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フロ読 vol.19 ウンベルト・マトゥラーナ フランシスコ・バレーラ 『知慧の樹』 ちくま学芸文庫
哲学とか宗教とかを語っていると、ふっと我にかえる時がある。
曰く、「脳は脳を語れない」。曰く、「語れないことこそが本質だ」。曰く、「環世界」。曰く、「色即是空」。そう。我々が「こうなはず」と語っていることはただの認識。それがそのまま世界を写し取れているかは甚だギモン。
そんな時、ふっと科学に触れたくなる。いや、分かってます。科学もまた、「科学的=世界の客観視」という思い込みに囚われる限り、