笑う門

日々考えたことを書いています。仕事上、人の話を聞くことが多いです。

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記事一覧

清水ミチコ様 チャンネル

明日は きっと いい日になる~ と一ミリも思えないとき 自分にだけは、いいことなんてひとつも やってこない お先はずーっとまっくらじゃ、と感じてしまうとき 10分で…

笑う門
13日前

絵本をえらぶ

ちょっと気を緩めると、蛇口がゆるむように、なみだがでてくる。 最低限の毎日を運ぶことがやっと精いっぱいで、這うように時間を過ごす。 窓の外でぽとぽとと落ちる雨が、…

笑う門
1か月前

手紙を読む

手書きの手紙を書くことが、減ったなあ。もらうこともほとんどなくなった。だからこそ、たまにもらう手紙はとてもうれしい。 わたしは物を捨てるのが苦手だ。 でも、大人…

笑う門
1か月前
2

♪さんぽ♪ を歌いながら

山登りの時、しんどくなったら、後ろ向きに歩くといいよ、とか 歌うといいよ、とかの、「山登りあるある」ってありますよね。 山登りのときではなくても、毎日はときに山…

笑う門
1か月前
1

ビーフストロガノフをつくる

なおりかけのかさぶたをはがすような、傷に塩を塗るような。 例えば恋が破れたあとに 「一緒に行こうね、ディズニーランド」と言っていたことを、駅のポスターのミッキー…

笑う門
1か月前
3

好きな本屋さんに遠足

家から少し離れているのですが、好きな本屋さんがあります。 静かで、店主さんが選んだであろう本が丁寧にテーマごとに並べてあります。 この棚は『旅』、こっちは『料理…

笑う門
2か月前

なまえを呼んで

誰かが自分の名前を声に出して呼んでもらう。 眼を閉じて想像の中で、高校の時のあのこに、家族のあのひとに、あこがれのあのひとに、テレビに出ていたあのヒトにも。 こ…

笑う門
2か月前
1

毎週金曜日のラジオ

一日は長いけど、一週間は短い。 一年は、なんとなく短いような気がする。なんでだろう。 だから、今日をなんとかがんばろう、よりも、次の金曜までなんとかやりすごそう…

笑う門
2か月前
7

つくってもらえたご飯

生きていると、自分の価値がぐらぐらとゆらいでしまうことがある。 不注意で失敗してしまったときとか、落とし物してしまったときとか、がつんと不機嫌をぶつけられたとき…

笑う門
3か月前

二度寝

今日は、泣かなかった、少ししか。 どかんとつらいことがあり、数か月なんとか仕事だけ最低限やり過ごし、ひとりになると吐くように泣いていた。 油断をするとすぐ涙腺が…

笑う門
3か月前

ガッツ石松さま語録

「私の将棋は王将取られてからが強いんですよ」 ガッツ石松 んなわけあるか!?とツッコミ、でもなんかありそうな言い回し。一瞬、そうかも、と思わせてしまうどや顔。 …

笑う門
5か月前

つぎのごはん

少し長くなります 学校に行きたくない、行けない、行こうとすると具合が悪くなる、そう言うこどもたちの話をよく聞く。 一方で、果たして自分は学校に行きたくて行ってい…

笑う門
7か月前

毛布くんくん

やらなくちゃいけない、やりたくないこと。 いかなくちゃいけない、いきたくないところ。 そんなことのもろもろに、向かい合わなくてはいけないときに、毛布に顔をうずめて…

笑う門
8か月前

さくらももこ

うまくいかないことが、重なることって、あるんですよね。 くそう、なぜ今なんだ、と思うんです。でも、ほかならぬ今なんですよ、いやなことが重なるのは。 ひとつずつなら…

笑う門
8か月前
5

ま〇ごとバナナ

中学生のころだっただろうか、おそらく親にしかられて、ふてくされて、鼻息荒く、家から少し遠くの公園の周りを歩いていた。何で叱られたかは、残念ながら覚えていない…(…

笑う門
8か月前

生きる力を保つ

暴力、差別、虐待、侮辱、病、恐怖、どれも、生きる力を削ぐものです。そしてそれらは、私たちのすぐ隣に、頭の上に、足下に、探さずとも存在しています。 「どうせ、自分…

笑う門
9か月前
清水ミチコ様 チャンネル

清水ミチコ様 チャンネル

明日は きっと いい日になる~ と一ミリも思えないとき
自分にだけは、いいことなんてひとつも やってこない お先はずーっとまっくらじゃ、と感じてしまうとき
10分でいいから、いや、5分でいいから、みてほしい

天才だ。いやほんとうに。
誰が、いまだかつて、藤井聡太八冠の「そうですね」に注目して、ものまねをしようとしただろうか。
ほんものの藤井聡太の「そうですね」を聞いてもこんなに笑わないのに、なぜ

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絵本をえらぶ

絵本をえらぶ

ちょっと気を緩めると、蛇口がゆるむように、なみだがでてくる。
最低限の毎日を運ぶことがやっと精いっぱいで、這うように時間を過ごす。
窓の外でぽとぽとと落ちる雨が、自分の中にたまっていく気がする。
自分の周りの出来事ひとつひとつが、ちくちくとささってくるようで、だれにも会いたくない。自分に向かう声にも、視線にも、指先にも、ぐっと身構える。

そんなときには、無理して人にあわなくていい
いやなことから

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手紙を読む

手紙を読む

手書きの手紙を書くことが、減ったなあ。もらうこともほとんどなくなった。だからこそ、たまにもらう手紙はとてもうれしい。

わたしは物を捨てるのが苦手だ。
でも、大人になるにつれ、「わたしは何に家賃をはらってるねん」と少しは物を捨てられるようになったものの、まだまだ捨てられない病は根深く残っていて、その上片付けが苦手なもんだから、こまる。

その捨てられないもののひとつが、もらった手紙 である。
年賀

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♪さんぽ♪ を歌いながら

♪さんぽ♪ を歌いながら

山登りの時、しんどくなったら、後ろ向きに歩くといいよ、とか
歌うといいよ、とかの、「山登りあるある」ってありますよね。

山登りのときではなくても、毎日はときに山登りのように歩き続けるのがしんどいことがあります。
一歩踏み出すのが面倒で、布団から出ることすら気持ちが向かなくて、もう明日なんて来ないといいのに、と思ったり

こどもが駄々をこねる、ってこういうとき。でも大人だって、こねたい、駄々。

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ビーフストロガノフをつくる

ビーフストロガノフをつくる

なおりかけのかさぶたをはがすような、傷に塩を塗るような。

例えば恋が破れたあとに
「一緒に行こうね、ディズニーランド」と言っていたことを、駅のポスターのミッキーマウスを見て思い出したりする。
初めてご飯を食べた渋谷を電車で通っただけで、思わず涙ぐんだりする。

ミッキーも渋谷も悪くない、それはわかっている。
でも、止められない、もはや、ミッキーすら憎んだりする。にやにやいつも笑いやがって、とか言

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好きな本屋さんに遠足

好きな本屋さんに遠足

家から少し離れているのですが、好きな本屋さんがあります。

静かで、店主さんが選んだであろう本が丁寧にテーマごとに並べてあります。
この棚は『旅』、こっちは『料理』、あ、こっちは『歌』、こちらは『孤独』。
その日によって、ひきつけられるテーマは異なるのですが、まずは全部の棚をじーっと堪能します。今日は『孤独』でした。

呼んだことのある好きな本を見つけたり、その隣にある本にひきつけられたり、いつか

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なまえを呼んで

なまえを呼んで

誰かが自分の名前を声に出して呼んでもらう。

眼を閉じて想像の中で、高校の時のあのこに、家族のあのひとに、あこがれのあのひとに、テレビに出ていたあのヒトにも。
これからもきっと会えないかもだし、でも会ったことなんてないあのひとにも、なんならアニメの理想のあのひとにも。
こうなったら、だれかれ構わず、出演してもらう。
すきなひとびとに、これでもかって言うくらい、しつこいくらい何度でも、呼んでもらう。

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毎週金曜日のラジオ

毎週金曜日のラジオ

一日は長いけど、一週間は短い。
一年は、なんとなく短いような気がする。なんでだろう。

だから、今日をなんとかがんばろう、よりも、次の金曜までなんとかやりすごそう、の方がちょっと元気が出る。
栞みたいな、付箋みたいな、ここまで行くぞの目印。

しかも、金曜日には好きなラジオ番組がある。podcastの配信もある。
聴くと、ああ、ここまでなんとか乗り切れたと、肩の力が抜ける時間を持てる。

ラジオは

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つくってもらえたご飯

つくってもらえたご飯

生きていると、自分の価値がぐらぐらとゆらいでしまうことがある。
不注意で失敗してしまったときとか、落とし物してしまったときとか、がつんと不機嫌をぶつけられたときとか、転んでしまったときとか。
情けなくて、涙が出てきて、こんなことくらいでなんであたしは凹んでんだと自分でも自分をバカみたいだと思ったりして。

そんなとき、そんな風に、自分がここにいる意味を感じられなくなった時、
顔の見える誰かにつくっ

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二度寝

二度寝

今日は、泣かなかった、少ししか。

どかんとつらいことがあり、数か月なんとか仕事だけ最低限やり過ごし、ひとりになると吐くように泣いていた。
油断をするとすぐ涙腺がゆるゆるぐだぐだになるので、いつも気を張っていた。

もう朝が来てほしくないと思いながら、やたらと眠った。
仕事がない日は、二度寝とも言えないくらい、三度も四度も眠った。

たくさん夢も見た。
お財布を拾ってくれた人が、なぜか『今じゃなく

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ガッツ石松さま語録

ガッツ石松さま語録

「私の将棋は王将取られてからが強いんですよ」 ガッツ石松

んなわけあるか!?とツッコミ、でもなんかありそうな言い回し。一瞬、そうかも、と思わせてしまうどや顔。

周囲からの圧力や、自分の頑なな思い込みにつぶされそうになった時、ガッツ様の語録をみる。すると、自分の考えがとてもつまらなく小さく思え、どうでもいいかと、放り投げられるようになる、もちろんいい意味で。

「喧嘩でも何でも『よっしゃ〜!』っ

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つぎのごはん

つぎのごはん

少し長くなります

学校に行きたくない、行けない、行こうとすると具合が悪くなる、そう言うこどもたちの話をよく聞く。

一方で、果たして自分は学校に行きたくて行っていたか、振り返ると「行きたくて行っていたわけではない」と、思い返す。過去の学校生活で何が苦しかったのか、思い出そうとしてみる。例えば、グループ分けしなさいといわれた時に自分だけあぶれたらどうしよう、とか、自分だけ忘れ物して浮いたらどうしよ

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毛布くんくん

毛布くんくん

やらなくちゃいけない、やりたくないこと。
いかなくちゃいけない、いきたくないところ。
そんなことのもろもろに、向かい合わなくてはいけないときに、毛布に顔をうずめて、くんくんくんくんと、匂いをかいでみてください。

好みとしては、綿毛布です。毛の毛布というよりは、綿。ガーゼ素材も好きです。やわらかいタオルケットもいいですよね。はあー。いいにおい。

呼吸がゆっくりになって、手足があたたかくなって、お

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さくらももこ

さくらももこ

うまくいかないことが、重なることって、あるんですよね。
くそう、なぜ今なんだ、と思うんです。でも、ほかならぬ今なんですよ、いやなことが重なるのは。
ひとつずつなら、なんとか乗り切る元気もでるってもんですが、ふたつ、みっつと、重なった日には、だだをこねるしかありません。

しかし、しかし、だだをこねるには、相手が必要です。
おとなが、だだをこねても、優しいほほえみでよしよしとなでてくれるような、よし

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ま〇ごとバナナ

ま〇ごとバナナ

中学生のころだっただろうか、おそらく親にしかられて、ふてくされて、鼻息荒く、家から少し遠くの公園の周りを歩いていた。何で叱られたかは、残念ながら覚えていない…(それじゃ、だめじゃん…)

そんなに怒ることか、ふざけんな、自分だって○○のくせに、ああ腹が立つ、もうむかつく、ぬあーおさまらない、どうしたらいいんだろう。

ふと、周囲の大人がいつも「苦虫かみつぶした」顔ばかりしていることに気がついた。な

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生きる力を保つ

生きる力を保つ

暴力、差別、虐待、侮辱、病、恐怖、どれも、生きる力を削ぐものです。そしてそれらは、私たちのすぐ隣に、頭の上に、足下に、探さずとも存在しています。

「どうせ、自分なんか」という卑下や、知らないうちに自らにつけている言葉の呪いの足かせを、なんとかはずすことができないだろうか。それは、誰かがしてくれることではなく、自分で疑って外そうとしなければ。少しずつでも、その営みをできないだろうか。

そういうい

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