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ネタ倉庫(旧・ゴリラのネタ倉庫)

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記事一覧

宇宙とフグのおはなし(預かれし銀河の幸)

預かれし銀河の幸。「預かれし銀河」があるということは、その逆の「預かれざる銀河」もあるということだ。すなわち、銀河は誰かの所有物である。そして、銀河の持ち主は大抵の場合、神様であると相場が決まっているが、俺にはそれが違う気がした。持ち主はフグ。正体不明のフグが銀河を所持している。フグと銀河は連動している。フグが膨張すれば銀河は縮小する。銀河が膨張すればフグは縮小する。しかし宇宙は常に膨張し続ける。

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コラ!理性を働かせずに言葉を使っている自分

人の言葉を真似するオウムはなにも考えていない。俺にもそんな、理性を働かせずに言葉を使っているときが頻繁にあります。自分を卑下した発言をしたり、そういう文章を書いているときです。ただ、言葉が使えるだけの動物になっていて、頭をまったく使っていません。うじうじした考え方が脳に染み付いて、恥ずかしながらその思考回路が非常に発達してしまいました。なんというか発育の良さが悪目立ちするような感じなんですかね。「

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暗証番号の恩返し

ある村に、暗証番号を絶対に忘れないおじいさんがいた。入力を一度も間違われなかった暗証番号は感謝の想いを胸にその姿のまま恩返しをしに来た。おじいさんは村のみんなに暗証番号がバレた。おじいさんは言う。「すまない、暗証番号を変えなければならないんだ」「いいえ、悪いのは私です。ただ、できることなら、生まれ変わってもまたあなたの暗証番号になりたいです」「その時はまたこの村を訪ねてきてくれ、今度は情報保護シー

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ダイエットして40kg台になろうと決めたときに書いたむちゃくちゃな思想

南米諸国にダイエットという文化はないと思う。彼らは日々、歌や踊りや過酷な労働で1日のエネルギーを使い果たしている。歴史の授業を聞き流してひたすら数学の問題を解いていた俺でもそれくらいのことはわかる。だから人間の普遍的な輪郭からはみ出ているぜい肉を必死に受け止めて緊張感をまとうシャツ、そのシャツが完全に開き切るのを阻止している最後の砦と言わんばかりの、チョークが飛んでくる前にこいつが飛んでくるんじゃ

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極めて非論理的な夏

白いワンピースに麦わら帽子、フミカは夏を満喫していた。ベタな格好にもほどがあると素直に言えない自分がいた。彼女は海を一望してから振り返り、少し屈んで膝に手をついた。それから不自然な姿勢のまま僕を見上げて「私、ヒロインしている気がする」と言った。バレー部だった彼女の体幹が強いことを僕は知っていた。「中途半端な姿勢のままでよく疲れないね」。彼女はあきれて笑うしかなかった。「あなたって人の気持ちとか考え

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あなたとはもっと椅子の多い部屋で出会いたかった

椅子、少なくなってきたね、、俺たち別れよっか

なんで?確かにあなたか私が座れば、この椅子取りゲームは終わるけれど、音楽が止まっても座らないという選択肢があるじゃない?

椅子のネジが緩んでるね、、俺たち、別れよっか

だからなんで!?なんでよ!?なんでそんなに別れたがるの!?

俺かお前が座れば、この恋はもうおしまいだ

そんなこと言わないでよ、ゲームの中で愛を育んできたじゃない!

お前みたい

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菅田将暉の血を吸った蚊

菅田将暉の血を吸った蚊は針の震えが止まらなかった。

「ふぅ…落ち着け俺」

「お父さん、私も育ち盛りだから菅田くんの血吸いたかったよ」

「お前にはまだ早い。菅田将暉の血を吸った蚊は現代の医学では助からないんだ」

「そんなの知らないよ!理屈とかじゃない、本能で欲しているの。私も菅田くんの血を吸いたい!」

「やめろ!危ない!」

蚊は制止を振り払い菅田将暉の血を吸った。これに関してはさすがに吸

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【グロショートショート】幸せホルモンが出過ぎたドラえもん

幸せホルモンが出過ぎたドラえもんは鏡を見て「これは、本当に僕?僕、ドラえもん?」とのび太に聞いた。自分でも状況がよく飲み込めていないようだ。

「そうだよ、君はドラえもん」

「僕、ドラえもん、君もドラえもん?」

「僕はのび太だよ、忘れちゃったのドラえもん!」

幸せホルモンが出過ぎたドラえもんはのび太を殺害したくなっていた。

「人間って面白いなあ、解剖したくなる」

「やめてよドラえもん、く

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難しい牛丼の話

牛丼にどれくらい肉が乗っていたら牛の死を意識することになるのかな。ラーメン二郎で野菜マシマシで注文したときに出てくるもやしくらいなのかな。確かな量はわからないけれど、ある程度、牛肉が積み重なると、その肉の山は形を変えて小さな牛になるんだ。そこには死んだはずの牛の意志が宿る。牛の意志って魂みたいなもので、それを人が感じ取って牛の死を意識するんじゃないかな。そして、誰かに死を意識された時、初めて牛は自

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すべての駅から名前がなくなった、きっとそれは天国に近い

すべての駅から名前がなくなった

きっとそれは天国に近い

山手線は真っ白な輪になり

その中をグルグルと

永遠に回り続ける電車は

どこに止まればいいのかわからずにいます

雨に濡れても、顔色ひとつ変えないけれど

反対回りの電車とすれ違う時だけ、実は少しホッとしています

安心感が徐々に電車内に染み渡り

4号車のつり革はモッツァレラチーズみたいに溶けて伸びます

掴まってたサラリーマンは、

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美味しくない街中華

騙されました、もう印税で飯食わないでください

飯食った感想の中で一番嫌な感想だな、いいじゃねぇかその印税で奢ってやるんだから

こんな食事、虫歯菌しか喜びませんよ、今も口の中で菌が増えていますし

やめてくれよ、食事中に

私、こんな不味いもの食べたことないんです、だからドーンって頭の中で爆発音が鳴りましたよ

まあ残りは自分の体と相談しながら食ってくれ、体重が気になる体型をしてるしな

よくこ

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銀河を揺さぶるシックスパッド

銀河を揺さぶるシックスパッド

3年前の話です、僕アパートの中で、孤独だったんですよ、近隣住民に忌み嫌われて、っていうのも、壁にシックスパッドを貼りつけて、ずっと壁を揺らしてたんです、で、ある時からはっきりと隣人の声が聞こえるようになったんです、壁がね、痩せたんですよ、隣人との境界である壁はどんどん薄くなり、とうとう隣人の姿が見えました、渡辺謙さんでした、渡辺謙さん、アパート暮らしでした、でも渡辺謙さんって、人として僕と落差があ

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乾燥剤

乾燥剤が吸収するのは何もそこの水分だけじゃない。その空間にいた人の匂いや魂までも吸うと言われているんだ。いいか気をつけろ。俺は一度乾燥剤の封を切ったことがある。その時大量の白い粉がでてきたんだ。俺はそれを不思議に思った。何故なら高校のとき化学の授業で習った知識によると乾燥剤の正体はシリカゲルという無色透明のビーズだったはずだからだ。だが、俺の目の前にあるのは正体不明の白い粉ときた。いったいこれはど

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詐欺集団にいるルフィ

麦わらのルフィだ!

モンキー・D・ルフィの「D」は「だます」の「D」だ!

高齢者を俺は騙す!

ロビン、ワタシワタシ詐欺うまくいったかー?

ウソップ、お前はクビだ!

ヒョエー!人を騙すのってワクワクするなー!

巣鴨の老人の家々が立ち並ぶ一帯があるだろ?あれが本当のグランドラインだ

何?ウソップが警察に追われてる?よし、見捨てよう!

でも、ここでは俺が一番のしたっぱなんだぜ、ニヒヒヒヒ

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