記事一覧
「文章を書く」愉しみ~自己紹介と過去記事(抜粋)
「文は人なり」といいます。定年を間近にして、これから会社以外の世間さまで出会うであろう人々に「私はこういう者です」と言えるような記事を書いていきたいと思っています。しかし・・・
苦労した駆け出し時代サラリーマン記者として昭和の終盤からニュース原稿を書いてきました(キャリアの中ではカメラマンなどもやりましたが)。大きな枠としてはこれも「文章を書くこと」ですが、宿命として取材と執筆を両立させる必要が
シンプルな文章で独白を丁寧に綴る【感想文】「ブラックボックス」(群像2021年8月号)砂川文次
(ネタバレあり)芥川賞候補作「ブラックボックス」読了。芥川賞はまったく守備範囲ではないのだが、作者の砂川文次氏は元自衛官という経歴が気になって前回ノミネート作「小隊」から注目している。本作前半はメッセンジャー業務についてのあれこれが丁寧に描かれて面白い。後半は刑務所に入った主人公の内省と独白に磨きがかかって、さらに読み応えがあった。徹底的に刈り込まれた文章が心地よい。他の候補作は未読だが、芥川賞選
もっとみることしのGWの思い出
還暦ともなると大型連休だからといって疲れる外出は滅多にしないし、新しいこともやらない。前半も後半も基本的に本を読む幸せにどっぷり浸っているだけだ。
それでもあとになってことしのGWを思い出すなら、こんなことになるのだろうか。
長男がきょう入籍をする。披露宴をやらずに両家の食事会だけだったので、きょうが結婚記念日になるのだろう。「おい、記念にきょうの新聞の朝刊を取っておいたらどうだ?」とア
スマホの保護フィルム問題
なにしろ18万円以上した新品のiPhoneなので、タッチパネルに保護フィルムを貼り、レンズにもカバーを付け、ケースにも入れて、とにかく大切に守ってやることになる。それぞれにチャリンチャリンと費用がかさむが、仕方がないと思うしかない。
機種変更からまだ半年だというのにレンズカバーが割れていることに気づいた。同じ製品を買えばまた割れる心配もあろうかとケース本体から買いなおしたところ、こちらはレン
夢中で読んだ傑作!【感想文】「同志少女よ、敵を撃て」逢沢坂冬馬
なんてこったい。2021最後にすげえモンを読んでしまった。
アガサ・クリスティ賞選考委員全員満票も伊達じゃない。本書の魅力は法月綸太郎氏の選評が簡潔に記したものに尽きるが、ストーリー、キャラクターの成長と変遷、内面描写、世界観のすべてが素晴らしい。外国勢なら映像作品化も可能か。
あちこちで言われているが、新人作家がこんな傑作を書いてしまうと、この先はどうするのか?この作品を超えることが作家