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人類が少し進化する記事

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#エッセイ

まず屈服する。そこから全てが始まる話。 #教養のエチュード賞

まず屈服する。そこから全てが始まる話。 #教養のエチュード賞

私は、理想と現実の区別がつけられない人間だった。架空の理想の自分像を、本当の力を発揮した自分と思いたがる性分をやめられなかった。

まだ本気出してないだけ本気出せる環境にいないだけ。もっと出来るはず。認められるはず。もっと強く、もっと深く、もっと魅力的な人間であるはずなのに。いつまでたってもそうなっていないのに、諦めきれない、どうしようもない大人だった。

社会的に認められたかった。大きな影響力が

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次へいくサイン。

次へいくサイン。

この間、女友達と語り合ってたんだドグけど「次へいくサイン」ってあるドグよね。(*´Д`)人生が始まってまだ20数年だとわからないんだけど、30年近くなってくると薄々感づいてきて、40年も生きるとその人なりの「これがこう来て、こうなったら次にいくサイン!」ってのができると思うんだドグ。

ドグ子の場合は、会社を辞める時も東京で所属していた舞踏集団を辞める時も、

「立て続けに悪いことが起こって、次に

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「なぜ?」を大切にするのは不自然だ。

「なぜ?」を大切にするのは不自然だ。

「人間」という会社で働くようになって、一番感じたことは「面白至上主義」であるということです。
どんな選択も、決裁も、最終的には全て「面白いから」に帰結している。

この話を聞いて違和感を覚えますか?
それとも納得しますか?

個人的に、世の中の会社は二分されると思っています。
それは「なぜ?」を大切にする会社と、そうでない会社です。

前職のゲーム会社は完全に前者でした。
社内でのプレゼンでも、毎

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自己犠牲混じりの優しさだったけど、大切すぎる時間でした

自己犠牲混じりの優しさだったけど、大切すぎる時間でした

辛い状況があったとして。その先も生きていくには、当然その状況をなんとかして乗り越える必要がある。その時、必要な分だけ人の手を借りたほうがいい。借りないといけない。いくら強調してもしすぎることはない。

自己破産に向けた最後の打ち合わせ台風19号の前日、私とパートナーは管財人面接のため弁護士事務所に出かけた。私たちは女性同士の同性パートナーで一緒に暮らしている。昨年12月まで心理カウンセリングの会社

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私って、ほんとうに空っぽなのだろうか

私って、ほんとうに空っぽなのだろうか

noteで才能の塊がもがいていたり、漂っていたりする姿を見るたびに心が痛む。「おかしいだろう」という叫びが蘇る。これは、その人の才能と現実の処遇の差への叫びであり、私の中にずっと潜んでいる叫びでもあるようだ。

「いつか思い切りやりたいことをやってやるんだ」その無邪気な気持ちは鎖でがんじがらめにされていて、結局いつだって、なんとなくやりたいことをやっている風の世界に引き戻されてしまう私がいる。

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真実への探究心さえ、ぼくに機能不全を促す

真実への探究心さえ、ぼくに機能不全を促す

 「ほんとうのことを知りたい」と、いつしか思うようになっていた。その願いというか祈りはほとんど偏執狂みたいに10代半ばからのぼくの思考と行動の多くを支配する鉱脈となり、今でもその根元にこびり付いた化石のように存在し続けている。

 真実とは大きく2つの方向性を与える。つまり、自己に関する真実と世界に関する真実だ。どこまでが自己で、どこまでは世界なのか、そういう可分な二項なのかどうかは、特に10代の

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髪。クリエイティブ・ディレクターの愛

髪。クリエイティブ・ディレクターの愛

去年、母親の癌が発覚した。

「電話なんかして悪いと思ってる。でも、一応…」
そう言いながら報告する母の、
掠れているくせにキンキンと耳障りな声を、私は十数年振りに聞いた。

【この女を二度と母とは思わぬ!】と、
固く決意した15歳のあの日の私が…
そう、私達セラピストが【インナーチャイルド】と呼ぶエネルギー体が、

『都合良く頼らないで!あんたなんか!あんたなんか!』
と暴れ出すのを自身のうちに

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透明な自分のまま生きていく

透明な自分のまま生きていく

私はいつも、気付くと誰かの真似をしていた。

意図的に真似をするのではなく、してしまう、という感覚に近かった。私はとにかく人の影響を受けやすいらしく、相手に対する好悪に関係なく、相手の影響を受けてしまう。

例えるなら水みたいなものだ。水は混ざるものによって鮮やかな色を示すことがあれば濁りもする。けれど、水自身は混ざる相手を選べない。

ひらたく言えば「うつる」。なんでも。仕草、話し方、筆跡、文章

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うぬうぬと生きる。

うぬうぬと生きる。

うぬうぬと生きる。

5年前のことですが、夫が謎の腹痛によって1週間ほどの検査入院を
したのですが。その間、入院中の夫に「オレンジページ」と
「レタスクラブ」を買い与え、きっと暇であろうから
手塚治虫の「ブッダ」全巻をお見舞いに持って行ったところ、
夫は手塚治虫全巻を読み終えてこう言ったのでした。

「手塚治虫のブッダは貧しくても我慢して生きれば死ぬときは貧乏人は幸せで
金持ちは不幸になるみたいな

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過去に目を向ける事は時間の無駄なのか

過去に目を向ける事は時間の無駄なのか

「人生は一度きり、時間は有限なのだから、過去に囚われるのは時間の無駄だ。それよりも未来について考えた方がいい」

こういう論調をたまに見る。

わたしはこの考え方が嫌いだ。

わたしはネガティブだし、よく過去の失敗であーだこーだ悩むことが多い。先のことを考えれば恐怖で足元がすくむ。それでも前を向こうと、過去からヒントをもらうために過去について考えているから、そんな自分を否定された気になる。

だか

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せめて「自分」になりたい

せめて「自分」になりたい

わたしはずっと、個性的なひとになりたかった。

そういうものにならなければいけない、みたいな義務感さえあった。

好きでもないものを好きだと言ってみたり、似合いもしない個性的なファッションを着てみたり。

いうなれば「守破離」の破ばっかりやって、何一つものにできなかった。

でもそうやって偽物の「個性」を身につければ身につけるほど、わたしは埋もれて溺れていった。

自分にはなにかあるはずと信じてい

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ぜんぶ「若気の至り」なんだ。

ぜんぶ「若気の至り」なんだ。

例えばの話。

付き合っていた女性がいた。
しかし、その彼女に内緒で浮気をしてしまった。
それも1度や2度では済まず、なんと30人もの浮気相手を作った。

そして、それぞれに「彼女がいる」と言えず、隠し通すために彼女の名前を呼び間違えないようgoogleカレンダーに名前と女性の出身地を書いておく。「ゆみこ 埼玉」みたいに。

挙げ句の果てには、仕事でも作らないぐらい立派なガントチャートを引いて、各

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流されてはいけない言葉。

流されてはいけない言葉。

私は中学生の頃、なぜかクラス委員長的な立場にさせられることが幾度かあった。それは私に責任感があるとか、リーダーシップがあるという理由からではない。(どちらかというと私はまったくその逆だ。)

たぶん、それは私が”まじめ”だからという点と、指名しても、あいつは決して逆らわないという私の性格を知った上でのことで、だから面倒な役はあいつにでもさせとけ、みたいな感じだった。

そんなこんなで、そのとき私は

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「煮詰まった」とは「完成」である。

「煮詰まった」とは「完成」である。

昨日、家で作業が煮詰まったので外に出ました。
チャリで15分程度のところにあるショッピングモールです。

そこで3時間ほど作業をしていました。
煮詰まってしまいました。

仕方がないので、家に戻る途中にあるもう一つのショッピングモールで作業をすることにしました。
15分で煮詰まってしまいました。

これが俗にいう「八方塞がり」です。
皆さんにもご経験あるのではないでしょうか。

そんな時、私は決ま

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