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#デザイン

才能を開花させるプロジェクトデザイン

才能を開花させるプロジェクトデザイン

新規事業のデザインとリスキリングのトレンドについて最近考えていることを書きました。

新規事業のデザインサポートここ数年、企業からの依頼で「新規事業をつくる」という仕事を多く手がけています。「新規事業をつくる」といっても様々で、事業領域がすでに決まった上でサービスを考えたいというケースもあれば、新規事業の部門と人員を用意したので事業案から考えてほしいというものもあります。社内企業のコンペ大会の審査

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デザインの話

デザインの話

デザインという言葉がある。これには色々な意味があって、「design」の「de」とは、ラテン語で「下に」「内から外へ」「遠ざかって」などの意味があるそうだ。signの語源であるsignumは「印」「伝えるもの」といった意味がある。

転じて、「内から外へ伝えるもの」「天から降りてきた印」といった意味になるのだと考えられる。

僕は仕事柄、デザイナーと呼ばれる人たちとの付き合いが色々ある。デザイナー

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架空のサービス・商品のデザインを100種類作って出版した話

架空のサービス・商品のデザインを100種類作って出版した話

昨年2023年8月2日にKADOKAWAから「デザインのミカタ」を発売しました。今までにありそうでなかった、デザインの見方に関しての書籍です。先日初めてのnoteにて序章部分を無料公開したところ、多くの方に見ていただけてとても嬉しかったです。ありがとうございます!

実はこの本のために、デザインサンプル(図版)を100以上作ったんです。

しかしただのサンプルだと面白くないと思い(これが地獄の始ま

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「デザインのミカタ」学べる序章を無料公開中

「デザインのミカタ」学べる序章を無料公開中

皆様あけましておめでとうございます。昨年2023年8月2日に「デザインのミカタ」を発売しました。 オリジナル理論による見方解説、見方を変える実践練習、見方を身につけるための知識。そんな今までになかった、ノンデザイナーの方にも役立つデザインの見方について書いた本です。おかげさまで発売後すぐに重版し、発売日(8/2)にはAmazon総合1位も獲得できました。そんな「デザインのミカタ」が2024年も多く

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宇宙旅行と宇宙船のデザインをしている話

宇宙旅行と宇宙船のデザインをしている話

宇宙事業のスタートアップ企業、「将来宇宙輸送システム」のクリエイティブディレクターを拝命し、ビジョンを描くことやコンセプトモデルのデザインなどを担当することになりました。

将来宇宙輸送システム株式会社将来宇宙輸送システム(Innovative Space Careear、略称ISC)は「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンとして宇宙輸送関連の産業創出を手掛けるス

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クリエイティブの源。アイディアが生まれる時。

クリエイティブの源。アイディアが生まれる時。

久しぶりに一息つけている。こんなにありがたいと思える年末年始は何年ぶりだろうか。僕の近況をお伝えすると、ここ1-2ヶ月は本業の建築、インテリアデザインのプロジェクトで忙殺されていた。これまでnoteも月に3本は書くこともノルマにしていたが、それも達成できないくらい追い込まれてしまっていた。お恥ずかしい。

普段散々時間をコントロールすることの大切さや、暮らしの豊かさみたいなことを言っているが、現実

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メタバース 徹底して解るまで まとめ

メタバース 徹底して解るまで まとめ

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メタバース 徹底して分かるまで その140

okudenaohito

2022年8月4日 13:48

イントロダクション メタバースとはなにかメタバースとはなにか?をわかりやすく正確に説明してみたい。
Matthew Ball のThe Metaverseが非常に上手に丁寧に説明しているので、その流れをパラフレーズしていく。この本は三部にわかれていて
第一部:メタバースとはなにか

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僕はビーチでモヒートしながらデザインしたい。

僕はビーチでモヒートしながらデザインしたい。

なにを生ぬるいことを言ってるんだとお叱りを受けるかもしれない。しかし僕は至って真剣だ。先日何気なく、タイトルと同じ様な文言のTweetをした。その時は特に深く考えていたわけではなかった。ふとそう思ったのだ。

しかし、その後しばらく経ってもこの言葉が自分の中にずっと残っていた。ふざけているようで、どこか自分が目指す本質なんじゃないかと。だから今回はこのふざけたタイトルについて、僕なりに真摯に向き合

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美しい住まいを作る10の方法 _ その1

美しい住まいを作る10の方法 _ その1

建築家・デザイナーは、一般的には施主と言われる一人の(一企業の)クライアントの為にデザインすることが多い。

しかし、空間や住まいに興味がある、多くの方の為に、何か役に立つ事はできないだろうか。

そう思っていた。

そこで今回は、空間のプロが日頃考えている、住まいを作る上での、細かな工夫や具体的なアイディアを「美しい住まいを作る10のコト」として、まとめてみることにした。

実際の内容は、これま

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建築家としての生存戦略

建築家としての生存戦略

はじめに断っておくと、今回の話は2id Architectsを主宰する身として、現在進行形でトライアンドエラーを繰り返し、なんとか建築家・デザイナーとして生き残っていこうと模索しているひとりの人間の脳内メモだと思って読んで欲しい。

そして、忘れてはいけないのは、クリエイターと言われる生業の人は、永遠にこの悩みを続けていくのだと思う。いかに社会的価値を生み出し、そして食べていくのか。

それらを踏

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数字と物語②──群と個、あるいは操縦士の眼差し

数字と物語②──群と個、あるいは操縦士の眼差し

「数字と物語」を色々のレンズ越しに眺めてみたい。もとは芸術と技術、自然科学と人文科学、論理と直観、有用性の問題の切り口を思い浮かべていたが、今日は少し迂回して、サン=テグジュペリの『人間の土地』で描かれている言葉をたよりに、これを考えてみたい。

『人間の土地』の冒頭に、「地理学者」と「操縦士」の眼差しの対比、とでもいえるモチーフを覗き見ることができる。一般的な知と個別の感覚、または「群」と「個」

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受賞論考の全文公開~Experiential Facadeという概念の提示と考察

受賞論考の全文公開~Experiential Facadeという概念の提示と考察

この論考は、僕が2019年の10月ごろに1か月ほどかけてちまちまと書いたものだ。

「片岡安賞」という論考の賞に入選したので、せっかく書いたし、ひとまず全文公開してみようという気持ちになった。

僕はすごく力を入れて書いたし、近しい人たちからはかなり好評だったけれど1万3千字もある真面目な都市についての論考を一体誰がnoteで読んでくれるのかしら、とは思っている。

それでも、きっとUXに関わるデ

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トロピカーナのリブランディングの失敗事例から見る消費者視点

トロピカーナのリブランディングの失敗事例から見る消費者視点

今回は、アメリカ生まれのオレンジジュースが有名な「Tropicana(トロピカーナ)」のリブランディングの失敗例をご紹介します。Twitterでバズったのでnoteでも転載しますw

トロピカーナは、2008年に有名広告代理店「Arnell」を採用し、大幅なパッケージのリブランディングを計画しました。5ヶ月間のデザイン作業、ローンチキャンペーン、そして$35Mのマーケティング費用を費やしました。そ

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ヴィジョンについて

ヴィジョンについて

企業のヴィジョンの場合、「企業が何を目指して事業を行っているのか」ということ。ブランディング・プロセスでいうと「ブランド」の源泉(ブランドコア)の中心的存在。

ブランドコア
・ブランドヴィジョン:ブランドが実現したい世界観
・ブランドミッション:その世界観を実現するために、ブランドとしてやること (何をするか・やらないか)
・ブランドバリュー:ミッションを通じて、顧客に提供する価値

そして、「

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