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「本阿弥光悦の大宇宙」を覗いたら・・・
事前の知識なし、先入観なしで「船橋蒔絵硯箱」を見て、美しいと思うだろうか?本阿弥光悦の代表作品で、国宝である。 https://emuseum.nich.go.jp/detail?langId=ja&webV…
京奈和自転車道(京都〜奈良〜和歌山)を辿るサイクリング旅 2024年春 【トピックス編】
1. 京都奈良の仏閣訪問1)平等院
先日からの雨も朝方に上がり、昼頃には春には少し強すぎる陽射しがさすようになっていた。好天に恵まれたこともあり、表参道の鳥居に到着した11時ごろには、外国人観光客が溢れていた。拝観入場の列は短かったが、鳳凰堂の内部観覧は1時間半の待ち時間と告げられ、これは断念した。鳳凰堂の姿は、写真ではお馴染みだが、前面にある池越しに見る実物の姿は、思ったよりかなり小ぶりだっ
映画「大地のうた 三部作」サタジット・レイ監督 を紹介したい
*昨年夏頃に書きかけたままで、長い間放置してしまったが、改めて、読み直して体裁を整えたので、投稿しておきたい。
昨年(2022年)日本で公開されたインド映画「RRR」が、2023年夏の現時点でも、大ヒットが続いている。夏からは日本語吹き替え版もリリースされ、ロングランが続きそうだ。実はわたしはまだ観ていない。
インド映画は、日本ではまだまだ馴染みが薄いが、映画制作の本場である米国のハリウッド映
宮沢賢治のちょっと不思議な物語
宮沢賢治の物語童話といえば、「銀河鉄道の夜」や「注文の多い料理店」が思い浮かぶ。これらは、物語の筋、展開には、汲めども尽きぬ奥深さはあるけれど、決して難解とはいえないだろう。
「セロ弾きのゴーシュ」も広く知られている作品の一つだ。
中村哲さんが、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を引き合いに出して、彼の偉大な業績の実現を支えた気持ちを説明していた。
セロが下手くそと言われて、一所懸命練習に取り
「本阿弥光悦の大宇宙」を覗いたら・・・
事前の知識なし、先入観なしで「船橋蒔絵硯箱」を見て、美しいと思うだろうか?本阿弥光悦の代表作品で、国宝である。
https://emuseum.nich.go.jp/detail?langId=ja&webView=&content_base_id=100195&content_part_id=0&content_pict_id=0
東京上野で開かれている特別展「本阿弥光悦の大宇宙 ”始めよう
映画「荒野に希望の灯をともす」(監督 谷津賢二)に関連して、『私は「セロ弾きのゴーシュ」 中村哲が本当に伝えたかったこと』(中村哲)を読んで、少し気づいたこと、考えたこと
まず、この著作は、中村哲氏が2019年12月4日に命を落としてから約2年後に出版されたものであるが、内容は、1996年から2009年に出演したNHK深夜便の6つの番組で本人が語った肉声を書き起こしたものに、奇しくも命を落とした2019年12月4日発行のペシャワール会会報に掲載された、本人の「今後の決意文」が加えられたものである。この著作の中に、この点だけはどうしても言及しておきたい発見があった。
もっとみる映画「荒野に希望の灯をともす」撮影・監督 谷津賢二 2022年 を観て、少し感じたこと・考えたこと
現代社会のありように少しでも関心を持って生きている方で、中村哲さんのことを知らない人はいないだろう。「人が生きて、死ぬことの意味を、日本人は忘れているんじゃないかという気がするんですね」という彼の直接的な言葉を待つまでもなく、彼の偉大な生き方と成し遂げた業績の大きさは、閉塞感と劣化が進む現代日本社会に、重大な問いかけをしているように思える。
朗読を石橋蓮司、語りを中里雅子という手練が担当。企画が
映画「世界のはしっこ、ちいさな教室」を観て、少し感じたこと考えたこと
このタイトルだけからは、この作品を見ようと思わなかっただろう。以前に見て感動した「世界の果ての通学路」の製作チームが作成した作品とわかり、どうしても見なければと思った。まずこの映画の紹介から;
「世界の果ての通学路」パスカル・プリッソン 2014年 仏
世界4つの国を舞台に、2時間から4時間かけて長い距離を通学する4人の子供の通学風景を追うドキュメンタリー作品。ケニヤ、モロッコ、アルゼンチン
宮崎駿「君たちはどう生きるか」 2023年 スタジオジブリ作品 を観て少し考えたこと
この作品は、宮崎駿が10年ぶりに世に送り出した長編アニメーションである。宮崎駿が長編作品の制作をやめると宣言していたことは思い出せたが、それが「風立ちぬ」であり、それからもう10年も経っていたことは、驚きを持って気付かされた。
今回の作品「君たちはどう生きるか」は、前評判もあまり立っておらず、いつの間にか公開が始まっていたように思う。我々の世代でこのタイトル「君たちはどう生きるか」を吉野源三郎の
2023年3月 沖縄先島諸島サイクリング旅(西表島番外編 ”知られざるダークサイド・ヒストリー”)
このサイクリング旅の前後に読んだり観たりして学んだ資料を概要編に掲載したが、その中に、
「緑の牢獄 副題:沖縄西表炭鉱に眠る台湾の記憶」黄インイク(Huan Yin-Yu)
という書物がある。沖縄に渡ってきた台湾人については、もともと、「台湾」に対する強い関心を持っている筆者にはとても気になっており、台湾から石垣島などに渡ってきて定住した人たちを追ったドキュメンタリー映像作品、
「海の彼方(