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展示会場は楽しすぎ!周り切れない!
展示会場は、毎年多くの新規参入企業がやってきていて、とても盛況である。毎日2時間くらい滞在しているつもりなのだが、それでも全然回り切れない。今年も新しい企業がたくさん参加していて面白かった。UK、イスラエル、北欧、カナダなどからも出展しているようだ。韓国の企業が大挙して押し寄せている。アクセシビリティや支援技術で起業することは、トレンドになっているんだろうか?最初からグローバル企業として欧米市場を
もっとみるMCAGを作ろうという動き
このところ、私はWebアクセシビリティ系のセッションにあまり行かなくなっている。認知や記憶に関するものはあるが、それ以外の新しい発表がとても少なくなっているからでもある。W3C(WWW Consortium)の中のWAI(Web Accessibility Initiative)チームで、昔は常連だったJudy Brewerももう来ていないし、好きだったShadiはAmazonに移っている。だが今
もっとみるマップナビゲーションは花盛り
①GoodMaps昨年から多くの企業が、マップのアクセシビリティや歩行ナビゲーションについてセッションや展示を行っていたが、今年もこの分野は花盛りだった。
(上の写真は、Glide と白杖と盲導犬とベビーカーが写っている。なんてUDなんだ!)
最初に行ったのは、GoodMapsの「The Future of Inclusive Digital Indoor Maps and Navigation」
各社の取り組み(その3 TPGi)
TPGiは、USのアクセシビリティリーダーであるMike Paciello氏が2002年に創立した米国の企業である。そもそも、TPGという名前はThe Paciello Groupの頭文字なのだ。まだ世の中にWebアクセシビリティという言葉が知られていなかった頃から、地道に活動してきた人である。508条やWCAGが世界に知られるようになったのは、彼の貢献によるところが大きい。名前にinteract
もっとみる各社の取り組み(その2 Amazon)
①Kindle今年もMazonは、展示、セッション共に元気だった。
最初に行ったのはKindleのアクセシビリティに関するセッションだ。視覚障害者に対するアクセシビリティはすでに長年、前提として語られてきているが、今年は「Reading Disability」への対応として、読字障害に焦点を当てていた。
それもこれまでのようにDyslexia(学習障害)だけではなく、ASD(自閉症スペクトラム)
各社の取り組み(その1 SONY)
今回、やはり元気だったのはSONYである。セッションもたくさんあったし、展示ブースはいつも人で溢れていた。US SONYのアクセシビリティリーダーであるMike Najetは、もはやCSUNの常連である。彼のセッションには多くの観客が集まった。今年は’Delivering innovation for an accessible future’という題名であった。直訳すれば「アクセシブルな未来のた
もっとみるEUとUS政府のアクセシビリティ政策
EUの動き(EAAとAccessibleEU)19日の10時20分は、米国508条の状況を説明するセッションと、EUアクセシビリティ法の推進に関するセッションが、同時刻の開催だった。同じような関心を持つ参加者を分散させる狙いなのだろう。特に初日はどの部屋も満杯だからだ。
私はEUの方に参加した。話者はこの数年必ず報告してくれているオーストリアのKlaus Hoecknerである。彼はAccessi
3月18日CSUN始まる キックオフとキーノートスピーチ
17日夜のキックオフパーティCSUN開始前夜は、いつも通りのキックオフパーティだった。ワイン一杯と軽いおつまみ。なつかしい人に会える。HarryもSandyもMikeもいる。いつもの顔ぶれにも会えるが、知らない人の方が圧倒的に多い。ま、毎年5000人が参加しているのだから、どんどん新顔が出てくるのが当たり前なのだ。むしろ、新しい企業、行政、大学、研究機関が増え、それも欧米だけでなく、アジア、オセア
もっとみる第39回CSUNカンファレンス2024報告
はじめに2024年3月18日から24日まで、ロサンゼルス アナハイムで、CSUN支援技術カンファレンスが開催された。CSUN(California State of Northridge カリフォルニア州立大学ノースリッジ校:シーサンと呼ばれる)のCOD(Center of Disability)が主宰する支援技術(Assistive Technology)、UD(Universal Design
もっとみる番外編その1 CSUN会議の食事事情
1,事前予約のサンドイッチ
今回、ご飯系の写真はあまりない。初日のサンドイッチとビール一杯で一人約5000円弱!という価格に驚愕したので、あまり出歩かなかったせいだ。
セッション期間中は、私はほぼ毎日、ランチにサンドイッチを事前予約しておく。特にセッションの初日は、ホテル内も近隣のレストランも長蛇の列になる。会場ホテルに宿を取ることのメリットは、これが一番大きい気がする。サンドイッチのボックスを
展示会場は今年もわくわくワンダーランド
展示会場は、いつものことながら、白杖、補助犬、車いすのユーザーで一杯である。手話や触手話で会話している人も見かける。上の写真は視覚障害の方向けの展示ブースだが、電動車いすのお客さんが来ている。またこのマガジンの表紙になっているアマゾンのブースにも、視覚・聴覚・肢体不自由と、たくさんのお客様が来ていた。聴覚や発達、精神など見えにくい障害の方も多数参加していることを考えると、ここでは障害のない人の方が
もっとみるデジタルアクセシビリティ(電子書籍・図書館・情報キオスク・放送メディアなど)
CSUNの中では、デジタルアクセシビリティという言葉は、もはや一般用語になった感がある。ハードもソフトもコンテンツも、Webもモバイルもサービスも、家電もオフィス機器も電子書籍もATMも、テレビも映画もミュージアムも、みんなこの言葉で説明される。きっと数年経てば、車も家もオフィスも学校も、このジャンルの一つとして語られるようになるのかもしれない。今回、EPUBを含む電子書籍のアクセシビリティ、デジ
もっとみる大学におけるアクセシビリティやUD研修の取組
大学からの報告もいろいろあった。学内のアクセシビリティをどうやって進めているかといった話から、授業をアクセシブルにするためのUDL(Universal Design for Learning)に関する話も多かった。フィンランドの企業が大学卒業生に対して聞いた結果も面白い。また、もはや定番になってしまった感のある「TeachAccess」チームからも、企業や大学のアクセシビリティ研修についての状況報
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