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語り会

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不定期更新の語り会シリーズです。
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記事一覧

【語り会#09】戦争の記憶と教育

【語り会#09】戦争の記憶と教育

 8月6日。Twitterのトレンドに「広島」が上がっていた。日本人ならば誰もが知っている、1945年に原爆が落とされたからだ。あの日から77年。二度と同じ惨劇を繰り返さぬように、再びどこかで核兵器が使われることがないようにと毎年祈られている。子どもたちは夏休みに平和集会という名前で集められ、それを学び行っている。私自身もそうだった。しかしいざ振り返ってみると学んだ内容は原爆の被害と、その先にある

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【語り会#08】二次創作というコンテンツを考える会

【語り会#08】二次創作というコンテンツを考える会

 アンパンマンで2本も二次創作を書きたくなるほど、僕は二次創作活動が好きだ。

 二次創作というコンテンツは素晴らしいと思う。それぞれが思い思いに自分の好きな作品の新たな物語を作ることができる。くっついてほしかった二人、最終回のその後、全く違う世界線にパロディ。ファンも思わず、本編と同じくらい愛してしまうような作品が誕生することもある。

 しかし中には世界観を崩壊させるものだったり、性的なものも

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【語り会#07】絶対コミュ力と相対コミュ力

【語り会#07】絶対コミュ力と相対コミュ力

「あいつはコミュ力が高い」「あいつはコミュ力が低い」

コミュニケーション能力の話は至るところで聞く。コミュ力がかなり低いことをコミュ障と表現することさえもある。もちろんコミュ力が低いことを悪いとは言わないが、高いコミュ力を持つことがプラスになるのは事実であるように思う。

 と言うのも、会話の中に現れた沈黙の気まずさの軽減、楽しい会話を続けられるなどが高いコミュ力を持つ者が発揮させるものだからだ

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【語り会#06】『余命10年』は難病モノ史に残るか

【語り会#06】『余命10年』は難病モノ史に残るか

 先日、実写映画『余命10年』が興行収入25億円越え、動員数200万人越えを果たした。

 僕は原作小説も読んでいたし、映画ももちろん観に行った。感想の記事が書きかけだったので、これを機にしっかり仕上げようと思った。

 文庫発売時から気になっていた小坂流加の『余命10年』。映画を観る前には読んでおきたいと思い購入。

 元々表紙イラストを担当しているloundrawが好きなので目に留まっていた小

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【語り会#05】ルパン三世から見る不自由な社会での自由追求

【語り会#05】ルパン三世から見る不自由な社会での自由追求

 これは大学の授業の課題で提出したレポートだ。駄文ではあるが、せっかく昔から自分の作品作りのテーマにしてきているもので、内容はすごく良い(自画自賛)ので、ここに載せようと思う。

1.自由なき世界  日本を代表するアニメーションの一つである『ルパン三世』の2015年放映シリーズに浦賀航という科学者が登場する。「作られたこの世界の中に自由はない」 彼のこの台詞が自分の中で心の奥底までに残り、今も私の

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【語り会#04】カムカム岡山編が性癖に刺さる

【語り会#04】カムカム岡山編が性癖に刺さる

 連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の安子編、通称岡山編が昨年の12月に終わりを迎え、娘・るいへヒロインのバトンは渡された。

 いやあいい。本当に良い。記憶にある朝ドラで最も古いのは『ゲゲゲの女房』だが、最も見ながら興奮している。なんなら一番好きと言えるかもしれない(『わろてんか』『エール』が強い)。

 上白石萌音が出演すると聞いて作品を知り、さらに今までにない三部ヒロイン構成というものに

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【語り会#03】憧れのエース・木兎光太郎

【語り会#03】憧れのエース・木兎光太郎

 前回のDailyの記事でバレーボール漫画『ハイキュー‼︎』に登場する推しキャラクター木兎光太郎について少し触れた。今回はメインテーマとして彼について語りたいと思う。

 木兎光太郎は東京にある高校・梟谷学園のバレーボール部の主将にしてエースである。その実力は全国五本の指に入るほど。

 しかしテンションの上がり下がりが激しく、プレーの質もそれに左右されるため、梟谷のメンバーは木兎のテンション維持

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【語り会#02】チープな夏空の比喩はいいぞ

【語り会#02】チープな夏空の比喩はいいぞ

 夏は文章でも絵でも音楽でもいい題材になる素晴らしい季節だ。

 その中の文章では、夏を様々な比喩で描く。

深い青の空。

 突き抜けるような青空。

 このような表現はあまりに多く、チープに見えてしまうことがある。

 それなのに、一発で夏とわかる。
 匂いと暑さがありありと思い浮かぶ。

 そんな秀逸な比喩なのだ。

 だから僕はこのチープな夏空の比喩が好きだ。

 今回はこれだけです

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【語り会#01】怪異こそホラーだ

【語り会#01】怪異こそホラーだ

 新しい記事のテーマを考えた。題して『語り会』だ。何か語りたいことができた時にこのサブタイトルを使っていこうと思う。

 第1回は『怪異こそホラー』である。

 ホラーと言っても、ジャンルはさらに分岐する。

 怪談、サイコ、パニック、スプラッタetc……

 そう分けられるが、僕は怪談いわゆる怪異こそがホラーだと思う。

 一番怖いのは人間だなんて聞くけれども、されど人間。殺人鬼もサイコパスも所

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