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創造の深淵からこんにちは

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色々な詩や短編小説などです。
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#幻想

夢くじらの回游

夢くじらの回游

ほら、みて。
やっと来た。
ずうっと待ってた甲斐があったね。
ねぇ、あの雨にうたれに行こうよ。
さぞ やわらかぁい音がして、
きっと すごぉくいい香りがするんだよ。

いいよ。
行こう。
あの雨にうたれたら
きっともう
ここへは
還ってこられないかも
しれないけれど。

それでも、いいの。
あの雨にうたれたら
はじまるの。
はじまるんだよ。
こんなにわくわくすることって
他にないじゃない。

そう

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智梅謳詠花

智梅謳詠花

「ほらほら、ごらんなさいよ。」

天女のひとりが足をくずしながらそう言いつつ、下界を指さしました。

薄紫の雲は、駆けよった幾人の天女たちで溢れていて、凛と佇む梅花の眼福にみなが微笑み合い、風が纏った紅い芳しさが、天女たちの歌声をさらに悦ばせました。

智の梅花、咲き乱れるは、百花斉放。

麗の今日、待ちわび続け、はや幾年。

此方に咲くは、天花乱墜、智の扇。

解語之花よ、錦上添花の、満願成就。

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藤と富士と不二の不死

藤と富士と不二の不死

私は、ただひっそりと、

風に揺られて、垂れるだけ。

私は、ただどっしりと、

風を感じて、構えるだけ。

私は、現れては、また消える。

私は、消えることなく、ただここに。

点滅する私と、

点滅しない私が、


同時に存在しているだけ。

それは、あなたが、

私たちを見つける限り、

永遠に永遠に

永遠に永遠に。
#note #ポエム #藤 #藤の花 #富士山 #富士 #日本 #詩

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ひとりじめ🌸

ひとりじめ🌸

みるく色の雲と

優しい水色の空が

いちごみるくの花のおやつを食べたくて。

いちばん近いあたしのことを見ては

うらめしそうに流れてく。

どうだ!きみたちには、食べられまい!

しあわせの春の甘いあまーい味。

いただきまあす!を

ひとりじめ。

にんまり時間を

ひとりじめ。


#春 #空 #桜 #青空 #短編 #詩 #ポエム #幻想 #ファンタジー #しあわせ #幸福 #写真 #

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イザナミの帰還

イザナミの帰還

ひとつ、独りの地の底が

ふたつ、二人でみた夢と

みっつ、みなが知るころに

よっつ、黄泉からよみがえろ

 

いつつ、いのちの産声が

むっつ、無尽の“わ”をえがき

ななつ、涙の髪飾り

やっつ、八重の花が咲く

 

ここのつ、今夜は祝言を

とうで、永久の饗宴歌
#妖魔 #数え唄 #イザナミ #詩 #替え歌 #神話 #海 #短編 #幻想 #ポエム #歌詞 #オリジナル #神 #楠桂

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月と虹色の龍が名前をもらった日 (創作小説)

月と虹色の龍が名前をもらった日 (創作小説)

ある夜のことでした。

そうくんはお母さんと夜空を眺めていました。

お母さんは言いました。

「今日のお月さまはとっても綺麗だね。ほら、あの雲をみてごらん。なんだか龍のようだね。」

「うん。お月さまの光があたって虹色のドラゴンみたいだ!」

そうくんは、嬉しそうに言いました。

その夜、そうくんは暖かいお布団で眠りにつきました。そして、夢をみました。



えーん。

えーん。

あれれ?誰

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蕚  utena

蕚 utena

不思議なものですね、あなたさまがそのようにお思いになるなんて。いつもなら、それでもまた繰り返し繰り返し、その光る銀の糸をたらしておやりになるのでしょう?

ほら、御覧くださいませ。
潸潸たるあのこもごも蠢く光景を。わたくしに至っては、そのようなお立場ではまず御座いませんから、これでもめっぽう困惑しているのですよ。

いえ、あなたさまがそのようにお思いになることは、少しも可笑しいことでは御座いません

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雌雄同体・夜中歌華

雌雄同体・夜中歌華

ながい。

ながい、ながい。

嗚呼、永い。

ぐにゃりぐにゃりと

繰り返される白濁と暗鬱の明暗意識。

足どりはふらつき、この真っ暗な世界で

どれくらい彷徨っているのだろうか。

遠くのほうに幽かに灯る外灯は

いまにも消えてしまいそうで。

緩やかに栄える易しいはずの

この坂道の

ほんのすこしの傾斜たちが

確実にこの身の生命を削っている。

何処にむかっているのかもわからず

何故こ

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逆さ檸檬の夢幻回転

逆さ檸檬の夢幻回転



青いれもんは、

青空を吸い込みました。

空から降る雨も吸い込みました。

満天の星空も吸い込みました。

闇夜に現れる月光も吸い込みました。

流れる雲も吸い込みました。

爽やかな風も吸い込みました。

透き通る歌声も吸い込みました。

すすり泣く哀しみも吸い込みました。

冷酷な決断も吸い込みました。

淡々と過ぎ去る時間も吸い込みました。

青いれもんは、そろそろ逆さまの青い檸檬を卒

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Μμ  ∝  Ωω

Μμ ∝ Ωω

目の前を覆うように垂れ下がる一面の蔓には、ところどころ美しい紫色の小さな花が咲いていた。

雨粒の雫が、葉をつたいつたい、繋がりながらも、静かにしたたりおちていた。

この先へは、進ませない。

かつて、そう結界が張られていたのだろう。

私は、持っていた大剣を差し出し、たくさんの蔓を傷付けないようにソッと右に寄せた。

中をのぞいて、息を飲んだ。

まるで別世界のまるい空気とはじける色彩たちが、

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