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僕の爪先が向かう場所。
空を見た。
たくさんの葉っぱのデコレーション。
キラキラとした光が、僕を迎えてくれた。
風が優しく、暖かく。
金属の、少し軋んだ音がして。
ふわり、ふわりと。
鳥になって飛んでいるような。
宙ってこんな風かなって。
その場所から手を離せば。
浮いているのは、僅かな時間で。
すぐに、足の裏にビリビリとした感覚がきて。
僕は「まいにち」に戻ってしまう。
僕の横で、大人しく、静か
君が望むなら、僕は。
僕の心は秋の空。もうすぐ冬になる。
君の心は嵐のよう。
強い風を巻き起こしながら、色とりどりの葉っぱを踊らせて。
『きれいだなぁ…。』
身体から熱が逃げていく感覚が、僕の思考を停止させる。
君の劈くような泣き声が聴こえてくる。
君の心も身体も、何が言いたいのか?
僕は分かっている。
だから、泣かないで。
『だいじょうぶ、だいじょうぶ。』
君が自分を分からないなら、僕が君について
君が望むなら何だってしようって想った。
だから、君が寝ぼけて僕を起こして、君はまた夢の世界に戻ったとしても、「夢の中まで僕を必要としてくれた」なんて。僕もまた、夢を見る。
君が外の世界で、どれだけがんばっているのか。僕には、わずかにしか感じ取れない。だけど、君を呼ぶ、たくさんのちいさくも大きなその声は、君の積み上げてきた「まいにち」を教えてくれる。