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& episode 026
提出に間にあわせるべく、logoは鎌倉に住み農家をしながらデザイナーをやっている将太という50代の知り合いに任せることにした。
将太は僕が学生の頃あるデザイン展のオープニングパーティをきっかけに知り合い、将太がこよなく尊敬しているデザイナーが皆川さんだと話すと、僕のくにちゃんもオフの日の散歩バックは10年以上mina(ミーナ)を愛用しているので、すぐに意気投合をした。
「もの」の強みだと思う。
& episode 025
僕のオーソドックスな感性を持つクニちゃん。
ハーバードの生活に慣れ、それなりにアグレッシブなマインドへ染まりつつある。
財務諸表論、マーケティング論、コミュニティー論and son on...。
彼女が吸収するもの、広がっていくアンテナを僕は目を瞠るばかりだ。
プログラグラミングにも関心を持ち、深夜、明日のレシピを考えるかのように生き生きとした表情で、構想を練っている。
コードを打つ手
& episode 023
起床は午前5時。
僕の愛しい彼女は、温め直したコーヒーを片手に早々に家を出た。
入れたてのコーヒーがいつも定番だったが、ここではそうはいかない。
僕らは今、ケンブリッジに居る。
晴れてハーバード大学に合格し、MBA取得に向け大忙しのくにちゃん。
大学時代のラクロスは、この日のためにあったんだと思う。と、夜を徹して宿題に取り組んでいる。
オイルサーディンとマッシュポテト、薄くスライスした
& episode 022
りんの挙式は、見事なもだった。
さすが、くにちゃんの同僚。世界を股にかけるスーパーサラリーマンの力強さは、本物だと思う。
世界が混乱に陥っても、必ず助けに来てくれるんじゃないか。
同性の僕ですら、そう感じる挙式だった。
あっぱれ。
本当に、幸せになって欲しい。
りんのあの日の涙を思い出しながら、改めて思った。
感動したのは、式の最中、二人のエピソードの中で紹介されたこんなエピソードだ
& episode 020
雨も小雨になった頃、くにちゃんがようやく到着した。
仕事あがりの彼女は朝玄関を出た時よりもカールはゆるくなっていて、バナナクリップで何度もまとめ直した髪の毛は、少し隙がある感じで彼女の色っぽくみせる。
「おかえり。」
と僕が彼女をいたわると、これからラストスパートだよ♪と目配せをする。
「おつかれさま。くに子さん♪」
と、りんが椅子を引きながら、こちらへと手招きする。
くにちゃんは大き
& episode 018
くにちゃんが、お店に到着するにはもう少し時間がかかりそうだ。
僕らは、ミラノ風カツレツを追加でオーダーすることにした。
「リンは」
僕は、メニュー表をたたみながらこう問いかけた。
「結婚はするつもりはあるのかい?」
ハッと一瞬空気が張り詰めたが、リンはひと呼吸してこう言った。
「ええ。ありますよ?
どうしたんですか、いきなり?」
「いや、会っても仕事のことばかりだからさ」
「そち
& episode 017
19時。表参道にて。
土砂降りの中、僕が待ち合わせたのは「りん」だった。
夏の展示会に向けて準備を進める傍ら、久しぶり食事をすることにした。
21時過ぎに、遅れてくにちゃんも同席する予定だ。
りんはメニューを見ながら、くに子さんが好きな料理は外しておきましょうと言った。
真鯛のカルパッチョと本日のおすすめのタコのアヒージョ、焼きたてのバゲッドにポーリッシュベーコンの生パスタ辛味トマトソー
& episode 015
「半熟卵」+「オン・ザ・アスパラガス」
エナジーチャージに、ローストビーフを添えて。
と言っても、お洒落な食器に茹でた野菜と食材を載せるだけなので、全く手間ではないわけで。
今日は、くにちゃんが朝食を用意しておいてくれた。
サラダから察するに、
「期末を登りきる見通しは立ったが、微調整と休憩は大切」
と言ったところだろうか。
多忙を極める彼女が結果的に「効率を重視」し、このサラダにし
& episode 014
忙しい3月の朝。
彼女の午前中を支えるのは、「ラーメン」。
塩ラーメンが定番で、長ねぎを多めに刻み、好みで柚子ごしょうを加えたり、柚子を乗せたりする。
飲み会が前日にあった時は、チャーシューもしくは、ウインナーをトッピングする。
このラーメン期のくにちゃんは、全国各地の気になるネギをネットでオーダーする。
本当は農家の直売がいいようなんだけれども、まだそういう農家は少ないようで、もっぱら