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読書感想文

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読んだ本の感想です。
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記事一覧

問いかけは、とらわれを解放し、こだわりを引き出す技術

問いかけは、とらわれを解放し、こだわりを引き出す技術

自分自身の問いかけに磨きをかけるためにできることを、備忘録的にまとめる。自分を閉じ込めている思考の枠を外すためにも、問いかけを使いこなしたい。

1.「こだわり」と「とらわれ」こだわりを見つけて、育てる。
とらわれを疑い、問い直す。

大切にしたい価値観は、こだわり。
新たな発想を阻害するのは、とらわれ(固定観念)。
自分の当たり前を、問い直す。

こだわりの確信は、とらわれの始まり。
常に自問自

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「思考の整理学」を読みました

「思考の整理学」を読みました

「思考の整理学」は、自分で考える方法を提案してくれている。これらが唯一の正解ではない。こんな方法もあるよ、と教えてくれている。この本を読むだけで、すぐに考える力が養われるわけではない。でも、意識せずに行っている思考の経過を、こんなことしてるかも、と整理される。こんなことしたことない、と新たな手段も得られる。とてもおもしろい。

自分で問題提起して、自分で解くから面白い。

思考の整理に役立つことを

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「カウンセリングを語る」を読みました

「カウンセリングを語る」を読みました

この本の原版が刊行されたのは、1985年。およそ40年前。当時と変わったこともあれば、変わらないこともある。

今の私に必要なことを、まとめてみる。

1.待つ【カウンセラーの3つの条件】
 (1)無条件の関心
 (2)共感
 (3)自己一致

だけど、これがむずかしい。修練に修練を重ね続ける必要がある。終わりはない。

会って、時間をともにする。

そこにいること、できているか。
自分だけ、別の

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ヨンシーと弥勒と恵みの雨

ヨンシーと弥勒と恵みの雨

臼太鼓(ウスデーク)について興味を持って調べていたら、富盛出身のHさんが、富盛字誌を読ませてくれた。分厚い冊子だけれど、富盛の文化が記されていて、とてもおもしろい。全部を読むのは難しかったので、臼太鼓に関連する箇所を読む。

(1)ヨンシー富盛(ともり)の十五夜行事では、女行列をヨンシーと呼ぶ。

もともとは、富盛地区の南(フェー)と北(ニシ)の対抗意識が強く、「クバイムン(各演目の配役や役割分担

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臼太鼓(ウスデーク)

臼太鼓(ウスデーク)

先日、波止場書房に訪れたお客さんたちが、沖縄の女踊りについて話していた。聞きなれない言葉は、聞き取れないし、覚えにくい。

それは、ウスデークだった。

ウスデークって、なんだろう。
沖縄市立図書館へ行き、調べてみることにした。

1.臼太鼓(ウスデーク)についてウスデークは、臼太鼓のこと。臼=ウス、太鼓=デーク。漢字と音が結びつくと、記憶に残りやすく、イメージしやすい。

ウスデークは、沖縄各地

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「国境のない生き方-私をつくった本と旅-」を読みました

「国境のない生き方-私をつくった本と旅-」を読みました

なかなか読み進められずに、2024年になってしまったけれど、読み始めたら、あっとゆうまだった。まだまだ序の口、もっと頑張れ!と喝を入れられたような本だった。

ヤマザキマリさんの桁違いの実体験。それらを生き延びた実績が、新しい体験に挑戦し続ける活力や自信になるのだと思った。

ぶっとんでいたり、窮地に陥ったり、どん底を経験すると、いい意味で、タフになる。もちろん、死を考えるような生命の危機は、体験

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本2023

本2023

今年読んだ本のなかで、より多くのスキをいただいた記事順に紹介!
※2023年12月30日集計。

(1)世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(♡24)

自分の人生をより良くしたい方に、おすすめです。

(2)沖縄ノート(♡16)

沖縄とわたしをふり返る。

(3)傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング(♡12)

自分の感覚は、貴重なヒント。

(4)聞く技術 聞いてもらう技術(♡9

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MBAとMFA

MBAとMFA

「The MFA is the new MBA」MFA=芸術学修士は新しいMBAである。

と言われているらしい。

MBA=経営学修士。経営学を学んだ人。
(Master of Business Administration)

MFA=芸術学修士。アートを学んだ人。
(Master of Fine Arts)

読まずに放置していた2冊を読んでみた。

(1)MBAの本MBAは、働くときの共通

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「発達障害の人には世界がどう見えるのか」を読みました

「発達障害の人には世界がどう見えるのか」を読みました

「なぜ?」

何に困っているか。
それが分かれば、できることが見えてくる。

「なぜ?」が分からないと、人は不安になる。

「発達障害者の方々の知覚の『なぜ』を明らかにすることで世の中に貢献したい」と思った著者。

発達障害について、ひと言で説明することは難しい。それは、ひとりひとり特性や困りごと、体験している世界が異なるから。

そして、発達障害は、脳機能の特性によるもの。
本人の性格や人間性に

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『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読みました

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読みました

やりたいことの見つけ方、知りたいですか?

なによりも、自分が「やりたいこと」を見つけたいですか?

私は、自分がやりたいことを見つけたい。
何がしたいのか分からない状態を、早く終わらせたい。

そう思っていた。

同じ気持ちのあなた。

この本でも、著者の八木仁平さんのYouTube動画でも、なんでもいい。

自分の人生をより良くしたい。

その願いを叶えるヒントが、ここにあります。

ものすご

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なんとなく、を感じる

なんとなく、を感じる

「傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング 感じる・話す・聴くの基本」を読んだ。

大学生の頃、受けていたカウンセリングのなかで、フォーカシングを体験した。先生は、わざわざフォーカシングの説明はしなかったけれど、からだに感じる感覚や違和感の声を聴くことを促し、導いてくれた。この時の経験から、私はからだの声を聴くコツを練習できた。

カウンセリング中、話している最中に、喉がグッと締まる。喉に力が

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「9月1日 母からのバトン」を読みました

「9月1日 母からのバトン」を読みました

9月1日は、なんの日か。

子どもの自殺がもっとも多くなる日。

本書で紹介されていた「平成27年版自殺対策白書(厚生労働省)」を元に作成された「18歳までの日別自殺者数」のグラフを見て、9月1日の自殺者の数の多さが飛び抜けているのは、もちろん驚きだったけれど、それよりも私が愕然としたのは、

自殺者がゼロの月が、ひとつもないこと。

私がデータの見方を間違えているのではないか。何度も表の数字を見

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映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」を観ました

映画「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」を観ました

ぐっと涙が滲む。

なんだこれは。

悔しさだ。

なにがこの悔しさを沸き起こらせる。

暗い映画館のなかで、自問する。

私が感じていいのだろうか。
知識として知っているのと、
体験するのは、違うから。

知らないのに、込み上げてくるもの。

人民の声は、古くならない。

もう許せない。屈さない。
人民の怒りと主張。

民主主義とは何か。
人権とは何か。

正論は、時に逃げ道を奪い、
人を救わな

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「沖縄ノート」を読みました

「沖縄ノート」を読みました

「沖縄ノート」について感想を述べる事は、
私には、正直難しい。

言葉にすることで、炙り出される私の本質。
言葉にすることで、傷つける。不快にさせる。

無知からの、差別。

倫理的想像力の欠如。

配慮したつもりの差別。
配慮したつもりの無理解。

それでも、言葉にしてみます。

沖縄に対する自分の態度に迷うことがある。
発言に配慮したつもりで、失礼なことを言った事は数えきれないと思う。ただ、そ

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