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2024年2月 ~鯨肉と判決2.0
どうせまた30秒で判決が下されて終わるのだろう。分かっていながらも、この傍聴席を一つ埋めることが俺にとって適度な市民運動であり、毎年大半を使いきらずに終わってしまう有給休暇の消化手段なのだった。
「言っていることではなくやっていることがその人の正体」
多分 Xwitter かなんかだよ。このごろ説教じみた書を貼り出しては写真でアップする寺が流行っているじゃない。坊さんのやることだがら説教じみな
2023年3月末 ふくしま
人生ではじめて鴨南蛮蕎麦を食ったのは東京駅の立ち食い蕎麦だった。入社して間もない頃。今から20年も前のことだ。高速バスに乗り込む前だった。鴨南蛮って美味いよな。鴨肉の歯ごたえ最高。鴨が葱を背負ってやってきたら間違いなく喰らいつく。
東京駅から高速バスを乗るのは久しぶりだ。20年ぶりの今回はプライベートだよ。入社から20年も経つとリフレッシュ休暇なるものが与えられるのだ。
「どこか行くんですか?
2023年1月 ~鯨肉と判決
その日は有給休暇だというのに朝から顧客面談だ。30分のWeb面談。コロナのお陰様で普及した大変便利な営業スタイルである。現場対応が求められる職種だが、一発の面談ごときでわざわざ足を運ぶ必要はなくなった。緊急事態宣言の頃は、むしろ訪問しないほうがマナーだとされ、その考え方は未だ根強い。きっと感染を気にしているだけではないのだ。訪問するほうもされるほうも本音では面倒臭い。こっちは30分の面談で1時間
もっとみるコラージュ・ルポルタージュ
東京駅近くの小さな画廊、割といい頻度で山下菊二の作品展が開催されている。時折思い出したように「山下菊二」とSNSを検索すれば、その画廊の情報にぶつかる。そんな時は比較的仕事に余裕のある時期で、有給休暇をとってはふらふら足を運ぶ。
「へーさん、へをひれ、ぷっとひれ」
仕事で出向く機会などない千代田区、先ずは農林水産省の食堂で鯨肉を食らう。汗して働く役人でも見物してやろうと企むが、意外とそれらしき