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散文。エッセイ。
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【エッセイ】2024年の始まりに…。

【エッセイ】2024年の始まりに…。

きっと私はあの日を忘れないだろう。
好きが仕事になった日。

いつの頃からか、書くことが私の生活の一部になっていた。心の中を文字にすることで、どれだけ救われてきたのだろう。書くことは日常であり、私そのものであり、生きる意味であり術であった。

ふーっ。
ここまで書いて、パソコンを打つ指が止まる。
noteの更新を休んでいたこの数ヶ月を、どう伝えたらいいのか‥。

毎日毎日、仕事でパソコンに向かい文

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【エッセイ】時を編む‥。

【エッセイ】時を編む‥。

玄関を出た瞬間の澄んだ空気を身に纒い
今日は右に行こうか
それとも左に行こうか‥。数秒だけ迷う。

右に行けば海があり、左に行けば駅がある。

ふと見上げると
3月初旬のこの時期を縁取るような柔らかな水色の空が広がっていた。

時間にすればほんの一瞬だがその脳裏には、
待っているであろう見慣れた景色が交互に浮かぶ。
んー今日は右かな。
そう決めるが早いか歩き出す。

自分の直感をいつだって信じてい

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【エッセイ】憧れの朝活さん

【エッセイ】憧れの朝活さん

ふぁぁ。ぐっすり寝たぁ‥。
満ち足りた気持ちで目を覚まし、手探りで枕元のスマホに手を伸ばす。

え!?まだ0時過ぎ??

一瞬の驚きと同時にやってきたのは
今日何曜日だっけ??
時間にすれば数秒の軽い記憶喪失。笑

昨晩は睡魔君のあまりの強引さに勝てず
22時前には、お布団にこっぽり入り
おやすみなさい‥。ムニャムニャムニャ‥だったのだが
きっと短い間に深く深く眠れたのでしょう。

時間を確認する

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【エッセイ】鏡花水月‥。儚くも強く‥

【エッセイ】鏡花水月‥。儚くも強く‥

今年はじめに引いたおみくじは‥
小吉で‥。
あぁ。そりゃそうだ。
大吉を引きたいという欲をあんなに惜しげもなく露にしてしまったのだから。
神様がそんな私を見過ごすハズはないと自分自身に言い聞かす。

去年から、もうそれは10月11月ごろからずっと今か今かと‥島根県の美保神社えびす様の総本宮でおみくじを引くことを、なにより楽しみにしていたのだ。見えない箱の中で金、黒、桃、赤色の四種類の鯛が眠る中、釣

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【エッセイ】映‥そして夜の淵

【エッセイ】映‥そして夜の淵

深夜三時の文章は
夜の波に飲まれそうになる。

捻り出すわけでもなく、強く思いを巡らすでもなく、おもむろに取り出した真っ白なページに
浮かんだままに文字を紡いでいく。

ピンと感覚が研ぎ澄まされ、感情がうごめく
今、ここにしかない色。音。香り‥。
そのすべてを余すことなく感じたくて、この時間を慈しむように五感を集中させた。

今日この瞬間にしか書けないものがある。
恐らく私はこうして書くことで、日

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【エッセイ】noteと私と雨音と‥。

【エッセイ】noteと私と雨音と‥。

短いようでそれでいて濃淡のはっきりした秋が終わりを告げようとしていた。

なにかに追われるように、まるで突き動かされるように心が外へと動いた季節だった。
窓の向こうに今その瞬間にしか見えない景色が
待っている気がした。

どうしても見たい。行きたい。
あんなにも強い気持ちは久しぶりだった。
だから、押されるままにそのレールにこの身を委ね、止まることなど考えず‥ただそこに心ごと置いていたかったのだ。

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ダイヤモンド大山・幻の絶景が教えてくれたこと‥。

ダイヤモンド大山・幻の絶景が教えてくれたこと‥。

何日も前から行こうと心に決めていた。
幻の絶景とも言われるダイヤモンド大山。

そのチャンスは年に二度訪れる。
2月20日頃と10月22日頃。
中国地方の最高峰 鳥取県の大山の頂から
朝日が昇り、ダイヤモンド💎のように
光輝く一瞬をどうしても見たかった。

今年は10月22日の前後一日
21、22、23日の三日間がその日に当たった。
そして気象情報がいい時にしか
その光景を見ることができないのだ

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【エッセイ】上手く撮ろう!!そう思った瞬間から‥。

【エッセイ】上手く撮ろう!!そう思った瞬間から‥。

上手く撮ろう!そう思った瞬間から
女神様は遠ざかるらしい。

ある写真家さんの言葉だ。

そうかもしれない。

おみくじだって
抽選だって
欲をチラッとでも出したものなら‥

神様はすぐにお気づきになって
スルスルーって
運が手の中からこぼれ落ちちゃう。

見逃してはくれないのだ。
無欲であれ!と
言われているような気がして

心を見透かされたような気に
なってしてしまう。

そんなことを
子供の

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【エッセイ】ランランRun♬.*゚継続は光なり‥。

【エッセイ】ランランRun♬.*゚継続は光なり‥。

ランニングが趣味で‥
走るのが楽しくて五キロ走ります!
と‥ほんの少しだけ自慢気に?(笑)
語っていたわたしは今はもう‥居ない。

どこか旅に出てしまったのか‥。

短すぎた梅雨のせいなのか
その後気まぐれに降り続いた
大粒の雨のせいなのか‥。

それとも‥いつまでも消えない
真夏の名残りのせいなのか‥

どちらにしても
ここ1、2ヶ月まともに
走っていないことにかわりはなく。

その間、7月に一

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