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高井宏章 雑文帳

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徒然なるままに。案外、ええ事書いてます
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2019年5月の記事一覧

「型無し」の文章は個性ではない

「型無し」の文章は個性ではない

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(4)前回に続いて「お父さん問題」の添削例を紹介します。前回はこちら。

夏休みのど真ん中に出題したのは、長女、次女も挑戦した定番の問題でした。

インターネットが普及して20年以上経ちました。以下の問いに答えなさい。

問1 インターネットが本やテレビと比べてより便利な点は何ですか。5行でまとめなさい。
問2 インターネットが無かったときと今の生活はどのように

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「同じこと2度聞かないノート」のススメ

「同じこと2度聞かないノート」のススメ

ここ3日ほど、タイムラインにこの新入社員教育ネタのマンガについてのツイートが次々と流れてくる。

まとめると、

・新入社員だからミスが多いし、怒られることも多い
・それはしょうがいないけど「もう済んだこと」を怒るのはやめてほしい
・一例は上司に頼まれた写真の撮影をすっかり忘れたときのこと
・翌日「なんで忘れるんだよ!」と怒り狂って連呼された
・怒られながら、申し訳ないと思いつつ、「そんなこと言っ

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「読者を迷子にしない」書き方

「読者を迷子にしない」書き方

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(3)今回は「お父さん問題」の具体的な添削例を紹介します。
まず前回も紹介した、帰国後の第1回目である2018年6月の「天動説と地動説」をテーマとした出題。解答部分は、「お父さん問題」のキモ、「正解のない問題」の問3だけとしておきます。

 地球は太陽の周りをまわっていますが、昔の人は地球の周りを太陽やほかの星が回っていると思っていました。これを[天動説]といい

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天皇家という家族の実像 『天皇陛下の私生活』

天皇家という家族の実像 『天皇陛下の私生活』

本稿は光文社のサイト「本がすき。」に4月3日に寄稿したレビューです。編集部のご厚意でnoteにも転載しています。もう元号が変わったので、最後だけ少しリライトしています。

半藤一利の「日本のいちばん長い日」など、終戦の年である昭和20年(1945年)の昭和天皇と周辺の言行を記録した読み物はおびただしくある。
本書のユニークさは、その激動の1年を「観察期間」としながら、あえて天皇家という特殊なファミ

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投稿ネタのアンケートやります! フォロワー1000人突破記念企画

投稿ネタのアンケートやります! フォロワー1000人突破記念企画

おかげさまでタイトル通り、1000人突破いたしました!
めでたい!
年内ぐらいには、と思っていた大台乗せ、まさかの突風でアレヨアレヨと目標達成。
公式のオススメ、恐るべし。

恒例!好評!投稿ネタアンケート!ということで、大いに調子に乗ったときの高井さん恒例、noteの投稿ネタのアンケートをやります!

★注意!アンケートは締め切りました。
結果はツイートをご覧ください。

上のリンクからご参加く

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「2年の日本語の空白」からの復活劇

「2年の日本語の空白」からの復活劇

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(2)前回はお父さん問題の骨子をご紹介しました。
ポイントをおさらいしておきます。

・「お父さん問題」は原稿用紙1枚程度の論述がメイン
・自由度の高い「正解のない問題」を出す
・狙いは「自分の頭で考えて論理を組み立てる」こと
・添削は意見の是非ではなく、論理展開力に焦点を絞る
・2回ほどリライトして「筋の通った作文」に仕上げる

前回、我が家で実際に出題した問

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「正解のない問題」にこそ意味がある

「正解のない問題」にこそ意味がある

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(1)連載初回は「お父さん問題」の成り立ちと内容を簡単にご紹介します。

親子の(ちょっといい加減な)誓い2011年1月、私と長女(当時5年生)は以下のような契約書にサインしました。名前の部分は「長女」「お父さん」と直してあります。

契約書
◎契約事項
長女は下記の契約事項を順守する。
・塾に行く代わりに、お父さん先生の問題を週2回やる(小学6年生まで)
・環

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読解力を鍛えるには「書く」しかない!

読解力を鍛えるには「書く」しかない!

はじめに~~高井家名物「お父さん問題」とは「読解力を鍛える」をテーマにした連載を始めます。
本稿はその初回であり、プロローグであり、manifestationであります。
かっこいいヘッダー画像は次女に描いてもらいました。

構成を決めずに見切り発車してますが、数か月で数十回程度になりそうです。そんなグラグラな状態なのに、これは最終的に書籍になる予定です。内々定段階なので社名は伏せますが、版元も決

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提案!すべてのバスケゴールにPublic Ballを!

提案!すべてのバスケゴールにPublic Ballを!

チマチマとバスケを再開しているのだが、公園で出会った謎について少々。
これです。

ネットの袋状の部分にボールが鎮座してる。
手に取ってみたが、公園の名前も、「〇〇区」とも入っていない。
誰かの忘れものだろうか。
それとも。

私がマイボールでシュート練習している間、小学生男子3人がチャリでやってきた。2人はボールを持っていて、1人は手ぶらだった。
手ぶらの少年は、この放置ボールでしばらくシュート

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政治家と「言葉の力」 メイ首相辞任に思うこと

政治家と「言葉の力」 メイ首相辞任に思うこと

イギリスのメイ首相が5月24日、ついに辞意を表明した。
Brexit迷走の出口は見えず、「『代わりがいない』以外に生き残っている理由がない」という状態だったので、意外感はない。よくここまで粘ったな、というのが正直なところだ。
ちなみにタイトル画像はちょっと前のEconomist誌の表紙に私がイタズラ書きしたものだ。書き足したのがどこか、左脇えぐりこむように、探してみてください。

EU離脱を決めた

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「万引き少年」を救った謎のさえないバイト青年

「万引き少年」を救った謎のさえないバイト青年

時効も時効だろうから書いてしまうが、そのうち消すかもしれません。

私は生涯で2回、「万引き」をしたことがある。
1回目は小学校に上がってすぐ、5つ年上の兄と近所の駄菓子屋にいったときにやらかした。20円だか30円だかの駄菓子をくすねた。
バカガキだった私は、自宅に帰って兄にそれを自慢した。「度胸あるだろ!」みたいな気分と「やっちまった…」という罪悪感が半ばして、「お前、すげえな!」と兄に言っても

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"お金は汚い"と洗脳された子の末路

"お金は汚い"と洗脳された子の末路

誰かが肥えるための「養分」になる
本稿は2018年10月にPRESIDENT Onlineに寄稿した文章です。転載をご快諾いただいた編集部に感謝いたします。一部だけ加筆・修正しています。
これがバズって、その日のうちに拙著「おカネの教室」がAmazon総合トップに駆け上がったヒット作でございます。未読でしたら、ぜひ。

クレジットカードのリボ払い、高リスクの投資信託……。詐欺のような犯罪だけではな

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新規フォロワーの皆さんへ 高井浩章のnoteガイド

新規フォロワーの皆さんへ 高井浩章のnoteガイド

note公式がオススメに入れてくれたおかげでフォロワーが急増しております。ありがとうございます。
「どれから読んだらええねん」という皆さんに、過去の人気投稿やマガジンの概要をご紹介する。
古参の読者の皆さん、今回はオチはありません。スルー願います。

まず!新連載を始めたので、ぜひ、ぜひ、こちら、読んでほしいです。
そのうち本にする予定なのに、全部タダで公開しています。
お買い得というか、「それで

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乱読家のための読書リスト

乱読家のための読書リスト

私にはめったやたらと人に本を薦めるという悪癖がある。
これなんかはその悪癖の発露なのだが、おかげさまで未だにコンスタントに読まれる大ヒットとなった。ビュー、1万2000超えてます。

今日からツイッターで、こんなネタアンケートをやっている。

ここでも、隙あらば本を薦めたいという魂胆が見えみえだ。
明日5月18日いっぱいが期限なので、気が向いたら清き1票を。ついでにフォローもお願いします!

ここ

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