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トランプ元大統領 再選されたら日本製鐵のUSスチール買収阻止 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 1984年、日本の鉄鋼会社が疲弊していた米国鉄鋼会社を買収しました。

 https://ja.wiki5.ru/wiki/National_Steel_Corporation

日米の貿易不均衡や円高に伴う日本の製造業の現地生産化の流れに乗る形でした。徹底的に日本の技術を移転したり操業ノウハウを定着させるなどのテコ入れを実施して一旦は経営を立て直しました。

 しかし、詳細は遠慮しますが、公開されている範囲として…その後昇格就任した買収先の労働組合出身の社長の下で、業績が回復するにつれて不都合な事象が続くなど経営の難しさが顕在化しました。特に日本側の現地を尊重する配慮が裏目に出る事態も生まれました。私自身はその件には直接は関与しませんでした。しかし…

 海外案件は難易度高いことをインサイダーとして味わってはいました。

 私自身は、鉄鋼会社の鉄鋼業に続く次世代の基幹産業としての半導体事業への参入に関わりました。研究部門から電子部品開発に異動というステップを踏んで、その中核たる最先端半導体製造事業開発担当に抜擢されました。しかもバブル期と重なった日米半導体摩擦のお陰で、国内大手企業の買収を断念。特にスーパー304条に引導を渡された形。

そして米国の半導体会社からの技術導入と次世代半導体製造技術の共同開発をすることに。因みに別部隊が半導体量産訓練を台湾の大手半導体会社でしていました。

 日本海側のとある秘密工場での操業訓練も兼ねたNTTの最先端半導体技術導入を経て渡米しました。そこでは海外案件は難易度高いことを当事者として味わいました。先達たる米国大手鉄鋼会社買収の成り行きをリファレンスとして居ましたので、私達は上手く立ち回れました。

 米国駐在時は、それでも気を遣って、今流行りの忖度… 自分の通勤用には米国製の鋼板を多用したフォードのリンカーンタウンカーシグネチャーを吾妹用にも同じフォードのサンダーバードスーパークーペを買って、大いに(笑)米国鉄鋼業に貢献しました。

 ということで…まぁ同じ米国組として、それなりに買収した鉄鋼会社の話は漏れ聞こえて来ていました。また顛末も良くインサイダーとして知っています。

 そんな私の経験を背景に今回の日本製鐵さんのUSスチール買収のニュースを複雑な思いで観ていました。

歴史は繰り返す…

 想定内なのだと信じていますが、特に至近の

トランプ氏、日鉄買収「絶対阻止」 米政府審査に影響

という報道は、私には感慨深い内容でした。
 
 時代背景が
当時は日本の大幅輸出超過、円高
現在は米国の大幅輸出超過、円安
と真逆。

 というのも日本の製造業の現地生産が一段落し、寧ろ米国へのコンサルティングやライセンス料等のサービスへの対価支払が増えていることが主な要因です。

 それでも老婆心ながら正直ハラハラして観ています。

 何れにしても、日本製鐵さんの
Guts Move
のお手並み拝見でしょうかね。

そこからの学び…
復習ですね。

こんな気持ちを共有致したく、1稿立てさせて頂きました。

取り急ぎ

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