びいどろ壜

三重県在住。SNS初心者。読みは「びいどろびん」 童話と猫が好きな怖がりです。 生きる…

びいどろ壜

三重県在住。SNS初心者。読みは「びいどろびん」 童話と猫が好きな怖がりです。 生きることが下手くそな二四歳。 一一年ぶりに詩・小さな物語・エッセイを書いてみました。 拙い作品ですが見てくれたら嬉しいです。 よろしくお願いします。

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自己紹介

 皆様、はじめまして。こんにちは、びいどろ壜(びいどろびん)と申します。就職活動に失敗する二四歳です。(ひきこもり)常勤図書館司書になりたくて受けた公務員試験に…

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柏餅

 五月四日。子どもの日。午後三時のおやつの時間。本日のおやつは柏餅。一枚の葉っぱにそっと包まれた丸い草餅が子どもの日を丁寧に綺麗にそして素朴に彩る。柏餅を手に取…

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夢見る

 一昨日の夢の中ではまた一人。昨日の夢の中でも一人。今晩の夢の中ではどうなんだろう?楽しみ。期待。不安。緊張。5秒おきにコロコロ変化する心。心にはもう少し大人し…

びいどろ壜
13日前
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夜の時間

 何故だろう?今日は睡魔に襲われない。何時もならもう眠たくなるのに。何時もならもう欠伸が何回も飛び出すのに。今日は今夜は欠伸すら飛び出さない。  睡魔が何時まで…

びいどろ壜
2週間前
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子ども心

「こんにちは。今日は調子はどうかな?元気にしてる?」 今日も問いかける。問いかける先はツギハギだらけの心。数秒後ツギハギだらけの心の中から返事がきた。「少し調子…

びいどろ壜
4週間前
82

雨上がり

 大雨が明けた午前七時。スマホの目覚ましアプリのアラーム音と共に目を覚ます。目覚ましアプリのアラーム音を解除。次に昨日大雨対策に閉めた雨戸を力いっぱい開けた。雨…

びいどろ壜
1か月前
88

不快感

 今月もやってきた。きてほしくもないのに登場。登場予定は予め予想出来たのに一日目から体調不良。お腹は激痛。生理痛薬を飲んだのに効果なし。いつも以上に気持ち悪い。…

びいどろ壜
1か月前
71

ホワイトデー

三月一四日。ホワイトデー。今年のホワイトデーはどう?昨年のホワイトデーは友人グループとチョコレートを送り合った。どれも彼も念入りに選んだ。この人は「甘い物好きだ…

びいどろ壜
1か月前
81

三月一一日

 あの日からまた一年の月日が過ぎ去る。忘れたくても忘れられない日。いつまでも記憶の片隅にこびりついている日。遠くの景色があっけなく簡単に崩壊するのを見て心が痛ん…

びいどろ壜
2か月前
67

雛祭り

 後二日で三月三日になる。後四八時間程で雛祭りがやってくる。待ち遠しい。楽しみ。  幼稚園児の頃は雛祭りが現在以上に楽しみだった。雛人形よりも雛あられを食べられ…

びいどろ壜
2か月前
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猫の日

 二月二二日。猫の日。二〇年前の古びて色褪せた一枚の写真を見つける。其処に映るのはもうこの世にはいない彼。一匹で佇む姿。まだ彼が若かりし頃の姿。凜々しい姿に懐か…

びいどろ壜
2か月前
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二月一四日

 二月一三日。バレンタインデー前日。あの人にこの思いを届けるためにバレンタインのチョコレートを渡す。「いつも側にいてくれてありがとうございます」「辛いときに寄り…

びいどろ壜
2か月前
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秘密の時間

 夜の二二時〇三分。秘密の時間が始まる。スマホのLINEの通知を翌朝の八時〇〇分までOFFにする。これでスマホに邪魔されることもない。そして一冊の小さな古びた文…

びいどろ壜
3か月前
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お豆さん

 一月が一陣の風の如く走り去った。二月が今か今かと待ち構えてやってきた。バイバイ。さようなら。一月。こんにちは。よろしくお願いします。二月。二〇二四年の二月には…

びいどろ壜
3か月前
74

チョコレート

 ふと地元のニュース番組を目にする。番組内では隣の県で行われている「チョコレートのイベント」の生中継が放送されていた。生中継を見てバレンタインデーが近づいている…

びいどろ壜
3か月前
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喪失もの

 「あなたの大切なものは何でしょうか?」家族?恋人?親友?仕事道具?自宅?お金?数え上げたらきりがない。両手に指では数え切れない。枚挙にいとまがない。それだけ大…

びいどろ壜
3か月前
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自己紹介

自己紹介

 皆様、はじめまして。こんにちは、びいどろ壜(びいどろびん)と申します。就職活動に失敗する二四歳です。(ひきこもり)常勤図書館司書になりたくて受けた公務員試験に落ち、民間企業も落ちました。受けた企業の大半がエントリーシートで落ちました。二社の企業は面接まで進めましたが面接で落ちました。面接官の配慮が分からず空気が読めていなかったです。(面接後に同じ企業を受けた人から注意されたのにどこが駄目なのか分

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柏餅

柏餅

 五月四日。子どもの日。午後三時のおやつの時間。本日のおやつは柏餅。一枚の葉っぱにそっと包まれた丸い草餅が子どもの日を丁寧に綺麗にそして素朴に彩る。柏餅を手に取り涎が垂れる口に運んだ。口の中は草餅と粒餡の食感。甘いけれども甘過ぎず上品な味わい。丁度いい味わい。今まで食べた柏餅とも違う味わい。もしかして、これが大人の味?何かしら変化した?噛み締め同時に過去を懐かしむ味わいに変化する。
 小学生の頃は

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夢見る

夢見る

 一昨日の夢の中ではまた一人。昨日の夢の中でも一人。今晩の夢の中ではどうなんだろう?楽しみ。期待。不安。緊張。5秒おきにコロコロ変化する心。心にはもう少し大人しくしてほしい。心には静かにしてほしい。
 また一人?それとも誰か出てくるのかな?出てくるのならば家族?親友?初恋の相手?どれも出てくるのは喜ばしい。嬉しい。だけど、出てきてほしくない気分もある。少し複雑な感情。心に引っ掻き傷がまたできるから

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夜の時間

夜の時間

 何故だろう?今日は睡魔に襲われない。何時もならもう眠たくなるのに。何時もならもう欠伸が何回も飛び出すのに。今日は今夜は欠伸すら飛び出さない。
 睡魔が何時まで経過しても襲わないから窓を開けベランダに出てみた。ベランダに出てみると夜風が身体中に当たり気持ちがいい。心地がいい。日中の風よりも大人びいており少しだけど背伸びした気分。ここからが大人の時間帯?ここからは子どもはもうおやすみなさいの時間帯?

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子ども心

子ども心

「こんにちは。今日は調子はどうかな?元気にしてる?」 今日も問いかける。問いかける先はツギハギだらけの心。数秒後ツギハギだらけの心の中から返事がきた。「少し調子が悪いかな」答えたのは心の中に住む幼き日の姿。熊のぬいぐるみを両手で持ち俯く姿。所々怪我あり。包帯を巻いている姿。「心配しないで。大丈夫だから」心配させない為の作られた笑顔。どこもかしこも傷だらけ。
 普段は子ども心をツギハギだらけの心の中

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雨上がり

雨上がり

 大雨が明けた午前七時。スマホの目覚ましアプリのアラーム音と共に目を覚ます。目覚ましアプリのアラーム音を解除。次に昨日大雨対策に閉めた雨戸を力いっぱい開けた。雨戸を開けると沢山の匂いが鼻孔を刺激してくすぐった。雨上がりの爽やかでスッキリした匂い。近くに植えられた桜の花が満開した淡くて甘い匂い。どれもこれもさくらんぼみたいな甘酸っぱい匂い。少しばかりのブラックコーヒーの苦みを帯びた匂い。何とも言えな

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不快感

不快感

 今月もやってきた。きてほしくもないのに登場。登場予定は予め予想出来たのに一日目から体調不良。お腹は激痛。生理痛薬を飲んだのに効果なし。いつも以上に気持ち悪い。吐き気あり。ダッシュでおトイレに向かい嘔吐物を口から出す。何度も出すのに吐き気が止まらない。気持ち悪さも止まらない。不快感で涙が流れる。キツい。辛い。いろいろともう駄目。嘔吐物を出しまくりトイレから出る。ほんの少しだけ楽になる。
 トイレか

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ホワイトデー

ホワイトデー

三月一四日。ホワイトデー。今年のホワイトデーはどう?昨年のホワイトデーは友人グループとチョコレートを送り合った。どれも彼も念入りに選んだ。この人は「甘い物好きだから糖分多めで・・・」「彼方の人は甘い食べ物は苦手だから甘さ控えめで・・・」情報を元に丹念に選ぶ。小さな選択ミスで人間関係に大きな傷を入れたくない。小さな傷が原因で人間関係を破壊したくない。
 今年のホワイトデーはどう?友人グループに送り合

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三月一一日

三月一一日

 あの日からまた一年の月日が過ぎ去る。忘れたくても忘れられない日。いつまでも記憶の片隅にこびりついている日。遠くの景色があっけなく簡単に崩壊するのを見て心が痛んだ日。三月一一日。
 今週も今日もテレビの報道番組をじっくりと眺める。今週も今日も特集は地震・津波・避難・被災地からの支援。三月一一日から一三年経過していることを思い知らされる。未だに忘れなられない。心の欠片がまだ三月一一日で止まったままの

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雛祭り

雛祭り

 後二日で三月三日になる。後四八時間程で雛祭りがやってくる。待ち遠しい。楽しみ。
 幼稚園児の頃は雛祭りが現在以上に楽しみだった。雛人形よりも雛あられを食べられることが一番の楽しみ。雛あられの塩っぱい味が癖で飽きなかった。食べる手が止められない。止まらなかった。 
 小学生の頃。日本人形が登場するホラー映画を偶然目にしホラー系が苦手になる。さらに雛人形にもホラー要素を感じてしまいトラウマ。恐怖の対

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猫の日

猫の日

 二月二二日。猫の日。二〇年前の古びて色褪せた一枚の写真を見つける。其処に映るのはもうこの世にはいない彼。一匹で佇む姿。まだ彼が若かりし頃の姿。凜々しい姿に懐かしさと切なさを覚える。
 彼と出逢いは自宅のガレージ。一人遊び中にいつの間にかふらっと現れた。彼に興味津々。少し離れた距離から眺める。彼は人の目を気にせず顔を洗う。前脚を器用に使いこなしゴシゴシゴシゴシ洗う。顔を洗い終わり声を掛けた。「初め

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二月一四日

二月一四日

 二月一三日。バレンタインデー前日。あの人にこの思いを届けるためにバレンタインのチョコレートを渡す。「いつも側にいてくれてありがとうございます」「辛いときに寄り添いありがとうございます」「貴方がいてくれたおかげで現在も生きたいと思えるようになりました」言葉では言い表せない程の感謝をこのチョコレートに込める。ありったけの「ありがとうございます」をこのチョコレートに込める。感謝の思いを込めた後はラッピ

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秘密の時間

秘密の時間

 夜の二二時〇三分。秘密の時間が始まる。スマホのLINEの通知を翌朝の八時〇〇分までOFFにする。これでスマホに邪魔されることもない。そして一冊の小さな古びた文庫本を片手にお布団に潜り込む。お布団の中は湯たんぽ入りでぽかぽかと温かい。寒くもなく暑くもなく丁度良い温度。心地よい。
 寝転びながら文庫本を開く。今日の文庫本は古本屋さんで手に入れた。手垢まみれで長い月日を生きてきた感じがする。ノスタルジ

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お豆さん

お豆さん

 一月が一陣の風の如く走り去った。二月が今か今かと待ち構えてやってきた。バイバイ。さようなら。一月。こんにちは。よろしくお願いします。二月。二〇二四年の二月には何があるのかな?
 まず、二月三日は節分。今年も例年通りにお豆さん、恵方巻き、鰯を用意。恵方巻きは例年通りの海鮮巻き。二〇二四年の恵方巻きを食べる際の方角を調べる。「今年の方角は…」
 お豆さんは年齢の数だけ準備する。幼い頃はお豆さんが好き

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チョコレート

チョコレート

 ふと地元のニュース番組を目にする。番組内では隣の県で行われている「チョコレートのイベント」の生中継が放送されていた。生中継を見てバレンタインデーが近づいていることを知る。
 今年、2024年は誰にバレンタインデーのチョコレートを作ろうかな?悩みに悩む。恋人?家族?友人?恋人は、ここ数年いない。恋人がほしいとも思わない。「恋人がいなくても平気?」上手い言葉では答えられない。答えられたとしてもクスク

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喪失もの

喪失もの

 「あなたの大切なものは何でしょうか?」家族?恋人?親友?仕事道具?自宅?お金?数え上げたらきりがない。両手に指では数え切れない。枚挙にいとまがない。それだけ大切なものが沢山ある。喪失したくない。喪失させたくない。
 正月の二日間。テレビの画面越しから大切な人・大切なものが喪失する人々を見つめていた。一日目は地震・土砂崩れで飲み込まれ崩壊する家屋。炎が朝一を燃やし尽くす姿をテレビの画面越しから見つ

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