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#推薦図書
vol.79 三島由紀夫「潮騒」を読んで
僕が住んでいる豊橋は、渥美半島の付け根に位置する。その先端に、伊良湖と鳥羽を結ぶフェリーがある。このフェリーは小説の舞台になった神島のすぐ横を通る。鳥羽に向かうフェリーのデッキから『潮騒』の神島をずっと眺めていたことがある。深く濃い伊勢湾に浮かぶ風光明媚な神島はどこか神秘的で、テトラポットに当たって砕ける白波から、他を寄せ付けない頑固さを感じた覚えがある。
この『潮騒』で描かれた歌島(現神島)の
僕が住んでいる豊橋は、渥美半島の付け根に位置する。その先端に、伊良湖と鳥羽を結ぶフェリーがある。このフェリーは小説の舞台になった神島のすぐ横を通る。鳥羽に向かうフェリーのデッキから『潮騒』の神島をずっと眺めていたことがある。深く濃い伊勢湾に浮かぶ風光明媚な神島はどこか神秘的で、テトラポットに当たって砕ける白波から、他を寄せ付けない頑固さを感じた覚えがある。
この『潮騒』で描かれた歌島(現神島)の