ベーシックインカム⭐近未来マンガ⭐寺西竜也

Living with BI 〜ベーシックインカムがある世界〜 技術が発達して人々の仕…

ベーシックインカム⭐近未来マンガ⭐寺西竜也

Living with BI 〜ベーシックインカムがある世界〜 技術が発達して人々の仕事がなくなり、社会保障政策としてベーシックインカムが導入された世界を描く近未来マンガです。 普段はマンガ・イラスト・アニメの受託制作をしています。

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1話 ベーシックインカム法案 決議される

これは、ベーシックインカムが実施された近未来を想像した物語です。 Living with BI 〜ベーシックインカムがある世界〜 この物語の設定 20XX年 日本は技術の進歩によっ…

【おしらせ】まとめに入ります。

いつもこの連載を読んでいただき、ありがとうございます。 記事がだいぶ溜まってきたので、加筆修正してキンドル出版したり、マンガのシナリオやネーム作成に入るための作…

その69)助かる人と負担が増える人

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した予測です。 私は、ベーシックインカムは多くの雇用がAIやロボットに代替され、CBDC(中央銀行デジ…

その68)ベーシックインカムは太るか

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した予測です。 日本がベーシックインカムになった場合、肥満は増えるかもしれないと考えています。理…

その67)こんなベーシックインカムは嫌だ

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 ベーシックインカムが施行された社会のディストピア編を考えてみました。国…

その66)ユートピア予想

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 ベーシックインカムが施行されてから30年ほどが過ぎた。この間に、ホワイ…

その65)ミサキの暮らし

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 ベーシックインカムが始まる前からシングルマザーであるミサキさんの暮らし…

その64)サトウさんの居場所探し

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 サトウさんはとある食品卸業の男性社員だ。彼の仕事はどんどん減って、会社…

その63)総合芸術でバズる若者たち

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 ベーシックインカムの時代は創作に打ち込む若者たちも大勢現れた。 フルヤ…

その62)復活屋のスズキさん

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 スズキさんの趣味は新しいことにチャレンジすることだ。農業に興味を持って…

その61)銀行員だったハヤシさんの変遷

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 ハヤシさんは35歳までは地方銀行に勤めていたが、AIなどのテクノロジーによ…

その60)ある若者の悩み

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。 朝陽(あさひ)は地方の高校の卒業を控えた山田家の長男で一粒種だ。父は以…

その59)ベーシックインカム前のブルー

2024年2月27日にブルームバーグが「政府は、デジタル化に伴い職務を失う事務職従事者(ホワイトカラー)が、非ホワイトカラーに移って活躍できるよう支援することを検討す…

その58)導入のされ方予想

ベーシックインカムが導入されるとしたらどのようなステップを踏むだろうかということをよく考えます。2024年3月現在、自分の中で今いちばんリアリティを感じているの…

その57)政治家の給与をゼロにできるか

すべての国民がベーシックインカムを得られるということであれば、政治家もそのインカムを受けられることになります。それなら、ベーシックインカム社会になったら政治家の…

その56)人は働かなくなるのか

ベーシックインカムが施行されると「働く人がいなくなる」という意見を聞くことがあります。実際に世界各地でベーシックインカムの実験をしたところ仕事をやめた人はわずか…

1話 ベーシックインカム法案 決議される

1話 ベーシックインカム法案 決議される

これは、ベーシックインカムが実施された近未来を想像した物語です。

Living with BI 〜ベーシックインカムがある世界〜
この物語の設定

20XX年 日本は技術の進歩によって多くが自動化され、かつてない人数の失業者が生まれることとなった。

国は従来のセーフティネットでは国民をサポートしきれなくなり、マイナンバーを基軸としたプッシュ型の最低限所得保障制度としてベーシックインカム(以下B

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【おしらせ】まとめに入ります。

【おしらせ】まとめに入ります。

いつもこの連載を読んでいただき、ありがとうございます。
記事がだいぶ溜まってきたので、加筆修正してキンドル出版したり、マンガのシナリオやネーム作成に入るための作業に入るため、明日からはその進行状況をレポートする感じになります。キャラクター設定とか頑張ろうと思います。

1年くらい前にベーシックインカムのことを漫画にしたときに比べるといろいろな事がわかってきました。また、汎用AIや汎用ヒト型ロボット

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その69)助かる人と負担が増える人

その69)助かる人と負担が増える人

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した予測です。

私は、ベーシックインカムは多くの雇用がAIやロボットに代替され、CBDC(中央銀行デジタル通貨)が発行されており、マイナンバーを元に個人の生体認証が確立している中で実施されるのではと予測しています。雇用は極端に減っていますが、経営者はAIやロボットを駆使して物資を生産しサービスを提供しています。しかしこれらはお金がな

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その68)ベーシックインカムは太るか

その68)ベーシックインカムは太るか

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した予測です。

日本がベーシックインカムになった場合、肥満は増えるかもしれないと考えています。理由がいくつかあります。

ベーシックインカムに近い出来事ではナウル共和国の例があります。ナウル共和国はその昔、リン鉱石の輸出で約30年間、国が税金を免除して、一生懸命働かなくても暮らしていける政策を行いました。リンが採れなくなってきて、こ

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その67)こんなベーシックインカムは嫌だ

その67)こんなベーシックインカムは嫌だ

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

ベーシックインカムが施行された社会のディストピア編を考えてみました。国民に豊かな暮らしを提供するはずのベーシックインカムも制度設計を間違うとディストピアになると思います。箇条書きでいくつか紹介します。

金額が低すぎる

2022年の物価水準だと、2人世帯が家賃光熱費雑費食費の合計額の平均は約12万円くらい

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その66)ユートピア予想

その66)ユートピア予想

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

ベーシックインカムが施行されてから30年ほどが過ぎた。この間に、ホワイトカラーの雇用はほぼ消滅し、20年前には汎用ヒト型ロボットが多くのブルーカラーの仕事を担うようになった。医療や福祉、建築や土木、治安維持などもかなりの数のロボットが補佐して、仕事の安全性が高まり人が行う雇用はかなり減っていった。

多くの

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その65)ミサキの暮らし

その65)ミサキの暮らし

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

ベーシックインカムが始まる前からシングルマザーであるミサキさんの暮らしは苦しかった。幸せになるはずだった結婚生活は夫の浮気であっけなく3年で離婚。ミサキさんは一人娘を引き取った。夫がある程度高収入だったので結婚した時に仕事を辞めたのだが、元のキャリアには戻れなかった。

子育てしながらの生活はかなり厳しいも

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その64)サトウさんの居場所探し

その64)サトウさんの居場所探し

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

サトウさんはとある食品卸業の男性社員だ。彼の仕事はどんどん減って、会社の将来は風前の灯だった。

AIの発達は仲卸の仕事を激減させてしまった。自動管理システムによって多くの食品は生産地から直に販売地に送られるようになったり、港から流通基地に送られてそこから全国に配送されるようになったためだ。物流で中間に入る

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その63)総合芸術でバズる若者たち

その63)総合芸術でバズる若者たち

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

ベーシックインカムの時代は創作に打ち込む若者たちも大勢現れた。

フルヤさんは生成AIを使い、対話だけで簡単なプログラムを作れるようになった。マイティさんは生成AIを使って素早くイラストを描いている。いかにAIを使ったっぽくしないかがミソらしい。
シナリオライターのアズマさんも作品のプロットはAIにネタを打

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その62)復活屋のスズキさん

その62)復活屋のスズキさん

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

スズキさんの趣味は新しいことにチャレンジすることだ。農業に興味を持って家庭菜園を作ってみたり、縫製に興味を持って自分の服を縫ってみたりと次々と覚える。芸術、音楽、染色、陶芸、DYI、料理など、いろいろなことにチャレンジして、何でもそこそここなしている。

それらのきっかけはインターネットのハウツー動画で、や

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その61)銀行員だったハヤシさんの変遷

その61)銀行員だったハヤシさんの変遷

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

ハヤシさんは35歳までは地方銀行に勤めていたが、AIなどのテクノロジーによってどんどん仕事がなくなってきたのと、行内の出世競争に敗れたこともあり早期退職した。

ちょうどその頃、ベーシックインカムが始まった。最初は月1万円という形で、これでは生活できないので、自分のスキルを活かし、とある小さな食品製造会社の

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その60)ある若者の悩み

その60)ある若者の悩み

※これは、作者が想定するベーシックインカム社会になった場合を想定した、近未来の物語です。

朝陽(あさひ)は地方の高校の卒業を控えた山田家の長男で一粒種だ。父は以前グラフィックデザインの仕事をしていたがその分野の仕事がどんどんなくなり、今は地域のイベントを企画運営するプロデューサーの仕事をしている。母は介護の職場に努めている。両親の祖父・祖母は両方とも朝陽の家に住んでおり、元気なので日々ボランティ

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その59)ベーシックインカム前のブルー

その59)ベーシックインカム前のブルー

2024年2月27日にブルームバーグが「政府は、デジタル化に伴い職務を失う事務職従事者(ホワイトカラー)が、非ホワイトカラーに移って活躍できるよう支援することを検討する。「新しい資本主義実現会議」が27日、物価上昇を上回る持続的な賃上げに向けた施策の論点案を公表した」という報道をしました。

要は、「ホワイトカラー職は今後なくなるから、人員が不足しているブルーカラーへ転職して活躍することを支援しま

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その58)導入のされ方予想

その58)導入のされ方予想

ベーシックインカムが導入されるとしたらどのようなステップを踏むだろうかということをよく考えます。2024年3月現在、自分の中で今いちばんリアリティを感じているのはこんな感じです。

財源については、国家予算をどのように使うかという話なので、税や保険料などで賄う方法もあるでしょうし、国債を発行してお金を銀行経由で市場に流すという方法もあります。いきなり毎月1人数万円という規模だと多くの混乱が予想され

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その57)政治家の給与をゼロにできるか

その57)政治家の給与をゼロにできるか

すべての国民がベーシックインカムを得られるということであれば、政治家もそのインカムを受けられることになります。それなら、ベーシックインカム社会になったら政治家の給与はゼロにしたほうが良いのではという意見を聞きました。為政者は政治をボランティアでやるべきという考えです。

活動費は全て国費で賄われるし、最低限の生活費は保証されるし、それ以外の給与をもらわないなら、給与目当ての働かない政治家を排除でき

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その56)人は働かなくなるのか

その56)人は働かなくなるのか

ベーシックインカムが施行されると「働く人がいなくなる」という意見を聞くことがあります。実際に世界各地でベーシックインカムの実験をしたところ仕事をやめた人はわずかだったそうです。それに対しても「実施期間に終りがあるなら働き続けるだろう」という意見がありました。実際にベーシックインカムが施行されたとしたら「いつこの制度が廃止されるかわからない」という噂は絶えないと考えられるので、やはり辞める人は少ない

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