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手紙

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子どもたちに遺そうとした手紙です。
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記事一覧

手紙その30

手紙その30

2007年3月20日は、君と初めて出会った日。
2013年3月20日は、長男の誕生日。
なんの偶然だろうね。

2007年初頭。
ずっとピアノで弾いていたメロディーがあった。
気がついたら、そればかりを繰り返し。
だけど、続きのメロディーが降りてこない。
メロディーが、前に進みたがっているのを感じるのに前に進まない。

曲が展開されていったのは君と出会ってからだ。
その時に僕は、『もしかして…』と

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手紙その29.5『言葉は要らない』

手紙その29.5『言葉は要らない』

ま、まずいですよ。
僕は文章の書き方を忘れてしまったようです。
だいぶnoteから離れていました。

卒団式のサプライズムービーを作っていました。
万枚を超える写真を一枚一枚見て、選び、繋げ、音楽に合わせる。
スライドショーですね。
ムービー作成自体は2回目なんですが。

今回の制作について、
noteがきっかけとなって心がけた事があります。
それは『言葉を使わない』
…と言うことでした。

今回

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その29『勇気凛々』~THE NIGHTS~

その29『勇気凛々』~THE NIGHTS~

ある夜の帰り道だった。
遊び疲れた君をおんぶして家路についていた。
君は眠そうに聞いてきた。ねえとと━━、

『夢を叶えるためにはどうすれば良いの?』

あまりに唐突な質問に僕は噴き出してしまった。

『…突然どうしたん?』
『んー…どうしたら良いんかなあって』

僕は夢を叶えてきたんだろうか。
叶えてない気がする。
いや、叶ったのか。
そもそも僕の夢とは何だったんだ。
何を知っておけば良かったん

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その28『一視同仁』〜泣き虫親子の逆襲〜

その28『一視同仁』〜泣き虫親子の逆襲〜

おいおいおいおい。
そこはお前の居場所やないぞ。
お前みたいなヘタクソは、
外野かベンチに引っ込んどれ。
どうせだめに決まってる。
お前には無理やって、ずっと言われてたやんか。
ほんま諦めの悪いヤツやなあ。
チームのために今すぐ降りろ。
そこはマウンドや。
一番、頑張ったやつが立てる場所や。

2024年2月18日。
僕は、人生で初めて対外試合のマウンドに立つ長男を見て、心の中で、ありったけのネガ

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その27『もうこりた』

その27『もうこりた』


◇もうこりたへの誘(いざな)い◇

スポーツ少年団への入団を嫌がる親御さん問題。
僕は、ここに成長への扉を感じています。

チームに入団したいというお子さんの裏で、親御さんが渋って入団できないというケースが多いことはご存知でしょうか?
大体の理由は…

うちのチームでは①、②はなくなりました。
未だ常態化しているチームもあるようですが。
僕は①、②に関しては必要ないというスタンス。③以降は可能な

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その26『すき』〜であるが故に中尾さんは飛ぶ〜

その26『すき』〜であるが故に中尾さんは飛ぶ〜

『#私は私のここがすき』

このタグを見かける度に自問自答していました。
『私は私のどこがすき?』って。
中々、答えは出ないものですね。

そもそも『すき』って何?
『すき』だったらどうなる?
そんなことを考えていたら…

僕は空中にいた

これはスピリチュアルな話でも、俯瞰を極めた訳でもありません。
先週の少年野球の練習で。
僕は生まれて初めてダイビングキャッチを試みたのです。

noteに書い

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その25『残留思念』〜思いやりは風に揺蕩う〜

その25『残留思念』〜思いやりは風に揺蕩う〜

この記事で僕が言いたいこと。
『結構、そこら中に思いやりってあるよね』

その23『一期一会』を書きながら考えてたんですよね。
『曲にショパンの意思を感じる』なら
それは『作品』に宿る『意思』で、
これも一種の残留思念なんじゃないかって。

僕が初めて残留思念に気付いたお話。

それはテーピング。怪我した時に巻くアレです。
ケガした僕の足首に先輩が施してくれました。
締め付け具合、方向、圧迫の強度

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その24『正義』〜アンパンマンは〜

その24『正義』〜アンパンマンは〜

『アンパンマンはそんなこと言うと思う?』

口の悪い子どもに僕がよく言う言葉です。

『どうしてバイキンマンになっちゃうの?』

言われた子どもの反応は様々で、
黙り込んでしまう子もいれば、
『でも…あいつが悪いから…』と言う子もいて。

けれど、その時点で、彼らのほとんどは気づいているんです。
自分の発言や行動の善悪が。
後は、じゃじゃ馬な感情の後処理だけ。

敬虔なキリスト信者は無神論者の日本

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その23『一期一会』〜愛別離苦の向こう側〜

その23『一期一会』〜愛別離苦の向こう側〜

『別れ』を克服する。
これは僕の人生のテーマの一つです。

実のところ僕はピアノ弾きです。
しかし、生粋の演奏家ではありません。
作曲家志望でした。
幼少期からピアノを習っていましたが、弾きたくもない課題曲の練習が辛くて、小学校4年生くらいで辞めてしまったんです。

転機が訪れたのは中学3年生の夏頃。
片思いの子にショパンの『別れの曲』を弾いてほしいと言われました。
『別れの曲』は実は中間部が激ム

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その22『共感』〜孤独を感じる人へ〜

その22『共感』〜孤独を感じる人へ〜


人生を生きていると他人に対して

その状況でヤバいと感じないのヤバくない?

と、感じることはないでしょうか?
僕は子育て、新人教育などの場面で感じます。
少年野球のコーチをしていると感じるのは、レギュラー達と補欠達では試合に対する理解度が全く違うということです。
例えば大ピンチの場面でレギュラーが焦っていても補欠はどこか他人事だったりします。
そして、負けた時、涙を流すレギュラー達の横で平気で

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その21『祈り』〜ふたりで歩いた神仏霊場巡拝の道と西国三十三所〜

その21『祈り』〜ふたりで歩いた神仏霊場巡拝の道と西国三十三所〜

このYouTubeは12年前の僕のものです。
IDとパスを失念してしまい、手出しできなくなったアカウントです。
この動画は西国三十三所のもの。
なんか、今より純粋さを感じるなァ。

この投稿の目的は
『霊場巡りって良いもんですよ!』
というのをお伝えすることですね。
そのままでも読んでいただけますが、手紙その13『愛』の続編的な感じで読んでいただければと思います。

巡拝の道との出会い

2009

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その20『メイのバカ!もう…』〜知らんけどを知る〜

その20『メイのバカ!もう…』〜知らんけどを知る〜

おとんもおかんも大阪人、
こてこての大阪人の中尾です。
かれこれ40年間も関西弁を話せば『プロ』を自称しても良いんじゃないかと思っています。
最近、巷で『知らんがな』がクローズアップされているみたいなので、僕なりに掘り下げてみようと思います。
息子たちが『知らんがな』を乱発するのも気になっていたし、正しい場面で正しく使っているかも少し疑問だったので。
今回、ノープランで書くので、結末がどうなるか知

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その19『フィードバック』〜大人ってかわいそうだね〜

その19『フィードバック』〜大人ってかわいそうだね〜

前回の投稿でコメント、スキをくださった方、本当にありがとうございました。
視界が明るくなっていくのを感じました。
お陰で、歩みを進めることができそうです。

さて、今回いただけたコメントを読んで、ふと思い出した事が、これでした。

仕事のストレスで荒れて酔っ払ったのび太のパパをタイムマシンで、のび太のお祖母ちゃん(現代では他界)のところに連れていく、というお話。
パパはお祖母ちゃんに会うなり、子ど

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手紙その18『悲憤手放し、赦し赦され』

手紙その18『悲憤手放し、赦し赦され』

ついにこのテーマを書くときが来た。
僕は闇雲に『怒り、悲しみを手放せ』と言うのではありません。また、その発露、表現を否定するものでもありません。
『マイナス思考を何とかしたい』と思う人の一助になればという思いで書きます。

はじめに

僕は人を動かす時に『マイナスな感情』を用いたくない。

怒りに任せたり、涙で訴えたり。
それで他人に問題解決行動をさせる人がいる。
けれど、一時的な情動は不安定で長

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