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本について思うこと

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幼少期から本の虫でした。最近は離れていましたがやっぱ腐れ縁ですね。本を通して人はつながれる、そして本は時として人を変えると本気で信じています。
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ちょっと遠くても通ってしまう!大和市立中央林間図書館の魅力②~本題~

ちょっと遠くても通ってしまう!大和市立中央林間図書館の魅力②~本題~

前回に引き続き、中央林間図書館についてのお話。
なお、前回は思いのほか「導入」で筆が進みすぎた結果、本題に入ることができなかった。

既にご存じだった方には完全に蛇足。すみません。
今回こそは中央林間図書館の魅力をご紹介したい。
なお、たまたま今回の投稿が目に留まった方、よろしければ前回の投稿もご覧ください。目次の番号は連番としています。

4.前提:商業施設内の図書館

中央林間図書館の概要につ

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ちょっと遠くても通ってしまう!大和市立中央林間図書館の魅力①~導入~

ちょっと遠くても通ってしまう!大和市立中央林間図書館の魅力①~導入~

本のある空間が好きな僕にとって、「地域の図書館」はひとつの注目ポイントだ。

その場で(開館時間中は)好きなだけ読むことができる。その場で読み切れなくても、地域住民で貸出手続きを行えば続きを家でも味わえる。図書館は、僕にとって「未知なる本(書籍)との出会いの場」であり、「好奇心をはぐくむ場」であり、また「自分と向き合う場」でもある。

そんな図書館だが、最近は「目的地となる」図書館が増えているよう

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書店の店員さんの行動から学んだ気遣い「気づかせずに、気づくこと」

書店の店員さんの行動から学んだ気遣い「気づかせずに、気づくこと」

先日歩いていると、とある書店を訪れた。

ふらっと見かけた書店だったが、目に入ってきたのは題名が隠された「シークレットブック」のフェア!どんな本と出合えるのかわくわくするこの企画に、僕は目がない。じっくり堪能した数分後、これだ!と思う書籍を手に取り、カウンターに並ぶ。

カウンターでは2人の書店員さんが対応していたが忙しそうだ。聞こえてくる会話から推察するに、どうやら本の予約や取り寄せなどの相談を

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異動を経て、社会人2年目になって考えた仕事での「適性」②

異動を経て、社会人2年目になって考えた仕事での「適性」②

前回、仕事における「適性」について、
1年目の後輩の話を聞きながら思ったことを書き出してみた。

今回は、自分自身の業務を行う中で考えた「適性」について、考えていることを纏めてみようと思う。

とはいえ、いまの適性がこの先ずっと適性であるとは限らない。
幼少期から形成されたパーソナリティは大きくは変わらないだろうが、それでも緩やかに変化し続けるもの。
いまは適性のある仕事をできていると思っているが

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読書メモ『風のマジム』原田マハ著① 熱意と努力

読書メモ『風のマジム』原田マハ著① 熱意と努力

事務職の派遣社員から、社内ベンチャーの社長に。
沖縄であった実話をもとにしたこの小説は、今回も僕の期待を裏切らなかった。
それだけでなく、本書を通して知った地域の魅力を感じに、実際に現地に行ってみたいと思えるものだった。

前回は図書館についての記事だったので、今回はそこで借りた「本」についてのお話その①
次回は読む中で感じた「地域」と「小説」について書いてみたいと思う。

まじむこみてぃ。

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「目的地」としての図書館~図書館は地域の魅力が詰まった宝箱~

「目的地」としての図書館~図書館は地域の魅力が詰まった宝箱~

図書館が好きだ。
本はもちろん好きなのだが、それよりも図書館という場所が好きだ。
最近では旅先でも、近くに図書館があればつい、立ち寄ってしまうほど。
いつの間にか図書館は、目的地のひとつになっていた。

今回は幼少期からなじみが深い、「図書館」に関する話。
なお、「図書館」については「国会図書館」「大学図書館」「私設図書館」「公共図書館」など様々な形態があるが、注釈がない限り、今回は「図書館=公共

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本を通したつながりの可能性①「本結び」のイベントに参加して

本を通したつながりの可能性①「本結び」のイベントに参加して

偶然手に取ったその本は、その人の価値観を表すものだと思う。
そして、それを互いにシェアする中で、自然と関係性が深まっていく。
本を通したつながりは、ただFacebookを交換するだけのネットワーキングの何倍も心地よい。そう思うきっかけが、ここ最近何回かあった。

1,ある読書会を見つけて

東京を中心に活動する、まちのコミュニティづくり、賑わいづくりを行う会社。
「居場所」を軸とした地域活性化に関

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ことばへの興味がさらに深まる本。『本日は、お日柄もよく』

ことばへの興味がさらに深まる本。『本日は、お日柄もよく』

ある日の雑談の時間。

ことばへの興味が増していること。
原田マハさんの本に出合ったこと。
たまたまこのことを話した時、ある社会人の方が勧めてくれた本。

ことばと本…編集者の方を対象とした本かな。
どんな言葉と出会えるのかな。
漠然と思考を巡らせながら、どこか引っかかる、そして惹かれる部分が大きかった。

数日後、企画したまちあるき企画を行った。
たまたま岡本太郎にインスパイアされたある書店を仲

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約10年来の再会『鉄のしぶきがはねる』の魅力

約10年来の再会『鉄のしぶきがはねる』の魅力

2ページの問題集に抜粋されていたのは、このシーンだった。その2ページが、なぜか僕には印象に残っていたらしい。

『鉄のしぶきがはねる』
2011年に講談社より出版されたまはら三桃さんによる小説で、第27回坪田譲治文学賞も受賞している。
そのせいか、2012年の国語の入試問題において4県で出題されるなど、当時話題になった作品の一つであった。

入試問題の過去問を演習していた中学生時代に出会ったこの作

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「本に選ばれる」経験ー古本屋さんー

「本に選ばれる」経験ー古本屋さんー

先日、中学生に国語を教えていると、教材となるエッセイに惹かれる部分があった。

「本は古本屋で三冊同時に買うようにしている」
「多様なジャンルから本を3冊、選び抜くことは今の自分にしかできないため、それがピンポイントに個性を表現しているのが心地よい」

普段なら何気なく読み飛ばしてしまうようなエッセイの一つだが、妙に記憶に残っている。

「3」という数字の得も言わぬ魅力からか、「古本屋」という居心

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飲み物だった言葉たちを今、咀嚼し味わえるようになった

飲み物だった言葉たちを今、咀嚼し味わえるようになった

一度読んだときにはさらっと読めてしまった本。
昔はBGMとして聞き流していたJ-POP。
表面だけ舐めて、噛まずに飲み込んでいた言葉たち。

数々の経験を経た今、改めてその言葉に触れれば、何気ないその言葉たちは「無味の水」から「味わいのある大切なもの」に変わる気がするんだ。

エピソード1、「嫌われる勇気」先日、「嫌われる勇気」を読んで腑に落ちた話をした。
実は、本書自体は高校時代に一度読んでいた

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本は人生のおやつです!(2)

本は人生のおやつです!(2)

本は人生に彩を添えてくれるもの、という意味合いで、尊敬する書店の名前を拝借したこのシリーズ。ちなみに前回はこちら。
今回は「小説と地域活性化」について、最近読んだ本から感じたことを書いてみようと思います。

「京都寺町三条のホームズ」という小説をご存じでしょうか。北海道出身、京都市在住の望月麻衣さんにより、2015年以降双葉社から出版されているシリーズ小説です。
内容はざっくり言えば「ホームズ」と

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「本は人生のおやつです!!」(1)

「本は人生のおやつです!!」(1)

この言葉を聞いてピンとくる人は、おそらく関西在住の読書家さんが多いのではないでしょうか。
そうです、大阪駅からすぐ近くのビルの一角にある小さな部屋に、新刊も古本も絶版本もごちゃまぜに所狭しと置いてあるあの本屋さんです。
一度訪れた人ならわかるとは思いますが。店主さんがとっても気さくな方で、「今日こんな気分でこんな本が読みたいです!」と言ったら、おすすめの本を熱意と愛情たっぷりに語ってくださります。

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