙の手触りが心地よくて次々と新しい本を買い漁るものの、置き場にそろそろ困ってきた。

財布と空間とを占領しつつある、そんな愛すべき我が家の新入りエッセイたちを雑感と共にまとめて紹介いたします📚

✳︎

●珈琲の建設

・珈琲は固有の文化圏を獲得しているのかも。
・珈琲に対する自分の姿勢がまだ幼いと感じた。
・かといって、のめり込んで

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人並みに世俗的

人並みに世俗的

「優れるより、異なれ。」

どこかの誰かが生み出した言葉が、今の自分の支えになっている。

王道では勝てないと思い、いつからかサブウェポンで武装することに快感を覚えるようになった。

大衆に迎合せず、寧ろ意識的にオリジナルなキャラを求める生き方。

周りの人とはひと味違った生活スタイルや価値観に身を置くことで、多くのことを得て人生もある程度豊かになったとは思う。

けれど、突き詰めるとそれはルサン

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直感と未来。

直感と未来。

ここ最近、ポッドキャストを貪り聴いている。

2,3年前に『味な副音声』に出会い、今では計6番組を毎回必ず聴く立派なポッドキャストリスナーにすくすくと成長した。

そんな中「時間」について複数の番組で言及されていたのを機に、それについて少し自分なりに考えをまとめてみた。



テーマは、過去/現在/未来の同時性について。

最初の気づきとしては、過去の思い出はその年月に関わらず等しい鮮度でピック

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不意打ち

不意打ち

同じ本を時間を空けて読み返すと、色々な発見がある。

何故その本に惹かれたのか。
何故前回は気に留めなかった一節が引っ掛かるのか。

自分の中の変わらない部分。
自分の中で変わった部分。
自分の中に新しく蓄積された部分。



塩谷舞さんの『ここじゃない世界に行きたかった』を一年半ぶりに再読した。

美しい文章の間隙に編み込まれた真理。

不意に深く刺された。

これだから読書は面白い。

アーモンドミルクラテ

アーモンドミルクラテ

電子書籍を全く読まなくなり、紙の読書に再び完全移行。

やはり、クラシカルであることに心地良さを感じる性分なのかも。

とは言え、単調で凝り固まった生活に浸ることだけは避けたい。

日常に少しの変化を、生活に新しい視点を。



趣向を変えて、アーモンドミルクラテをギネスグラスで飲んでみた。

いつもの味に変わりはないけれど、新鮮さに触れて心の風通しが良くなった気がする。

無意識のうちにパター

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"feel" MISAKI

"feel" MISAKI

午前4時に自宅を出発し、車を走らせること約7時間。

辿り着いた漁師町で、僕は人生最高の旅を経験した。



振り返ってみればきっかけはnoteだった。

僕のnoteに興味を持ったというDMがあり、1か月ほど前にその方と都内でお会いした。

色々な話をする中で、「知り合いにこんな面白い人がいるよ」と紹介してもらった方(以後、Sさん)がいる。

Sさんは若いながらも行動力が凄まじく、三浦半島の先

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昼寝と感傷。

昼寝と感傷。

とある冬の午後。

筒井康隆氏の『残像に口紅を』を読み、その独創性と作者の緻密で大胆な試みに驚かされている。

が、100ページほど読んだあたりで眠気が襲ってくる。

早朝からビジネス書1冊と映画を1本を摂取したから疲れているのだろう。

普段はしない昼寝をしようと思い立つ。

ルームウェアの襟を立て、ソファの上で毛布にくるまる。

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生活にエッセイを。

生活にエッセイを。

髪を切ってきた。

長い間お世話になっている美容師さんに髪を委ね、その小気味良いカットのリズムを感じながら雑誌を読む時間は、数少ない癒しの時間である。

雑誌は常に新しい発見をもたらしてくれる。

紙媒体がインターネットによって駆逐されかけている時代だからこそ、雑誌にある情報はワンランク上の洗練された質を帯びている。

雑誌を読むことで、SNS等からの膨大な情報で埋もれてしまっていたであろうニッチ

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有料記事も書くことにした。

有料記事も書くことにした。

今までの自分の行動やSNSの使い方を振り返ってみると、ほぼ全てのベクトルが『承認欲求』に収束していた。

現在から見た過去の自分は、どこまでもダサくて醜い男だった。

理想と現実の乖離に深く沈んでいくほど、僕の態度は自己顕示的になっていった気がする。

つまり僕は幼く、未熟な人間なのだ。

いい意味でもっと大人にならなければいけない。

承認欲求を制御して、抑制的な美しさを。

有料記事の作成にも

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