よし

言葉でつながりますように

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言葉でつながりますように

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  • 過ぎてく日に走り書き

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    小さなこどもたちが教えてくれること。できれば忘れたくないから。 育メンのふりして過ごすささやかな時間の記録

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D I Y

目に見えるものが真実とは限らない。 お手軽なのは本当なのか。 買った方が安くなるんじゃないか。 ネットに載っている作品はプロの仕事ではないのか。 DIYの世界によう…

よし
3年前
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買うときのこだわり

その商品のことを好きな定員さんから買うこと。 お値段が高くなればなるほど。 上手な営業トークってあると思うんだけど、それってなんとなくわかる。悪いことではないと…

よし
1年前
7

歳をとるということ

「人を想う」のはJTだけではない。そんなことにふと気づいた。 知り合いにお薦めの本を貸すという話。 お薦めを聞かれるという経験は多くの人にあると思う。僕もこれまで…

よし
1年前
5

ステイマンの賞味期限(子育ての話)

夜な夜な現れては、家に散らかるオモチャを捨てる”清潔の怪人ステイマン”。 「オモチャ片付けんと正義のヒーロー ステイマンが来るよ」と言うと、子供たちは「ヒーロー…

よし
3年前
12

take you to good places

風に揺られてふわふわと雪が舞う。 雨のようにじめじめとしていなくて、雲の合間からは陽の光が差し込むし、何よりも季節を感じさせる光景だから親しみと暖かみを感じる。 …

よし
3年前
5

娘の築いた時間と父

「おとうは出てこないで」 小学二年生の娘は、その体に不釣り合いな大きな掃除機を抱えて、せっせと掃除に励んでいる。自分がこれから使うところだけ。 秋晴れの清澄な空…

よし
3年前
5

SAUNA

覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい。 ネットで見つけたイギリスの詩人の素敵な言葉。 地獄のような熱い部屋にどうしてお金を出して入るのか。 …

よし
3年前
13

サッカー部からバレー部員になった話

高校に入り、暇を持て余した僕の元に知らない先輩がやってきた。その理由は僕らが暇を持て余していると噂で聞いたから。 僕は同じ中学サッカー部出身の三人とつるみ、アフ…

よし
3年前
14

夢はみんなでオムライスを食べること

”ゆたかさ”とはなんだろう。 欲しいものをあげれば息つく暇もなく溢れ出す。かっこいい車、バイク、テントサウナ、コンクリートの車庫、倉庫、薄い備前焼の皿、炭酸メー…

よし
3年前
15

続いて欲しい時間

「ねえ、知ってる?」から始まる妻の言葉に 「そうだったよね」と過去形を入れて匂わせながら僕は相槌をうつ さらに続く妻の言葉に 「そう言ってたよね」とフレーバーを…

よし
4年前
14

言葉を紡ぐのは誰のため?

最近、日記を始めた。 特に何かがあったと思ってなかった一日なのに、書き始めると意外にすらすらと文章が続く。 その時には曖昧だった感情が文章になると「あぁ僕はそう…

よし
4年前
11

カフェオレとカフェラテ

妻がカフェ・ラテを好きだという。 普通のコーヒーに普通に牛乳を注ぎながら。 カフェオレは普通のコーヒーに牛乳。 カフェラテはエスプレッソ(圧力かけて抽出するコー…

よし
4年前
8

ミテクレに踊る

雑貨屋を兼ねているお洒落なカフェに行った。 波佐見焼とか全国各地のお洒落な陶芸食器を置いてて。とてもお洒落で。備前焼ってこんな綺麗なものもあるんだとか、ちょっと…

よし
4年前
10

1gの愛と1ccのしあわせ

愛してるなんて簡単に言う言葉じゃない。だって愛ってなんなのかよくわからなかったから。好きとは違うように思えた。がんじがらめにされるような、もっとずっとずっと強く…

よし
4年前
26

ライトとレフトと時々ストレイト

信号が青から赤に変わった。 薄い青色の空が冬が近づいていることを教えてくれる。 イヤホン越しに響く五、六年前に流行った歌を懐かしみながら、買ったばかりのグレープ…

よし
4年前
10

その感覚のままでいて

洗面所で顔を洗っていると三歳の息子が歌いながら後ろを通っていった。 「きみの おっぱいは せかいいちー」 かわいらしい声でなんとも大胆に。 「なにその歌?」 「…

よし
4年前
7
D I Y

D I Y

目に見えるものが真実とは限らない。

お手軽なのは本当なのか。
買った方が安くなるんじゃないか。
ネットに載っている作品はプロの仕事ではないのか。

DIYの世界にようこそ。

これくらいなら自分でもできそうと思うことがたまにある。

多くの場合それは万能感という名の錯覚で大人になれば気がつけるはずなのに、将来の夢は野球選手だと書く小学生のように根拠はないけど出来る気がした日曜日。

そんな時は止

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買うときのこだわり

買うときのこだわり

その商品のことを好きな定員さんから買うこと。

お値段が高くなればなるほど。

上手な営業トークってあると思うんだけど、それってなんとなくわかる。悪いことではないと思うし、つっこんだりしないけど。客の雰囲気を見ながら、それに合いそうな情報を小出しにしている感じ。

好きな人ってその商品の良さを伝えたくて仕方ないから、くだらない些細なことだったり、開発のストーリーだったり、メーカーのヒストリーだった

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歳をとるということ

歳をとるということ

「人を想う」のはJTだけではない。そんなことにふと気づいた。

知り合いにお薦めの本を貸すという話。
お薦めを聞かれるという経験は多くの人にあると思う。僕もこれまで何度か、映画や音楽、飲食店、服、車・・・とお薦めを聞かれては答えてきたのだけど、今回はこれまでと違った気がする。

本を読まない職場の後輩。その子に小説を貸すことになった。

先輩にすすめられて、嫌だけど、読まなきゃ。みたいになるのは嫌

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ステイマンの賞味期限(子育ての話)

ステイマンの賞味期限(子育ての話)

夜な夜な現れては、家に散らかるオモチャを捨てる”清潔の怪人ステイマン”。

「オモチャ片付けんと正義のヒーロー ステイマンが来るよ」と言うと、子供たちは「ヒーローじゃないし」とか「どうせ おとうじゃろ」とかくちごたえしながらも、玩具をちゃんと片付けていた。

なんといいアイデアを思いついたものだと自画自賛していた……が、時が経つにつれ、ステイマンの存在意義は怪しくなった。

彼らが片付けていなくて

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take you to good places

take you to good places

風に揺られてふわふわと雪が舞う。
雨のようにじめじめとしていなくて、雲の合間からは陽の光が差し込むし、何よりも季節を感じさせる光景だから親しみと暖かみを感じる。

だから食べ過ぎで膨れたお腹を軽くしようかと、散歩に行こうなんて思ってしまうんだろう。ドアを開けた瞬間の吹きつける風の冷たさに、ああそうだった。これが冬でしたよねと思いだして後悔する。憧れは妄想、吹きつける風と雪の冷たさはリアル。

非日

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娘の築いた時間と父

娘の築いた時間と父

「おとうは出てこないで」

小学二年生の娘は、その体に不釣り合いな大きな掃除機を抱えて、せっせと掃除に励んでいる。自分がこれから使うところだけ。

秋晴れの清澄な空気がカーテンレースをほどよく揺らす。ずっとそこに居座るように見えた入道雲はいつの間にか姿を隠していた。

娘が友達を家に招待した。

学区内の保育所に入れず、彼女は誰も友達のいない小学校に入学した。周りは既に友達のコミュニティが出来上が

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SAUNA

SAUNA

覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい。
ネットで見つけたイギリスの詩人の素敵な言葉。

地獄のような熱い部屋にどうしてお金を出して入るのか。
そこに入れば本当に痩せるのか。
お洒落キーワードである”北欧”感に惑わされているだけではないのか。
忘れ物を取りに行くのはスポーツ選手だけなのか。
僕が年を経て見つけた忘れ物がサウナにありました。

思い起こせば小学生の頃、父親がやたら

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サッカー部からバレー部員になった話

サッカー部からバレー部員になった話

高校に入り、暇を持て余した僕の元に知らない先輩がやってきた。その理由は僕らが暇を持て余していると噂で聞いたから。

僕は同じ中学サッカー部出身の三人とつるみ、アフタースクールをゲーセンに通って過ごしていた。

そんな僕を勧誘に来たのは短髪の男子バレー部キャプテン。

身長170cm。友達なんて165cm。高校バレーでは不利になるほど小さい。そんな僕らをキャプテンが誘いに来た理由はただ一つ。新入部員

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夢はみんなでオムライスを食べること

夢はみんなでオムライスを食べること

”ゆたかさ”とはなんだろう。

欲しいものをあげれば息つく暇もなく溢れ出す。かっこいい車、バイク、テントサウナ、コンクリートの車庫、倉庫、薄い備前焼の皿、炭酸メーカー・・・・。

全て欲しいしあれば嬉しい。
でもそれを手に入れたら、更に欲しいものがきっとでてくる。

それを求める僕の心境ってあまり”ゆたか”ではないように思う。

ご飯を食べれて、お家で眠れて、子どもたちがすくすく育つ。
時々だから

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続いて欲しい時間

続いて欲しい時間

「ねえ、知ってる?」から始まる妻の言葉に

「そうだったよね」と過去形を入れて匂わせながら僕は相槌をうつ

さらに続く妻の言葉に

「そう言ってたよね」とフレーバーを少しきつめにした相槌をうつ

それでも続く妻の言葉に

「その話、まえ、聞いたよ」と真正面からぶつかってみる

「それでも聞いてよー」とくるもんだから

選択肢は一つしかない

こういった会話ができることが幸せだったと

いつか思い出

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言葉を紡ぐのは誰のため?

言葉を紡ぐのは誰のため?

最近、日記を始めた。

特に何かがあったと思ってなかった一日なのに、書き始めると意外にすらすらと文章が続く。

その時には曖昧だった感情が文章になると「あぁ僕はそう思ってたんだ」とか、「だからこう感じたのか」とか、自分のことなのに他人ゴトというか、「あぁ」って腑に落ちることが多々ある。

案外自分のことは知らないもんだし、わかんないもんだ。

感情は輪郭がないから曖昧に揺れる。揺れた感情は仕事に追

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カフェオレとカフェラテ

妻がカフェ・ラテを好きだという。

普通のコーヒーに普通に牛乳を注ぎながら。

カフェオレは普通のコーヒーに牛乳。

カフェラテはエスプレッソ(圧力かけて抽出するコーヒー)に牛乳(スチームミルク 蒸気であっためるやつ)。

もはや好きなのは”オレ”じゃなくて”ラテ”という響きで

きっと”オレ”じゃなくて”ラテ”を飲む自分で。

カフェオレもカフェラテも日本語にすればコーヒー牛乳。

「コーヒー牛

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ミテクレに踊る

ミテクレに踊る

雑貨屋を兼ねているお洒落なカフェに行った。

波佐見焼とか全国各地のお洒落な陶芸食器を置いてて。とてもお洒落で。備前焼ってこんな綺麗なものもあるんだとか、ちょっとした発見もあって。

カフェで頼んだカレーは玉ねぎを粗めに擦ったシャラシャラって食感で。レンコンの素揚げももちろん入っていて。

言葉で味を想像できる ”The お洒落なカフェのカレー”。

なんだろう。

この感じ。

想像できるこの感

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1gの愛と1ccのしあわせ

1gの愛と1ccのしあわせ

愛してるなんて簡単に言う言葉じゃない。だって愛ってなんなのかよくわからなかったから。好きとは違うように思えた。がんじがらめにされるような、もっとずっとずっと強くて重苦しい感情だと思っていた。

離婚を伝えるワイドショーが結婚会見時の映像を流す。愛しているって言ってた人たちが当たり前のように別れる。

愛という言葉を使う人は無責任で軽い人。そう思っていた。だからプロポーズの時も使うことはなかった。

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ライトとレフトと時々ストレイト

ライトとレフトと時々ストレイト

信号が青から赤に変わった。
薄い青色の空が冬が近づいていることを教えてくれる。

イヤホン越しに響く五、六年前に流行った歌を懐かしみながら、買ったばかりのグレープフルーツジュースを片手にぼんやりと信号が変わるのを待つ。

無精ヒゲを生やしたおじさんがなにやら話しかけてきたのでイヤホンを外した。

「●●っていうラーメン屋がこの辺にあるって聞いたんだけど」

イヤホンをつけてない人が周りにいっぱいい

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その感覚のままでいて

その感覚のままでいて

洗面所で顔を洗っていると三歳の息子が歌いながら後ろを通っていった。

「きみの おっぱいは せかいいちー」

かわいらしい声でなんとも大胆に。

「なにその歌?」

「すぴっちゅ」

嫁に確認すると、最近その歌詞が入っているアルバムを部屋で流していたらしい。

アルバムだから、何曲もあるじゃん。しかも曲の中にいろんなフレーズあるじゃん。まあ、いいや。

いや、ちょっと待てよ。

おしゃべり大好きな

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