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ライフ・ストーリー

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ふと人生の分岐点にて立ち止まり自身の人生を振り返ってみた。   家族というものに、御世辞にも恵まれていたとは思わないが、流れゆくところ、常に多くの方々に支えていただいた有難い道の… もっと読む
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人は過ちを犯す生き物である

人は過ちを犯す生き物である

中学3年の夏頃であったであろうか....
長屋暮らしも慣れて来た....

近所のお風呂屋さんでは
すっかり馴染み客となり...

名前も知らない
多くのおばちゃん達が

入れ替わり立ち替わり
私の背中をせっせと流してくれるまでに..
とても仲良くなっていた...

....というより...
まるで母のように
優しくお世話をしてくれた....

そんな沢山の
母のような方々と
一緒にいると...

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父の生き方

父の生き方

中3に上がった頃であっただろうか....
この時のことは
【スコーン】....と
記憶から無くなっているが...
【夜逃げ屋本舗ばり】に

気がつけば...
綺麗な新築マンションから
引っ越していた....

というのも....

気がつけば....
隣地区の
いわゆる
長屋と言われるような
暗くて日当たりもなく....
風も入って来ない....
人がすれ違うには
肩が当たる幅の
細い路地の1番奥

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小学生思春期のとある発想....

小学生思春期のとある発想....

父と
はじめての2人暮らしがスタート...
5年生での転校...

自分を飾るものも
何もなかった故か...
さほど緊張は無かった...

自宅も2kの団地から
1LDkの広い新築マンションに変わった...
キラキラとした
お嬢様にでもなったような気分で...✨
興奮に包まれたことを
今でも記憶している✨🌈

ここから
また新たな生活がはじまる...
とてつもなく期待は大きかった✨

父は、仕事

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蒸発した父の復活劇✨

蒸発した父の復活劇✨

私が5年生に上がる頃であっただろうか....
冬眠していたクマが穴蔵から出て来るように、父がちょいちょい
私の前に顔を出すという頻度が
多くなってきたように感じていた....

それまでも
たま〜に、外で遊んでいる私に
車の中からクラクションを鳴らしては
手招きし
車の窓越しに
ジャラジャラと
小銭でお小遣いをくれていた....
なかなか気前の良い
気の優しい人だったように思う。

しかし
その頃

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小学校での強烈な記憶

小学校での強烈な記憶

前回までのあらすじ....
突然現れた父の出現にて、とある田舎町から大都市にやって来た小一の私...
しかし、想像は遥かに超え
血のつながりも何も無い家族と、突如として共に暮らすようになった。
その数ヶ月後...
父は忽然と姿を消した....

父からの生活費がぱったりと途絶えたからであろう....
田舎にいる母に、夜な夜な泣きながら電話をしているおばちゃんの姿がそこにはあった....

しかし

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父と交わした約束...

父と交わした約束...

前回の続き.....

当時小学校1年生、初めての夏休みに差し掛かかろうとしていた頃、突然の父の訪問....その後...運命の歯車が思いもよらない方向へと廻りはじめるとも知らずに....

ある日
父が私を引き取る為に、突如姿を現した...

母は....
「嫌なら行かなくてもいいんだよ」
と言った。
しかし、ゆっくり考えてる時間は無かったように記憶している....。

父に「私が行かないと悲しい

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はじまり

はじまり

当時、おそらく私は5.6歳

物心ついたころには母子家庭

当時にしては珍しい2階建ての社員宿舎(当時4000円/月ぐらいだったらしい)に母と姉妹と暮らす。

そして、いつごろからだろう…

姉妹が寝静まったころ… 

私は、夢遊病にて、裸で外に飛び出しては、車が行き介する道路を横断し、真向いの施設で、深夜遅くまで事務仕事をしていた母の仕事場の外窓から、ひょっこり顔を覗かせては驚かせていたようだ。

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