マガジンのカバー画像

何度も読み返したい素敵な文章の数々 vol.2

80
運営しているクリエイター

2018年1月の記事一覧

「わたし」と「あなた」を区別する

「わたし」と「あなた」を区別する

「よそはよそ、うちはうち」

子ども時代に、こんな印籠を親に見せられたことはありますか?

わたしは「みんな持ってるんだよ!」という子どもの説得あるあるセリフを吐いたことが、おそらくありません。だから、そのセリフを親に言われた記憶もありません。当時から、レッツゴーマイロードな子どもだったので。

ただ、子どもの頃に教えられる(諭される)、この「よそはよそ、うちはうち」という感覚って、大切なのではな

もっとみる
#024 ぼーっとするじかんが好き。

#024 ぼーっとするじかんが好き。

にんげんのタイプには2種類いるような気がする。
スケジュールが空くのをきらい、空きじかん、隙間じかんを詰めまくるタイプ。
もうひとつがゆるゆるとじかんを過ごすタイプ。

わたしは完璧に後半タイプ。

もちろんスケジュール帳に予定がはいるのはうれしいけども、ふだんは家事に追われていることもないため、じかんにゆとりがある。

いちばん好きなのがゴロゴロといっても過言ではない。
昼寝も大好き。ぼーっとす

もっとみる

むずかしい言葉は、私の頭にのこっていくけれど、やさしい言葉は私の心につもっていく。ほかのひとより、たくさんの言葉は知らないけれど。多分、ひとつをいくつにもする言葉の使い方を知っている、知っていたいだけ、だけど。

聞いてみた#7: かごしま未来170人会議とメディアの役割

行ってきました、第4回かごしま未来170人会議。

かごしま未来170人会議がどのような場なのか、については公式ページなどを見ていただくとして、この場できょう出会った人に話を聞いてみようと思ってプレゼンターのみなさんの話を聞きつつキョロキョロしてました。

今回お話を聞いたのは、新聞記者のお仕事をされている堀巨さん。お会いするのはたぶん2回め?ですがウェブでは以前よりよくお目にかかっていた方です。

もっとみる
情報の行間を読んで発想力を高める

情報の行間を読んで発想力を高める

KJ法がちゃんとできる人って少ないよね、という話になった。
川喜田二郎さんの『発想法』って50年も前に書かれた本なのに、すごいことが書かれているよねという話の流れのなかで。

実際、KJ法といいつつ、多くの場合、ただの分類で終わってしまっているのではないかと思う。その分類さえ、まともな意味をなさない分類になることだってある。そもそも作業を進めていくなかで、すこしも思考が展開されていかない。いや、情

もっとみる
仕事が早い人は「他人が決めたゴール地点」ではなく「自分で決めたゴール地点」を目指している

仕事が早い人は「他人が決めたゴール地点」ではなく「自分で決めたゴール地点」を目指している

デザイナーとして働き始めた頃、自分の作業のゴール地点はもっぱら「上司が設定したゴール地点にたどり着くこと」だった。そこを満たすだけで、十分に評価していただくことができた。

3年ほど働いて後輩もできた頃にはリーダー役を任されたり、客先に出向いて自らヒアリングしたりといったこともやったが、その頃は自分で「どうすべきか」は考えつつも、そこに対して「責任は自分にある」という意識は薄かったように思う。

もっとみる
美の軸を2つもつこと

美の軸を2つもつこと

昔、仕事仲間と花火大会に行った帰り道のこと。他愛のない話をしながら皆で歩いていると、やけに無口な同僚が一人いた。
「眠いの?」なんて誰かがきいたら、彼はこう答えた。

「さっきの花火、パーティクルで再現するとしたら、どうすればいいかと思って」

彼は当時引く手あまたの Flash Developer で、プログラミングが得意だった。
美しい花火を観て、それをどうプログラムするかを思案するなんて、風

もっとみる
10年間海を漂ったボトルメールのようなデザインの話

10年間海を漂ったボトルメールのようなデザインの話

昨年の夏、嬉しい再会を果たした。

話は今から11年前に遡る。

2007年8月。
当時20歳だった僕は、大学3年の夏休みを利用して1ヵ月間インドを旅した。

暗闇と、危うい空気を孕むオレンジ色のライトが溶け合う夜明け前。
到着したインディラ・ガンディー国際空港で一緒に降り立った日本人乗客のうちの1人に彼女はいた。
互いに学生だとひと目見理解した僕たちは他の学生数人と一緒に到着ロビーで夜明けを

もっとみる

何かを面白くないと思うことについて

この方が鹿児島に来られてたようで、こんなツイートがちょっと鹿児島関連の人のあいだで話題になってるのを見まして。

結果的には鹿児島(指宿)を楽しまれてたようで何よりです。

話題の大河ドラマ館、まだ行ったことがありません。というか、自分の知り合いの中ではあまり評判が芳しくないので足が向かない、というのが正しい。

見たこともないのに評価も批判もできないので、大河ドラマ館そのものがどうなのかというの

もっとみる

「続ける力」よりも大切なのは「再開する力」だ!

 なにごとも「続けることが大事」だと言われますよね。まー、そんなことはわかってます。続けることは大事。習慣が大事。でもなかなか続かないから、みんな悩むんです。

 語学、筋トレ、ダイエット、ストレッチ……続かずに断念した経験は誰しもあることと思います。

 ただ僕は、この「続けることが大事」という言葉がよくないと思うのです。どういうことかというと、それは「続かないから、始めない」という考えに陥りが

もっとみる
「やらない」をやる

「やらない」をやる

特に新年のような節目のときは「あれもこれもやりたい」という気持ちになるし、やりたいことリストを作ったり、周囲に宣言する人も多い。

わたしも年始には必ず目標を立てるので「やりたいこと」をずらっと並べて気合を入れ直すけれど、最近「やらない」を決めることの重要さに気づいてきた。

「やりたいこと」の中の項目たちは、今やったほうがいいことばかりではないかもしれない。そう思ってリストを改めて見ると、たっぷ

もっとみる
みんなのパソコンの守り神を集めてみた

みんなのパソコンの守り神を集めてみた

デスクワーカーの皆さん。いつもお仕事お疲れさまです。

突然ですが、我が家のiMacの上にはスライム目薬の守り神がいます。

27インチのモニタの上からなんとも言えない笑みで見下ろしてくださるスライム様の姿。神々しさのあまり写真に撮ってツイートしたところ、リプライで「うちのパソコンの守り神はこれ!」「うちはこれ置いてるよ!」と言ってくださる方が何人かいました。

「これ…モーメントにしたら面白いの

もっとみる
遠くのものばかり美しく見える人たち

遠くのものばかり美しく見える人たち

「身近なもの」も「遠いもの」も結局はわからない「遠い」と「わからない」は似ているけれど、厳密には違うもので、だけどふたつは混同されがちだ。

私たちはたいていのものについては、手に入った途端わかった気になる。そのモノや人の意向は無視して、自分が手に入ったかどうかで「わかったorわからない」の判決は下される。

「事実など存在しない。あるのは解釈だけだ」と言ったのは、哲学者フリードリヒ・ニーチェ。こ

もっとみる

家族をつないだチャーハン

わたしが、兵庫県宝塚市に住んでいた頃。

まだ震災前で、子供だったわたし。

あの頃は、まだ家に借金などなく、父によく家族みんな一緒で外食に連れて行ってもらったのを覚えている。

ファミレスの時もあったが、父がラーメン好きなため、ラーメン屋に連れて行ってもらう頻度が一番高かった。それも決まっていつも同じラーメン屋に。

自宅から車で約5分の場所に、父がお気に入りの行列ができるラーメン屋。

春夏秋

もっとみる