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ウェブ系おしごとの会社員で3児の母。 日々の読書記録を中心に。 ジャンル問わず、読みた…

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ウェブ系おしごとの会社員で3児の母。 日々の読書記録を中心に。 ジャンル問わず、読みたいと思える本と出会えることがよろこびです。 #読書感想文 #ワーママ #アラフォー

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サイトマップ|さんさ読書感想文の索引

このアカウントでは読書感想文を中心に記事を更新しています。 記事の本数も増えてきましたので、以下にこれまでの記事をジャンル別(記事公開時系列降順)にまとめました…

さんさ
4か月前
88

ひらめきは地道な努力から──『アイデア大全』読書感想文

だいぶ前にたまたまブログを見つけた読書猿さんの本を図書館で見つけたので借りてみました。 読書猿さんのブログ↓↓ 知識量が凄くて、「何者?!」って感じです。 本も…

さんさ
8時間前
11

成長主義を見直すとき──『資本主義の次に来る世界』読書感想文

資本主義は成長を必然として求める。しかし成長には臨界点がある。 資本主義の定着により、成長率を「指標」とすることが常態化し、それを追い求めることが私たちの「自然…

さんさ
4日前
33

当時の世俗を切り取った貴重な資料━━『大吉原展』展覧会感想文

仕事で上京したついでに、同じく仕事で上京していた母といっしょに行ってきました。 現代における吉原の浮世絵は、 「江戸期の社会のあり方を伝える貴重な資料」という捉…

さんさ
6日前
20

誰も取り残さない教育──『国語教育(24年2月号)』読書感想文

1年間購読してみている『国語教育』。 上半期分の感想はこちら↓↓ 今回取り上げたいのは2月号の特集「学習支援」。 教育は国(どころかこれからの地球の未来)の命運を左…

さんさ
9日前
55

子どもたちに友だちの作り方を学ぶ

我が家は今年の4月、単身赴任していた夫の元へ引越し、1年ぶりに家族全員そろっての新生活をスタートしました。 中2の長男、小5の長女、小1の次女。 親の都合で生まれ育…

さんさ
12日前
37

創造を可能にする場所──『複雑系』読書感想文(後編)

上記の感想(前編)に引き続き、『複雑系』について。 複雑系に取り組みと1996年当時の状況(「前編」のテーマ) 多分野をまたぐ組織のあり方(当記事「後編」のテーマ)…

さんさ
2週間前
12

この世のすべての事象の共通項とは──『複雑系』読書感想文(前編)

知的好奇心がくすぐられ、わくわくさせられる、非常に興味深い本だった。 この1〜2年の間に物理学・生物学・経済学などの書籍を読んできたことで、超素人ながらにミクロ・…

さんさ
2週間前
22

noterのみなさんの記事から、デジタル積読を積む

読みたい本を独自に収集しているMy積読リストのほかに、スマホのメモ機能に1ページ作って、ほかのnoterさんの記事を読んで「この本、読みたい!」と思った本のタイトルとそ…

さんさ
3週間前
43

当たり前に気づき受け入れられるか──『シリコンバレー式超ライフハック』読書感想文

図書館で見かけてパラパラっと読んでみる。 いくつか「そうだよなあ」と思った点をピックアップ。 「やって」「力にして」「自信にして」、それをモチベにしてまた「やる…

さんさ
3週間前
18

特に財政政策は不満タラタラ──『資本主義と自由』読書感想文

本書の解説で、東洋大学教授の高橋洋一氏はこのように書いている。 自由主義を軸として政治・経済の政策への提言がなされる本書。今ではもはや常識のようになっている内容…

さんさ
4週間前
10

共通言語を獲得する──なぜ読書を続けるのか

私が読書が好きな理由を、以前このように書いた。 くらしの中で、また違う角度から「こういうのも読書の良さだな」と思うことがあったので、補記的にここに書き留めておこ…

さんさ
1か月前
34

私のリセットボタン──『かぞくのじかん』雑誌感想文

主婦雑誌のすすめ今まで3回の育休を取得していますが、育休中は給料も減るし「節約でもするかな!」「家事ちゃんとやるかな!」と主婦モード全開になっていた単純な私。 け…

さんさ
1か月前
12

狂気の中の正気──『南京の真実』読書感想文

南京事件の時、南京に駐在していたドイツ人の商社員であり、南京事件中の通称「安全区」の責任者であったジョン・ラーべ氏の手記をもとにした書籍。 この事件に関する南京…

さんさ
1か月前
18

そもそも戦略ってなんだっけ──『MBAの経営戦略をざっと10時間で学べる』読書感想文

MBAは「ビジネスパーソンなら知っていて当然」と言われる独自の用語が多く、それらがインプットの障壁を高くし、学習者の頭の中をごちゃごちゃと複雑化する原因なのではな…

さんさ
1か月前
27

この哲学を、どのように用いた?──『空海の哲学』読書感想文

「小乗、大乗、密教とは?」「密教と顕教の違いは?」「成仏における日本仏教・各宗派の理解とは?」など、日本仏教に関する初歩的な疑問を丁寧に解説してくれる非常にわか…

さんさ
1か月前
19
サイトマップ|さんさ読書感想文の索引

サイトマップ|さんさ読書感想文の索引

このアカウントでは読書感想文を中心に記事を更新しています。
記事の本数も増えてきましたので、以下にこれまでの記事をジャンル別(記事公開時系列降順)にまとめました。ジャンルは個人的な分類に基づくものですので、多少の認識の差異はご容赦ください。
書名をクリックすると読書感想文記事ページに遷移します。
興味のあるものを中心に読んでいただけたらうれしいです。
[2024/5/10時点]

文学『水中の哲学

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ひらめきは地道な努力から──『アイデア大全』読書感想文

ひらめきは地道な努力から──『アイデア大全』読書感想文

だいぶ前にたまたまブログを見つけた読書猿さんの本を図書館で見つけたので借りてみました。

読書猿さんのブログ↓↓

知識量が凄くて、「何者?!」って感じです。
本もたくさん出版されているのですね。

今回読んだのはこちら↓↓

どんな本か過去の偉人たちの「アイデアの創出方法」が紹介されています。
具体的な活用法も書かれていたり、関連する雑学が織り交ぜられていたり、読み物としてとてもおもしろかったで

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成長主義を見直すとき──『資本主義の次に来る世界』読書感想文

成長主義を見直すとき──『資本主義の次に来る世界』読書感想文

資本主義は成長を必然として求める。しかし成長には臨界点がある。

資本主義の定着により、成長率を「指標」とすることが常態化し、それを追い求めることが私たちの「自然」になった。
しかし、本当にそれで良いのか? 私たちは、破滅への道を歩んでいないか?

私たちは「脱成長」の思考回路を手にしなければならない、というのが本書のテーマ。

脱成長とは

支配階級のためにつくられた資本主義ヨーロッパにおける創

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当時の世俗を切り取った貴重な資料━━『大吉原展』展覧会感想文

当時の世俗を切り取った貴重な資料━━『大吉原展』展覧会感想文

仕事で上京したついでに、同じく仕事で上京していた母といっしょに行ってきました。

現代における吉原の浮世絵は、
「江戸期の社会のあり方を伝える貴重な資料」という捉え方と、「テーマに基づいた最高の場面と構図で描き、流行を捉えた配色、タッチ(版画はタッチという言葉で相応しいのかわからないけど)で仕上げた作品」という双方の捉え方ができるなとあらためて感じた展覧会でした。

思ったより情報量多くて、お腹い

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誰も取り残さない教育──『国語教育(24年2月号)』読書感想文

誰も取り残さない教育──『国語教育(24年2月号)』読書感想文

1年間購読してみている『国語教育』。
上半期分の感想はこちら↓↓

今回取り上げたいのは2月号の特集「学習支援」。
教育は国(どころかこれからの地球の未来)の命運を左右する。子どもたち全員が必要な教育を身につけられれば、その知恵を結集して社会はより良い道を選ぶことができる。
だから、特に初等教育現場においては、「誰一人取り残さない」というアクセシビリティ観点が重要になる。

学校教育は一律指導が多

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子どもたちに友だちの作り方を学ぶ

子どもたちに友だちの作り方を学ぶ

我が家は今年の4月、単身赴任していた夫の元へ引越し、1年ぶりに家族全員そろっての新生活をスタートしました。

中2の長男、小5の長女、小1の次女。

親の都合で生まれ育った土地を離れ、親しい友だちと離れなければいけなくなった子どもたちには本当に申し訳ないことをしたなと思ってます。

「新しい友だちができたら、友だち2倍だよ!」と口では励ますものの、
(そういうことじゃ、ないんだよな)とも思うし。

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創造を可能にする場所──『複雑系』読書感想文(後編)

創造を可能にする場所──『複雑系』読書感想文(後編)

上記の感想(前編)に引き続き、『複雑系』について。

複雑系に取り組みと1996年当時の状況(「前編」のテーマ)

多分野をまたぐ組織のあり方(当記事「後編」のテーマ)

当記事では2つ目の「多分野をまたぐ組織のあり方」について、気になった箇所を本文より引用しながら書き留めておきたい。

サンタフェ研究所About

Research Themes

組織の目的に応じてメンバーを選ぶサンタフェ研究

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この世のすべての事象の共通項とは──『複雑系』読書感想文(前編)

この世のすべての事象の共通項とは──『複雑系』読書感想文(前編)

知的好奇心がくすぐられ、わくわくさせられる、非常に興味深い本だった。

この1〜2年の間に物理学・生物学・経済学などの書籍を読んできたことで、超素人ながらにミクロ・マクロの不可逆性について類似点や、この世の秩序と混沌について考える機会を得られた。
この世にはまだ解き明かされていない事象が星の数ほどあるのだという気づきから、すべてが片付かない居心地の悪い気持ち悪さと、その真理へ向かう“余地”にどうし

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noterのみなさんの記事から、デジタル積読を積む

noterのみなさんの記事から、デジタル積読を積む

読みたい本を独自に収集しているMy積読リストのほかに、スマホのメモ機能に1ページ作って、ほかのnoterさんの記事を読んで「この本、読みたい!」と思った本のタイトルとその記事のURLをこせこせと手元にメモっています。

▼My積読リストに関する記事はこちら

ほんとはその時点で「私も読みたいです!」とそのnoterさんの記事にコメント書ければいいんですけど……コメントってパワーいりますよね!? 状

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当たり前に気づき受け入れられるか──『シリコンバレー式超ライフハック』読書感想文

当たり前に気づき受け入れられるか──『シリコンバレー式超ライフハック』読書感想文

図書館で見かけてパラパラっと読んでみる。
いくつか「そうだよなあ」と思った点をピックアップ。

「やって」「力にして」「自信にして」、それをモチベにしてまた「やる」人間の主要な動機である「個人としての自由の追求」を阻むもの──自己抑圧と社会的抑圧。その二つの障害を克服できる手立てが、能力─自信ループを発展させることだという。

「自分のできることを究める」実用から追求と、「自分がやりたいことを究め

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特に財政政策は不満タラタラ──『資本主義と自由』読書感想文

特に財政政策は不満タラタラ──『資本主義と自由』読書感想文

本書の解説で、東洋大学教授の高橋洋一氏はこのように書いている。

自由主義を軸として政治・経済の政策への提言がなされる本書。今ではもはや常識のようになっている内容もあるので、上記のように「書かれた時代を踏まえて」読む必要がある本だ。

ケインズの理論への批判が根本にあるという。私はケインズの理論を良く知らないのだが、そんな私でももうちょっとお手柔らかに……と感じてしまうほど徹底した自由主義支持の立

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共通言語を獲得する──なぜ読書を続けるのか

共通言語を獲得する──なぜ読書を続けるのか

私が読書が好きな理由を、以前このように書いた。

くらしの中で、また違う角度から「こういうのも読書の良さだな」と思うことがあったので、補記的にここに書き留めておこうと思う。

*   *   *

最近、引っ越して新しい人との出会いが増えた。
(引っ越し後1週間で、ご近所さんや子どもたちに関係する先生、友だち、保護者など含めると、直接会話した人だけでもゆうに30人を超える……)

新年度なので、仕

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私のリセットボタン──『かぞくのじかん』雑誌感想文

私のリセットボタン──『かぞくのじかん』雑誌感想文

主婦雑誌のすすめ今まで3回の育休を取得していますが、育休中は給料も減るし「節約でもするかな!」「家事ちゃんとやるかな!」と主婦モード全開になっていた単純な私。
けっこう好きなんですよね、細々管理するのも。働きはじめたらとたんに「多少汚くても死なないから大丈夫」と、ザルですが。

ということで、お休み中は働いている時にはあまり見ない、いわゆる『主婦雑誌』を借りたりwebマガジンで読んだりしていました

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狂気の中の正気──『南京の真実』読書感想文

狂気の中の正気──『南京の真実』読書感想文

南京事件の時、南京に駐在していたドイツ人の商社員であり、南京事件中の通称「安全区」の責任者であったジョン・ラーべ氏の手記をもとにした書籍。

この事件に関する南京の被害・犠牲者はさまざまな説がある。
中国側・日本側の言い分は、被害者・加害者としての当事者であるという背景を多分に含んでおり、事実が歪められているという印象を受けるものが数多くある中、いわゆる当事者でない第三者として現場を経験したラーベ

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そもそも戦略ってなんだっけ──『MBAの経営戦略をざっと10時間で学べる』読書感想文

そもそも戦略ってなんだっけ──『MBAの経営戦略をざっと10時間で学べる』読書感想文

MBAは「ビジネスパーソンなら知っていて当然」と言われる独自の用語が多く、それらがインプットの障壁を高くし、学習者の頭の中をごちゃごちゃと複雑化する原因なのではないかと思う。
少なくとも固有名詞の暗記を苦手とする私にとっては、そこが大きな壁である(そしてこの知識は実務に還元していくことが目的なので、覚えるだけじゃもちろん意味がない)。

事業の戦略立案フェーズでよく耳にする言葉がいったいどういう役

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この哲学を、どのように用いた?──『空海の哲学』読書感想文

この哲学を、どのように用いた?──『空海の哲学』読書感想文

「小乗、大乗、密教とは?」「密教と顕教の違いは?」「成仏における日本仏教・各宗派の理解とは?」など、日本仏教に関する初歩的な疑問を丁寧に解説してくれる非常にわかりやすい本だった。

本書の一番の論点は、空海の思想の中核をなすといわれる「即身成仏」についての、空海自身の解釈である。

仏教のゴールは「涅槃に至り仏になる」ところにあり、その「仏になる指標と方法」に諸宗派あり。というのが、本当に方々から

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