シキウタヨシ

ぼっち野良歌詠みです。 孤愁、孤独、季節、自然、生死などを主なテーマに短歌を詠んでいま…

シキウタヨシ

ぼっち野良歌詠みです。 孤愁、孤独、季節、自然、生死などを主なテーマに短歌を詠んでいます。一次創作・オリジナル。/ サークル名:ポンコツと歌詠み / 好き:煙草、カフェイン、料理、犬 / ただ今ストーカー(〜2017)と交戦中です

記事一覧

石には座ってみるもの

今の職場にデザイナーの端くれとして潜り込んで結構経つ。 「結構」の尺度が人により違うけど、「放り出されないか左遷されない程度に結構」。いちおう認めてもらってると…

シキウタヨシ
2か月前
1

ゲンダイタンカが理解できない

題名のとおりで、ぼくはずっと所謂「現代短歌」が理解出来ずにいた。なんかうまいこと言えばいい、掛け言葉やオノマトペや折句など言葉遊びの妙はない、そういう意味では大…

シキウタヨシ
2か月前
2

ラララバイバイ

そんなのは終わってしまったことだから今さらほじくらないでよジュード ぼくの中でエンドマークを付けたはずのことが今頃よみがえってくる しつこいな その一言で何もか…

シキウタヨシ
3か月前
1

何につけても調べてからやろう

短歌のクラスタにいたとき、当然ちゃ当然だけど何らかのRT(当時)が回ってくる。その中に、枕詞を用いたものがあって、枕詞はまあ難しい(使いようが)から、トライアル…

シキウタヨシ
4か月前
1

それは放課後の教室の

青春はいつでしたかと 聞かれていつも困るんだ それが何を意味するか わからないもんだから 恋愛はぼくから程遠く 反抗期も目立たない するっとぼくは学生時代を過ごし…

シキウタヨシ
4か月前
3

ぼくはバカだ

ぼくはバカだ それも救いようのない大バカ ふりかざす持論 全て打ち壊されて まわりの皆さんのおっしゃる 正論は全て正しい だからぼくは粛々として それにおっしゃる通り…

シキウタヨシ
4か月前
3

たった今だから言う

阪神大震災のときにその重要性が説かれた防災グッズがある。 笛(ホイッスル)だ。 何故か? ならば問う、両足片手を挟まれた状態で、人通りは少ない。助けを呼ぶにはど…

シキウタヨシ
4か月前

Bird’s lullaby

とおく稜線を 夕陽が焼いて 家家に灯がともるころ はくせきれいが おうちがないと 大きな椿に集まって ユルリララ ユルリララ よい夢があれ ユルリララ ユルリララ …

シキウタヨシ
5か月前
1

思いで

あのとき 静かな雨が止んだあと あじさいは錆びていった 子どものころは 満天にあった星も いまは数えるくらい ねえどうして 時間は過ぎてゆくとき 思いでのきれいな…

シキウタヨシ
5か月前
1

ラーメン二首

沈黙にもて余す口のさみしらに酒呑むように水杯呷る 押し黙りただただ啜るラーメンの丼のなかに私がいない シキウタヨシ

シキウタヨシ
6か月前
2

電子の海のあわいで

「Z世代はSNS世代、悪口を言わない」という評を見たがそんなことはない。Z世代ど真ん中のSNSに居るが、悪口、陰口、晒しの応酬はどこでも見る。 では何がきらわれ…

シキウタヨシ
6か月前
1

やさしさをおしえてください

四文字のことばだという 最近あまりみなくなったと 教えてくれないか そのことばのことを 妊婦さんに席を譲った なんだか胸がぽかぽかした 教えてくれないか この気持ちを…

シキウタヨシ
6か月前
4

文フリがコミケ化する必要はない

2024年から、文学フリマ東京に限り、入場有料化(1000円)、及びビッグサイトでの開催に切り替えるという。 これにはぼく個人としては半分賛成半分反対であって、賛成の理…

シキウタヨシ
6か月前
4

文学フリマ東京出ます

ブースはT-29です。(第一展示場)結構雑多なところにいます。 抽選当選だから仕方ないか。 持っていくものは ・孤独について話そうか 「孤独って何ですか」から始まる…

シキウタヨシ
6か月前
4

文語体の豊かさ、コンパクトさ

最近、世の趨勢に押されて口語体で詠むことが多いが、「文語体詠みてえな」とか、そう言わなくても勝手に手が文語体詠んでることがある。 これは別にぼくが古文好きなわけ…

シキウタヨシ
7か月前

料理が鬱に有効だと思う訳

先ず、料理が好きじゃない、うつを押しても料理をできない状態の人はこれを読み飛ばして下さい。 ぼくは双極と誤診されていた頃からずっと、自己療法で料理はうつに有効だ…

シキウタヨシ
7か月前
4
石には座ってみるもの

石には座ってみるもの

今の職場にデザイナーの端くれとして潜り込んで結構経つ。
「結構」の尺度が人により違うけど、「放り出されないか左遷されない程度に結構」。いちおう認めてもらってるということらしい。ずぶのドシロウトなんだが。(どれくらいかというと入った当初イラストレーターが全く使いこなせなかった。今はそれなりに使えている)

それで、うちにはレーザーカッター(アクリル板切れるやつ)と、レーザープリンタのでかいやつがある

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ゲンダイタンカが理解できない

ゲンダイタンカが理解できない

題名のとおりで、ぼくはずっと所謂「現代短歌」が理解出来ずにいた。なんかうまいこと言えばいい、掛け言葉やオノマトペや折句など言葉遊びの妙はない、そういう意味では大喜利っぽい、挙げ句の果てには文字数合わせに日本語崩壊させてくる輩まで出てくる。
自然だの四季だのは放逐されたらしく精々桜とか雪が詠まれる程度。日本の季節はそんなに貧相ではない。
自分のことが一番かわいいらしく心象詠ばかり目立つ。ぼくに言わせ

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ラララバイバイ

そんなのは終わってしまったことだから今さらほじくらないでよジュード

ぼくの中でエンドマークを付けたはずのことが今頃よみがえってくる

しつこいな その一言で何もかもに一発でけりをつけられたなら

忘れてよ 忘れたからささっぱりとだからここからバイバイあなた

離縁も縁あなたとはここでさようならだからバイバイラララバイバイ

シキウタヨシ

何につけても調べてからやろう

短歌のクラスタにいたとき、当然ちゃ当然だけど何らかのRT(当時)が回ってくる。その中に、枕詞を用いたものがあって、枕詞はまあ難しい(使いようが)から、トライアルは認めるが、それが

  白妙のランチパック

見間違いではない。もう一度書こうか。

  白妙のランチパック

(白妙の……衣、雲、およそ白いものにかかる枕詞)

白いものだけどランチパックはねえだろ。
と内心大谷選手のストレートくらいの

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それは放課後の教室の

それは放課後の教室の

青春はいつでしたかと 聞かれていつも困るんだ
それが何を意味するか わからないもんだから
恋愛はぼくから程遠く 反抗期も目立たない
するっとぼくは学生時代を過ごしてしまった

ただ放課後の机に刺した音が
いつまで経っても耳から離れない

風にふくらむカーテン 午後の柔らかい陽射し
ちらちら舞う埃を反射した光
あんなに美しい光景がいつまでも続くって
錯覚していたんです

裏切りのように卒業させられて

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ぼくはバカだ

ぼくはバカだ

ぼくはバカだ
それも救いようのない大バカ
ふりかざす持論
全て打ち壊されて
まわりの皆さんのおっしゃる
正論は全て正しい
だからぼくは粛々として
それにおっしゃる通りですって
従うしかない
なんでならぼくはバカだから
ぼくの持論は飲み込んで
唯唯諾諾と従うしかない
なんでならぼくはバカだから
どうしてそう思ったのって
誰も聞いてはくれない
なんでならバカの考えることだ
休むに似たり
つまりは聞いて

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たった今だから言う

たった今だから言う

阪神大震災のときにその重要性が説かれた防災グッズがある。

笛(ホイッスル)だ。

何故か? ならば問う、両足片手を挟まれた状態で、人通りは少ない。助けを呼ぶにはどうする?
人間の「助けて」と叫ぶ声は一時間もたずに嗄れるという。これが高齢者や聾唖者であれば考えるまでもないだろう。そこで笛なのだ。笛であれば、息が続く限り吹くことができ、少ない息で大きな音が出せる。「私はここですよ」「ここに誰か居ます

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Bird’s lullaby

とおく稜線を 夕陽が焼いて
家家に灯がともるころ

はくせきれいが おうちがないと
大きな椿に集まって

ユルリララ ユルリララ
よい夢があれ

ユルリララ ユルリララ
悪し夢は食え

七つの子どもが 待つかあさんが
急いでおうちに帰ります

東土の鳥の ああ怖やとて
急いておうちへ帰ります

ユルリララ ユルリララ
よい夢があれ

ユルリララ ユルリララ
悪し夢は食え

シキウタヨシ

思いで

あのとき 静かな雨が止んだあと
あじさいは錆びていった

子どものころは 満天にあった星も
いまは数えるくらい

ねえどうして 時間は過ぎてゆくとき
思いでのきれいなとこだけ残して
過去を美しいものにしてしまうんだろう

眩しい記憶だけ 眼裏に残っていて
あなたを憎むことができない

ねえどうして 現実は過ぎてゆくとき
かなしいものばかり剥き出しにして
心の奥まで引っ掻いていくんだろう

散り急ぐ

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ラーメン二首

ラーメン二首

沈黙にもて余す口のさみしらに酒呑むように水杯呷る

押し黙りただただ啜るラーメンの丼のなかに私がいない

シキウタヨシ

電子の海のあわいで

電子の海のあわいで

「Z世代はSNS世代、悪口を言わない」という評を見たがそんなことはない。Z世代ど真ん中のSNSに居るが、悪口、陰口、晒しの応酬はどこでも見る。

では何がきらわれるのか、というと、説教はきらわれる。正論や正鵠はきらわれる。また、過度なクレクレやでもでもだって、依存者(利益が何もない場合)、うわべだけのきれいごとはきらわれる。

とは言え、上べだけのきれいごとでも、説教でも、エモいもの(と、彼等が言

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やさしさをおしえてください

やさしさをおしえてください

四文字のことばだという
最近あまりみなくなったと
教えてくれないか
そのことばのことを

妊婦さんに席を譲った
なんだか胸がぽかぽかした
教えてくれないか
この気持ちをいうことばを

コンビニの店員さんにありがとうと言ったら
倍の笑顔でありがとうございますと言われた
教えてくれないか
その笑顔の意味だよ

いつもの朝食においしいねって言ったら
おかんが恥ずかしげにありがとうって言う
教えてくれない

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文フリがコミケ化する必要はない

文フリがコミケ化する必要はない

2024年から、文学フリマ東京に限り、入場有料化(1000円)、及びビッグサイトでの開催に切り替えるという。

これにはぼく個人としては半分賛成半分反対であって、賛成の理由は、1000円という決して安くない入場料を取られることで、ファッションとして文フリに来場していた一部の層がたぶん(だいぶ)削られることに大きく期待する。
真面目に本を買いに来ようとする客だけが選別されるわけだ。
しかし、これには

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文学フリマ東京出ます

文学フリマ東京出ます

ブースはT-29です。(第一展示場)結構雑多なところにいます。
抽選当選だから仕方ないか。

持っていくものは

・孤独について話そうか
「孤独って何ですか」から始まる短歌集。孤独とはなんなのか、を客観的主観的に深掘っていく。
あなたの孤独、って、何ですか。

・id×198
サラリーマン歌人が歌集を出した、という架空の設定で実験的に出したもの。id=イド、井戸、アイディー、とも掛けています。

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文語体の豊かさ、コンパクトさ

文語体の豊かさ、コンパクトさ

最近、世の趨勢に押されて口語体で詠むことが多いが、「文語体詠みてえな」とか、そう言わなくても勝手に手が文語体詠んでることがある。
これは別にぼくが古文好きなわけではなくて、古文はむしろダメだったほうで、書き下し文と解釈がごっちゃになってたくらいだ。漢文の方が理論的に読めるので得意だった。

ではなぜ文語体推しなのか。
それは二つ理由があって、ひとつには文語体の持つ「コンパクトさ」がある。例えば、「

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料理が鬱に有効だと思う訳

料理が鬱に有効だと思う訳

先ず、料理が好きじゃない、うつを押しても料理をできない状態の人はこれを読み飛ばして下さい。

ぼくは双極と誤診されていた頃からずっと、自己療法で料理はうつに有効だと体感的に知っていて、「ダル〜しかし腹が減った」という時こそコレの出番だと活用していた。

料理と言っても、何もラザニアとかパエリアとか作れという訳ではなく、極論納豆キムチとかTKGになんか足したのとかでも構わない。ただ、ごはんはいちから

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