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パラダイムシフト -『闘う操縦士』 ・ 『夜と霧』を読みつつ-
サンテクジュペリの『闘う操縦士』と、かの有名な『夜と霧』とを最近、立て続けに読んだ。
*
いまの世界情勢を思いながら、第二次世界大戦について考えている。1939年9月にドイツがポーランドに侵攻し、ヨーロッパで戦争が起きた。それから半年ほど、奇妙な戦争と呼ばれる睨み合いが続き、1940年5月、突如としてドイツがフランスを電撃のように攻めた。
それが『闘う操縦士』の舞台である。瞬きをする間
もう半分の痛み ―アレクシエーヴィチを読みながら―
子どもを上手く寝かしつけられなくて、
何も書けない日が続いている。
この記事は、下書きに眠っていた。
去年の夏に書いたらしい。
なんで投稿しなかったかは、
もう覚えていない。
三冊目のアレクシェーヴィチである、
「チェルノブイリの祈り」を
まだ最後まで読みおわっていなかったなあ、
と罪悪感を覚えながら。
*
わたしは痛みを知らないらしい。
十代の頃のこと、毎年夏を過ごしたアメリカの教会
読書録 「ダロウェイ夫人」 ヴァージニア・ウルフ 土屋政雄訳
ヴァージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」に挑戦するのは、これで二度目。さいしょはみすず書房から出ているハードカバーのを買ったけれど、難しくって読み終えられなかった。子どもが生まれたあと、本棚の整理をしたときに、こんな本、二度と読む機会はあるまい、と悲観して売ってしまった。
新しい年のために、わたしがまず手始めに定めた課題図書が、「ダロウェイ夫人」「更級日記」そして英語でマクベスを読むことだっ
わたしをすり抜けていった本たちの記録
海の沈黙 星への歩み ヴェルコール (岩波文庫)
第二次大戦下のフランスのレジスタンス文学。『海の沈黙』このうつくしい、うつくしい物語に、わたしはシュトルムの『みずうみ』を思いだした。けれどシュトルムには、こんな魂を捻じ切られるような感覚は覚えない。わたしにはここに出てくる善意のナチス将校が、ロシアの兵士たちに重なってみえたから。
『みずうみ』のように、この物語も破れた恋の物語かもしれない
女たちの伝記 マリー・アントワネット、片山廣子、パウラ・モーターゾーン=ベッカー
子どもの頃から、女のひとの出てくる本が好きだった。男ばかりの本は、色が無くってつまらない。そこに女性が出てくるだけで、色彩が溢れでるような気がしていた。
おんなが女の人生を読むというのは、じぶんの人生を考えることでもあると思う。知らない場所の知らないひとの、遠い話では終わらずに、どこかなにかを通じて我が身に思いを馳せるところがある。
だからどうぞ、この三人の女性たちの人生を、イエス・キリストを