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本能が逃げろと告げている (月曜日の図書館215)
他にそうじゃない選択肢はいくつもあったのに、10年以上、ずっと接客の係だった。わたし自身がもっと強く訴えるべきだったけど、何しろぼんやりして「他の道」に気づいていなかったのだし、ここは部下を俯瞰して見られる立場の上司が早めに手を下すべきだったと思う。
たぶんわたしはうちの職場で一番、接客が苦手だ。というより図書館界で一番かもしれない。接客NG選手権があったら優勝する自信がある。
先日も苦手なお
求ム次世代ノ人材 (月曜日の図書館214)
郷土資料の担当をしている関係で、図書館の仕事と並行して、郷土愛好会の事務局の仕事も行なっている。読書会や児童書研究など、本まわりの活動の事務局を図書館が担うことは昔からあったみたいだが、今では唯一この会だけになった。
古い時代はあいまいな位置付けだったこれらの活動も、「公務員の仕事とそれ以外」をはっきりさせるべきという時代の流れを反映して、あるいは単に人員削減でそこまで手が回らなくなったという理
VR図書館を考える会 (月曜日の図書館207)
机の上におやつが置いてある。チラシ用に絵を描いたので、その報酬だ。男とも女ともつかない人間が、スマートホンを持って笑っている。「音声読み上げソフトがあれば、スマホで聴くこともできます」。
目の不自由な人向けに本の内容を音訳するボランティアの、養成講座のチラシなのだった。録音に使う機器のイラストだけでは味気ないので、使っている人のイラストを描いてほしい、という依頼だった。
指の本数を間違えたりぼ
しりぬぐいレポート (月曜日の図書館206)
あるときから行動と言動がちぐはぐになって、しまいに長い間仕事に来なくなった人がいて、その人が同じ係にいたのは2年も前なのに、いまだに置き土産が見つかることがある。
事務室の棚、研究室の床、書庫の隅、まるでリスが食べものを溜めこむように、あらゆる種類の仕事がやりかけのままで放置されている。「後でやる」とメモが貼りつけてあるものもあるが、本人はもう忘れているだろう。
病んでる人は片づけられないって