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ライナーノーツ【棄猫物語】
セルフライナーノーツ
楽曲 【棄猫物語】に寄せて
私が小さかった頃、本当に小さかった頃、犬や猫などの動物が怖くてたまらなかった。しかし小学校にあがると通学路なんかで小さな猫が交通事故で死んでいたりするのを頻繁に見かけるようになった。気持ち悪い、怖いというよりもかわいそうだという感情の方が大きくて、家の中で暮らしていたらこんな事にならなかったんじゃないのかと思えて、すべての野良猫たちがかわいそう
ライナーノーツ【自殺日和】
ライナーノーツ
楽曲 【自殺日和】に寄せて
幼い頃初めて見た死体が自殺体だったと聞かされたのは、もう成人してから随分経った日のことだった。何となく朧気にもやのように覚えているあの光景は、夢ではなかった。田舎の葬式は時に斎場でなく個人宅でやるのが一昔前の普通であった。座敷に敷かれた布団の上に横たわる人間。顔の上には白い布が掛けてあったのであろうか?私はその人の顔も声も思い出せない。子供のいないそ