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もしもブラックホールに落ちたら・・・
「もし・・・なら」は、定番の語りです。個人的には、タモリの「世にも奇妙な物語」を連想します。
科学でこのフレーズをを使うと真っ先に思い浮かべるのが・・・タイトルの表現です。
SFの玉手箱ともいえる「三体」でも、このお馴染みのサブストーリーがオマージュのように登場します。(ネタバレはなしで)
映像でいえば、「インターステラー」でも主人公がブラックホールに落ちた様子が描写されています。
映画で
シン・ゴジラが示唆する生物の進化
前回、ゴジラ-1.0の中で行われた作戦を科学的に見た話をしました。
ようは、
ゴジラを深海に沈めて高圧でやっつけよう、という狙いです。
難点をあげると、もし、ゴジラが普段深海に身を潜めていたら効力は弱いかもしれません。(作戦結果は触れません☺)
今回は、近未来を舞台にした「シン・ゴジラ」を題材に、ゴジラの生物学的な謎について考察してみます。未視聴の方は自己責任でお願いします。
余談ですが、
「ゴジラ-1.0」の科学
※タイトル画像はChatGPTによるものです
アカデミー賞も受賞した「ゴジラ-1.0」が、5/3よりAmazon Primeで配信開始となりました。
時間をかけてじっくりと鑑賞し、科学的に興味深かったポイントを皆さんにシェアしたいと思います。ミステリーのネタバレとは違い、作品の楽しみを損なうものではありませんが、未鑑賞の方は自己責任でお読みください。
本作の舞台は戦後直後の日本で、初代「ゴジ
中国の天女が遂に月の秘境から宝物を持ち帰る旅へ
昨年から、官民で月の資源開発の動きが活発に進んでいます。
2024年の主要な動向は過去に紹介しました。
官でトップバッターにあげた日本の月面探査船SLIMは、想定以上のバッテリ性能を示しました。既に地球に送信されたデータ結果が今から楽しみです。
そして5月3日、データではなく月から実際のサンプルを持って帰る中国の「嫦娥計画」が大きなチェックポイントを迎えました。
投稿時点では無事に月への運航
最新AIがGPS(GNSS)に新たな役割を与えるかもしれない
日本は地震大国で、その予知は関心事が高いと思います。
ただ、現時点ではまだ「予知」は難しいと言わざるを得ない、という話を以前にしました。
地震の兆しとして、都市伝説として有名なのが、ナマズが騒ぐというものがあります。もう信じている人は少ないかもしれませんが、科学的な信ぴょう性については高いと言えません。
1つだけそれについて実験をしたというサイトを紹介します。
的中率以前に、何をして騒ぐの
量子力学の公式な100周年は2025年になりそうです
前回、量子力学が誕生して2024年で100年、という話題を取り上げました。
ここでの「誕生」の定義は、初めて論文で「量子力学」という表現が使われた、ということでした。
実は、それと別にオフィシャルな100周年が決定されようとしています。
ようは、
国連とユネスコが2025年を国際量子科学技術年としようとしている、
という話です。
下記が特設サイトです。
2024年の国連総会(9月)で正式
恐竜が栄えたのは常識外の長雨?
前回、植物と恐竜について触れました。
ようは、裸子から被子植物に勢力が変わったのは恐竜の台頭ではないか?
という話です。
恐竜は、今から2.4億年前の三畳紀に誕生したとされており、ピークは次のジェラ紀でした。そして次の白亜紀末に絶滅を引き起こす隕石衝突が起こります。
そもそもなぜこんなに栄えたのか?
1つの面白い仮説が提示されています。(元論文はこちら)
この時代はまだ大陸が1つで「パン
植物世代交代と恐竜の謎
前回、被子植物多様性の話をしました。
ようは、
1.4億年前に急に多様化が進んだ系統図をゲノム解析で明らかにした、
という話です。
ただ、改めて多様化を客観的に示したにすぎず、なぜこの時期に?という謎を解明したわけではありません。
これは、あのダーウィンさえも唸らした(自然淘汰の進化論で説明がつかなかった)「忌まわしい謎」としても知られています。
もう1つ忘れてはいけないのが、それまでの植
植物の歴史と日本の科学者が見つけた驚きの成長メカニズム
植物は、光合成をすることで我々の生命活動においては必須の存在です。
植物といっても多様で、そのうち「被子植物」、つまり種を子房で庇護した植物のゲノム解析が進められています。
ようは、
9,500種以上の被子植物をゲノム解析で進化系統図を作成し、将来の保全活動に役立つ、
という話です。
記事内の下記図がとても印象的です。単に植物(かつ被子型)といってもこんなに多様なことに驚きです。
歴史的に
太陽の力で宇宙空間を進むユニークなヨットが離陸
宇宙空間を飛行するロケットや宇宙船が飛行機と大きく異なる点は「大気がないところを飛行する」ことです。ようは、飛行機は、大気中の酸素を取り込めますが、ロケットや宇宙船は自らで作らねばならない、ということです。
例えば、6/30に3度目の打ち上げを目指す日本の基幹ロケット「H3」では、液体酸素と液体水素を内蔵しています。
このような常識を打ち崩そうとする先進的な宇宙船が、4/24に打ち上げられました
遂に日本人の大量ゲノム解析でルーツの解像度が高まる
以前に、日本人のルーツや古墳時代のミッシングリンクの話をしました。
ようは、
・縄文時代は閉鎖空間で独自の文化を形成したが、日本人が持つDNAの多くが古墳時代に東アジアから流入した人たちかもしれない、
という話です。
このときの現代日本人のサンプルはまだ多くはありませんでした。
別のプロジェクトで3千名以上の日本人サンプルから詳細な系統分析が行われ、発表されました。こちらで公開されています。
”More Agent”はLLMの見えない壁を超えるか?
今の生成AI、もっと言えばLLM(大規模言語モデル)は、言語など時系列データに強いTransformerという技法から花が咲いたといっても過言ではないです。
その中でも、従来切り捨てていた過去情報をうまくつなげる”Attention”という仕組みが中核にあります。今でも元論文は誰でも見ることはできます。
GPTをはじめとして、今のメジャーな生成AIサービスは多かれ少なかれこのAttention機
Axiom Space社の宇宙「衣食住」
以前に、若田光一氏の卒業の話を取り上げました。
民間企業で引き続き宇宙開発に携わるとのことでしたが、その後公開されました。Axiom Spaceでアジア太平洋地域のCTO(最高技術責任者)として活動されるようです。
宇宙開発では有名な企業で、特に民間として「宇宙ステーション」を開発することで知られています。こちらがそのイメージです。
なかなか近未来な風貌です。ちなみに、日本でもDigital
将来の若き探査車・人が火星を目指す
以前に、火星におりたったヘリコプター型探査機がアクティブな活動を終えた話をしました。(あとは静止状態で定点観測)
これで、動く探査機としては、Curiocity(2012年到着)とPerceivarance(2021年到着)の2台だけとなりました。両車は数千km離れているので実質独りぼっちです。
そんな中、未来の種を咲かせるためにNASAが運営している、有人探査車コンテスト(HERC)結果発表