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機能不全家族の子供

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機能不全家族の子供から大人になる過程
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記事一覧

薬と私

薬と私

安定剤を服用している。
眠れないときだけ頓服で飲む。
処方されるのはいつも14錠で、減り方で自分の調子がわかる。
なくなりかけると診察を予約する。
予約が取りやすいクリニックで本当にラッキーだ。

精神科デビュー初めて精神科に行ったのは23歳の頃だった。
彼氏に振られたのがきっかけである。
興奮状態で眠れないしじっとしていられないし涙が止まらない。
当時念願だった眠らなくてもいい人になれたのに、な

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父と夕焼け小焼けと私

父と夕焼け小焼けと私

父は2008年11月、私が29歳のときに敗血症で亡くなりました。

見た目は桂歌丸さんに似ています。

はい。
かっこよかったです。

ぶっきらぼうな物言いで、オフィシャルな場所には不向きな人でした。
授業参観も保護者面談も来たことがありません。
職業は職人でした。

無口近所の人に自分からは挨拶しない。
家でも「おう」「寝るわ」以外ほぼ喋らない。
無口の極みです。
父より無口な人に会ったことがあ

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白黒思考と私

白黒思考と私

去年不安障害になったが、不安障害を引き起こした考えの偏りがある。

一言でいうと白黒思考である。

この考えの偏りは物心ついた頃から感じていたが、違和感をもちながらも具体的に把握できていなかった。

いつも胸のあたりにモヤモヤがあって、大きくなったり小さくなったりした。

考えの偏りを自覚したのは20歳の頃。
テレビで高校野球の負けたナインの母親へのインタビューを観たことがきっかけだった。

私は

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高校時代の彼氏の話 3/2

高校時代の彼氏の話 3/2

地元で一生を終えるのは嫌だ。
ここは狭くて窮屈で居心地が悪い。
思うこと、やりたいことはあるがまだ子供で身動きが取れない。
早く18歳になりたかった。

結婚観彼氏は結婚するつもりのようだ。
結婚とは他人と家族になる制度だ。
彼氏の【家族ってどういうものなのか】という言葉を受けて自分に問いかけてみた。
私にとって家族とは主従関係であり、やめたくても世間体のためにやめられないものだった。
彼氏とこん

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高校時代の彼氏の話 2/2

高校時代の彼氏の話 2/2

高校時代の私は恋愛よりも家のことで頭がいっぱいだった。

保護者との関係は彼氏と付き合い出した頃はまだマシだったが、どんどん悪化していった。

家にいたくないからフリーター並みにバイトを入れていた。

彼氏の話の記事だが、高校時代の自分を語る上で保護者とのことは外せない。
少しお付き合いください。

「保護者」と表現する理由

保護者とは10年以上会っていない。
もう会うことはないと思う。
この一

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高校時代の彼氏の話 骨折編(後編)

高校時代の彼氏の話 骨折編(後編)

前編はこちら

学校を遅刻したり早退したりサボったりしてきた高校3年生が、9月下旬に1ヶ月半入院するとどうなるか?

答え・卒業が危うい。

進学就職以前の問題である。

点数よりも出席日数が足りない。

病室で補講入院中に担任が何度も来てくれた。

担任「晴嘉さん、出席日数が足りません。卒業が危ういです。」

私 「はい。わかっております。」

担任「プリントを出すのでやってください。
プリント

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高校時代の彼氏の話 骨折編(前編)

高校時代の彼氏の話 骨折編(前編)

1/2はこちら

付き合い始めて1年とちょっと、私が高校3年9月の土曜日の夜。バイト帰りに彼との待ち合わせ場所に走って向かっていて車にひかれた。

事故〜搬送5メートルぐらい飛ばされ、車線のど真ん中に横座りしていた。
左足が関節がないところで曲がっている。

現場は騒然。
私の心も大騒ぎである。

通りがかった人が交通整理をしてくれている。

その日は他店で働いている元カレがたまたまヘルプで来てい

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高校時代の彼氏の話 1/2

高校時代の彼氏の話 1/2

懐かしくなったので書いてみる。

地元を離れたとき彼氏がいた。
一学年下だが、私が早生まれなので生まれた年は同じ。

出会い初めて会ったのは私が高校一年の時。
友達に誘われて参加した高校生のイベントに中学生なのに参加していた。
中学生は彼だけだった。

第一印象は…ちょっとダサい…笑
(オブラートに包め)
田舎の中学生って感じ。

だけどとても気になった。
とてもとても気になった。

少しだけ話し

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最後の恋

最後の恋

私は44歳。
彼氏はいません。
子供もいません。

2020年に離婚しました。
もう恋愛はしないだろうと思っていました。

しかし、出会ってしまいました。

私から声をかけ、私が先に好きになりました。
その方には彼女がいて、うまくいっていませんでした。
その方も私のことを好きだった両思いの時期は確かにあったと思います。
それでも私は彼女にはなれませんでした。
彼女ではないけどつきあってました。
(

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目からウロコの傷病手当

目からウロコの傷病手当

『傷病手当っていうのがあるねん』

復帰前の診察で言われたこの一言で、現時点では仕事を辞めない、と決めました。

20年以上サラリーマンやってて、傷病手当を知りませんでした。

生活費を稼ぐために、つらくても逃げ出したくても頑張ってきた。
働き続けるという選択肢しか知らなくて、逃げ道はないと思ってた。

満額ではないけど、会社を休みながらお金がもらえるなんて!

目から鱗が落ちるとはまさにこのこと

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喜怒哀楽のバランス

喜怒哀楽のバランス

安定剤が効いてくるまで、頭の中は忙しく、感情はジェットコースターのようで、涙が勝手に出てくる状態でした。

飲むにつれて涙が止まり、眠れるようになり…

4日目。
ふと気づいたら、頭の中が暇になっていて、感情が落ち着いていました。

落ち着いている自分に戸惑ったほどです。

え?感情がなくなったん?
確認のためアマゾンプライムビデオでM-1グランプリを見てみました。

心配無用でした。笑
チリンチ

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私が壊れた日

私が壊れた日

去年の夏、不安障害と診断されました。

今も月に一度クリニックに通い、時々安定剤を飲んでいます。

きっかけは仕事。
完全にキャパオーバーでした。

今の会社は5年前に起業しました。
私は創業メンバーの1人です。

入社時は夢がありました。
5年後には会社は大きくなっているだろうな。

そしてその5年が経過した現在、スタッフは、社長と私とあと2人の合計4人。
創業時と同じです。
この5年で辞めた人

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