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いろんなテーマのコラム

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毎回いろんなテーマを据えてコラムにしています。
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#映画

人はシェイクスピアにすらも慣れる

昔の洋画を重点的に観るようになってからひと月ほど経つだろうか、最初のうちは「すごい!白と黒ですべてが表現されている!」とかなり根本的なところにすら感動を抱いていたものだが、今では映画が白黒であることは当たり前に感じるようになり、逆にカラーの映画を観ると「うわっ、色が付いてる!」だの、「カラーなだけでなくデジタルではないか!」だの、過去から来た人のような反応を示すようになった。

そういう意味では私

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名作映画を初鑑賞する会 | 時をかける少女(1983)

名作映画を初鑑賞する会 | 時をかける少女(1983)

夜な夜な名作映画を観ても観てもキリがないくらい、映画ってホントに古今東西いくらでもあるんだなァと思う日々。今日は『時をかける少女』を観終わった。

筒井康隆さんの小説が原作で、いろんなバージョンがあるみたいだけど、こういうのは時系列で観たほうが良いだろうなと思い、第一作の原田知世さん主演バージョン。

知世ちゃんのショートカットが印象的。この、かわいいのか?かわいくないのか?どっちなんだ?(もちろ

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まいにち寅さん

まいにち寅さん

毎晩、夕飯は一人で食べている。窓越しに庭を眺めたり空の移ろいを観察するのも楽しいのだが、一食分ゆっくりとなると飽きてくる。テレビは見る気にならないし、じゃあ映画はというと、洋画は字幕を読む暇がない。で、寅さんである。

寅さんの世界はなんのしがらみもなくていい。だってフーテンの寅なんだから。寅さんはカタギの仕事をやっていない。行商やらテキ屋やら、気分次第で西へ東へ旅しては、その場その場で恋をして、

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Notion で映画鑑賞の記録を付けて10日間が経ちました

Notion で映画鑑賞の記録を付けて10日間が経ちました

前置き口上(長いので飛ばしても可)

こんにちは、六月の第二週も終わりに差し掛かり、気象庁も梅雨入りを高らかに宣言。これから一月ばかりの湿気との戦いが始まるわけですが、さて本日も読者の皆様がたに向けまして語り掛けるようなスタイルでお送りしていく所存であります。

このところ十二粒まで増量したお薬のおかげか、このひと月で脳みその疲れやすさや集中力が改善されてきたわたくしでございます。

おかげさまで

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3月23日(月)物語が心に運ぶもの

3月23日(月)物語が心に運ぶもの

困ったときは、よく歌うようにしています。特に『サウンド・オブ・ミュージック』の曲は、歌っていると視界の遠くにスイスの山々が見えるようで、気分がすっきりします。

ミュージカルや映画などの歌曲って、歌詞に物語が付随しているのが良いところだな、と思います。自分が今いる世界や自分自身の心情とは別の、舞台や映画で描かれた物語の中にいる人物の心情として歌えるので、その間は頭の中のことなんて忘れてしまいます。

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2月23日(日)話のオチ

2月23日(日)話のオチ

インターネットはエピソードトークの一大ムーブメントを迎えている。人は皆、自分の経験を誰かに話したくて堪らないのかもしれない。が、本稿において提起する問題はそこではない。

問題はタイトルの方だ。文章であれ漫画であれ、『○○な私が〜〜した話』のようなタイトルばかりが目に付いて仕方がない。創作表現をしようという人が、自ら杓子定規に適応しにいっていて、良いものが生まれるのだろうか。

例えばお笑いの世界

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1月24日(金)病室にラブがあってもいい

1月24日(金)病室にラブがあってもいい

『恋はつづくよどこまでも』第2話を観た。上白石萌音さんが本当に演技が上手くて惹き込まれてしまう。

患者さんが亡くなって戸惑う視点の揺らぎ、目が、瞳が演じていて、佐倉七瀬という女の子が乗り移っているようだった。はしゃいでいる時の若々しさ、いてもたってもいられないじたばたとした身体の動き、くるくる変わる表情、不思議な顔立ち、全部がチャーミングでたまらない。

コメディエンヌに最も必要な要素はチャーミ

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音楽コラム「ミュージカルは突然歌い出すから苦手、という人がいますが…」

音楽コラム「ミュージカルは突然歌い出すから苦手、という人がいますが…」

夏で湿度が高いからか最近のどの調子が良い。お風呂上がりとか食後とか、気分が盛り上がった時に歌うのだけど、声がよく伸びて気持ちが良い。カーペンターズとかミュージカルみたいな誰かの曲を歌うこともあれば、その場で見たもの感じたことを適当に歌うこともある。緑が綺麗だな〜空も青いな〜ららら今日は良い天気〜、みたいな風に。

よく「ミュージカルは突然歌い出すから苦手、という人がいますが…」みたいな書き出しを目

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映画『アリー/ スター誕生』を観ました(一般人の感想・ネタバレあり)

映画『アリー/ スター誕生』を観ました(一般人の感想・ネタバレあり)

映画『アリー / スター誕生 (A Star Is Born)』を観ました。レディー・ガガ主演の音楽映画で、ラブ要素もあるのでお相手役はブラッドリー・クーパー。どちらもミュージシャンの役です。あらすじは予告編をどうぞ。

この映画、公開前からとても楽しみにしていました。サントラを聴いた限り音楽の、特にレディー・ガガの部分が凄いし、予告編映像も空気感があって。うわー観たいよーと身悶えながらも家から出

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コメディの話|『となりのサインフェルド (Seinfeld)』配信終了の危機!|シーズン1あらすじ&感想

コメディの話|『となりのサインフェルド (Seinfeld)』配信終了の危機!|シーズン1あらすじ&感想

■はじめに個人的に世界一面白いと思っているコメディがあって、その動画のネット配信が近々終了するらしい。配信の終了は30日以内と猶予も短く、突然の悲報に私はうろたえている。

その作品は『となりのサインフェルド (Seifeld)』といって、90年代にアメリカで一斉を風靡したそうだ。全部でシーズン9まである。そんなご長寿番組を日本で唯一ストリーミング配信しているのがAmazonで、これが打ち切りにな

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映画レビュー|『シング・ストリート 未来へのうた』|音楽の力が凄い!アイルランドのバンド少年達の、ダサ愛おしい物語。

映画レビュー|『シング・ストリート 未来へのうた』|音楽の力が凄い!アイルランドのバンド少年達の、ダサ愛おしい物語。

「シング・ストリート 未来へのうた(原題: Sing Street)」という映画を観た。2016年の作品で、劇場公開時にも観に行ったのだけど、今回再び自宅で鑑賞し、こんなに良かったっけ!?!?!? と改めて胸を打たれた。まず音楽が良いし、キャラクターも良いし、ストーリーも良いし、作品に込められたメッセージも最高で、めちゃくちゃ楽しかった。

そこで、今回はネタバレしない程度に、この作品の良さについ

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エンタメ話|Amazon Fire TV Stickを褒めちぎろうの会

エンタメ話|Amazon Fire TV Stickを褒めちぎろうの会

開会の挨拶こんにちは、綿生しあのです。本日はAmazon Fire TV Stickを褒めちぎろうの会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。さて皆さん、Amazon Fire TV Stickってご存知ですか?

知ってる人は知っている。
知らない人は覚えてね。

私は毎日毎晩、Amazon Fire TV Stickのお世話になっています。その名の通りスティック状の端末で、これをテレビに

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