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短くて不思議な小説を書いています。

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☆短編作品の一覧

※随時更新します。現在159作品。 『夢の中』——あなたは忘れたいから忘れたの、ただそれだけのことよ 『世界の死』——誰にだって秘密くらいあるわ オイラ、旦那と…

euReka
6年前
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【短編】 レッスン

 私は三歳からレッスンを受けている。  レッスンのときは裸で、幼い頃はそれが当たり前だと思っていた。  でも十歳になった頃、私は裸じゃ少し恥ずかしいと感じ始めて先…

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2週間前
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【短編】 アウラカチューレ

 私は、牛の背中にまたがっており、目の前には田園風景が広がっている。 「ねえ、アウラカチューレはまだなの?」  声に振り返ると、一人の少女が私の腰にしがみついてい…

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1か月前
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【短編】 地下鉄とファーストフードと少女

 地下鉄の電車の床には、「ここは地獄だ。言葉さえ通じない」というスプレーの落書き。  車内はゴミのような匂いがするし、生きているか死んでいるか分からない人が横た…

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2か月前

【短編】 Aの生徒と、Bの生徒

 この学校では、入学すると二種類の生徒に分けられます。  私はBの生徒で、親友のトモカはAの生徒に分けられましたが、クラスは同じだったのでとりあえず安心しました…

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5か月前
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【短編】 二千年前の話と、遊園地と、テロリスト

「この土地は、二千年前までわれわれの土地だったので、あなたたちは出て行く必要があります」  スーツ姿の青年はそう言って、私に書類を差し出す。  ここは、まわりに田…

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5か月前
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【短編】 人形の国

 人形の国は、城壁に囲まれた都市国家だ。  城壁の入口には槍を持った門番が二人いて、その傍らにいるメガネを掛けた男が、私に質問をする。 「我が国に入国する目的は何…

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5か月前

【短編】 優しい幽霊

 彼女はいつも、ぼんやりしている。  大抵は、近所の海辺をうろうろしているだけで、まるで幽霊みたいだから誰も近寄らない。 「○○には絶対に近寄ったり、話し掛けたり…

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7か月前
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【短編】 赤ちゃんは危険な

 道路で信号を待っていたら、隣にいた女性が、いきなり赤ん坊を差し出した。 「この子はあなたに預けます。問題が解決したらきっと迎えにいきますから、どうか今はこの子…

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8か月前
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【短編】 怪物と人間

 怪物は、人間の五倍ぐらいの大きさがある生き物だ。  昔は、農作業や土木工事などでよく使われていたが、今は便利な機械が普及してきたので、怪物の力を使う必要がなく…

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10か月前
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【短編】 コンビニにはもう行かない

 十年ぶりにコンビニに入ったら、出口が分からなくなった。  私は、トイレの用で入ったのだけど、何か買わないと悪いと思ってビスケットを探していたら迷ってしまった。 …

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10か月前

【短編】 民間人と軍人と、英雄

 工場の仕事に採用されてホッしたけど、明日から早朝に起床しなければならない生活が始まるのかと思うと、僕は急に、憂鬱になった。  それで街の道端で寝転んでいたら、…

euReka
11か月前
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【短編】 絶対に、言葉を売ってはいけません

 街を歩いていたら、チラシを差し出された。 「あなたの言葉を、一個あたり一万円で買います。例えば、『犬』という言葉を一個売れば、あなたは一万円を手にできるという…

euReka
11か月前
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【短編】 昼休みの公園で出会う少女は危険

「ねえ、一緒に遊んでよ!」  昼休みに公園のベンチに座っていたら、小さい女の子がそう話し掛けてくる。  私は腕時計を見て、五分だけならいいよと。 「じゃあ、この木…

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1年前

【短編】 教師失格!

 アパートの郵便ポストを開けたら真っ黒な封筒が入っていて、開封すると中から真っ赤な紙が出てきた。 「あなたは教師失格です。地図に記した場所へ○月○日に来て下さい…

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【短編】 名前のない人々

「民間人でも学生でも構いません。現在、戦闘機のパイロットが不足しています。志願者の受付は……」  そんなアナウンスが流れ、巨大なビルに避難していた人々は不安の表…

euReka
1年前
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☆短編作品の一覧

☆短編作品の一覧

※随時更新します。現在159作品。

『夢の中』——あなたは忘れたいから忘れたの、ただそれだけのことよ

『世界の死』——誰にだって秘密くらいあるわ

オイラ、旦那と友達になりたかったんだ——『犬の木』

『境界の言葉』——そこに言葉をみつけることが大切なんだよさようなら、マボロシさん——『砂漠と雨の日』

一瞬だけ、世界が自分のものになったような気がする。それが夏だね——『夏の鐘』

『化石』—

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【短編】 レッスン

【短編】 レッスン

 私は三歳からレッスンを受けている。
 レッスンのときは裸で、幼い頃はそれが当たり前だと思っていた。
 でも十歳になった頃、私は裸じゃ少し恥ずかしいと感じ始めて先生に相談をした。
「そうですか……。あなたもそんな年頃になったのですね」

 次のレッスンの日、先生はレオタードというものを私に手渡した。
「まだ裸のほうがよいのですが、あなたの成長に合わせてこの衣装を用意しました」
 初めは体に密着す

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【短編】 アウラカチューレ

【短編】 アウラカチューレ

 私は、牛の背中にまたがっており、目の前には田園風景が広がっている。
「ねえ、アウラカチューレはまだなの?」
 声に振り返ると、一人の少女が私の腰にしがみついている。
「あたし、昨日から何も食べていないのだけど」
 そういえば子どもの頃、泣いている私にキャンディーをくれた親切な叔母さんがいたなあと思い出して、上着のポケットを探すとそれらしきものがあった。
「なんか古くてベトベトするけど、甘いからま

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【短編】 地下鉄とファーストフードと少女

【短編】 地下鉄とファーストフードと少女

 地下鉄の電車の床には、「ここは地獄だ。言葉さえ通じない」というスプレーの落書き。
 車内はゴミのような匂いがするし、生きているか死んでいるか分からない人が横たわっていてたしかに地獄だ。
 しかし、言葉は通じるはずだと私は思って一メートル隣に座っていた男にハローと声をかけると、男にいきなり胸ぐらを掴まれた。
「俺はハローという言葉が世界で一番嫌いなんだ!」
 私は声をかけたことを後悔した。
「ハロ

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【短編】 Aの生徒と、Bの生徒

【短編】 Aの生徒と、Bの生徒

 この学校では、入学すると二種類の生徒に分けられます。
 私はBの生徒で、親友のトモカはAの生徒に分けられましたが、クラスは同じだったのでとりあえず安心しました。

 入学した次の日、朝の教室でトモカとお喋りをしていたら、担任教師がやってきてホームルームが始まりました。
「みなさん、おはようございます。えー突然なのですが、入学のときにBに分けられた生徒は、制服を体育用のジャージに着替えて下さい。

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【短編】 二千年前の話と、遊園地と、テロリスト

【短編】 二千年前の話と、遊園地と、テロリスト

「この土地は、二千年前までわれわれの土地だったので、あなたたちは出て行く必要があります」
 スーツ姿の青年はそう言って、私に書類を差し出す。
 ここは、まわりに田んぼしかないような田舎だ。
「国連と、政府の承認によって、この地域一帯はわれわれの土地だと認められたのです」
 いやあ、急にそんなこと言われましても。
「だから、この土地は二千年前までわれわれの土地で、そのことは先日、国連や政府にも認めら

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【短編】 人形の国

【短編】 人形の国

 人形の国は、城壁に囲まれた都市国家だ。
 城壁の入口には槍を持った門番が二人いて、その傍らにいるメガネを掛けた男が、私に質問をする。
「我が国に入国する目的は何ですか?」
 はあ、旅の途中に寄っただけで、特に目的なんて。
「ようするに旅の宿を求める目的ですね。まあ、許可しましょう」
 あのう、とても失礼な質問かもしれませんが、あなたも人形なのですか?
「ははは、わたしはただの人間ですよ。他の門番

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【短編】 優しい幽霊

【短編】 優しい幽霊

 彼女はいつも、ぼんやりしている。
 大抵は、近所の海辺をうろうろしているだけで、まるで幽霊みたいだから誰も近寄らない。
「○○には絶対に近寄ったり、話し掛けたりしてはいけないよ! あの女は、油断した子どもを捕まえて食べるからね!」
 近所の子どもたちは、皆、親からそう教えられる。
 だから、彼女の姿を見ると怖ろしくなって、遊ぶ気も失せてしまい、家に帰って仕方なく学校の宿題をしたりする。

「○

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【短編】 赤ちゃんは危険な

【短編】 赤ちゃんは危険な

 道路で信号を待っていたら、隣にいた女性が、いきなり赤ん坊を差し出した。
「この子はあなたに預けます。問題が解決したらきっと迎えにいきますから、どうか今はこの子を預かって下さい」
 私は、突然のことでいろいろ頭が混乱しているうちに、会社の、貴重な昼休みが終わってしまった。
「その赤ちゃん、君の子?」
 会社の上司だ。
 私は、状況をかくかくしかじか説明した。
「ふーん、よく分からないけど、わたしの

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【短編】 怪物と人間

【短編】 怪物と人間

 怪物は、人間の五倍ぐらいの大きさがある生き物だ。
 昔は、農作業や土木工事などでよく使われていたが、今は便利な機械が普及してきたので、怪物の力を使う必要がなくなった。
 田舎にある私の実家は昔から農家をやっており、今でも何百年も前から使っている怪物がいた。

「ようケン坊、元気そうだな。東京でイジメられてないか? 土産は買ってきたか?」
 私は、東京でさんざんイジメられているけど、たまに田舎へ

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【短編】 コンビニにはもう行かない

【短編】 コンビニにはもう行かない

 十年ぶりにコンビニに入ったら、出口が分からなくなった。
 私は、トイレの用で入ったのだけど、何か買わないと悪いと思ってビスケットを探していたら迷ってしまった。
 三十分うろうろしても誰とも出会わないので、どうしたものかと悩んだ末、私は携帯電話でコンビニの電話番号を調べて掛けてみることにした。

「はい、ファイブトゥエルブ○○店です」
「あの、今店内にいる者ですが、何というか、その迷ってしまって

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【短編】 民間人と軍人と、英雄

【短編】 民間人と軍人と、英雄

 工場の仕事に採用されてホッしたけど、明日から早朝に起床しなければならない生活が始まるのかと思うと、僕は急に、憂鬱になった。
 それで街の道端で寝転んでいたら、突然もの凄い音が鳴り響いて、人々が逃げ惑っている姿が見えた。
 遠くを眺めると、巨大な人間のような何かが雄叫びを上げている。

 街の中には人間型の巨大ロボットが横たわっていて、操縦席を開けると死んだ人がぽろっと落ちてきた。
 機内のコン

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【短編】 絶対に、言葉を売ってはいけません

【短編】 絶対に、言葉を売ってはいけません

 街を歩いていたら、チラシを差し出された。
「あなたの言葉を、一個あたり一万円で買います。例えば、『犬』という言葉を一個売れば、あなたは一万円を手にできるということ!」
 今の時代って、こんな商売があるのか?

 数カ月後、スーツ姿の女性が私のアパートを訪ねてきて、いきなり私の胸ぐらを掴んだ。
「どんな言葉でもいいのです。今日、誰かの言葉を買取らなければこの仕事を首になってしまいます」
 私は暴

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【短編】 昼休みの公園で出会う少女は危険

【短編】 昼休みの公園で出会う少女は危険

「ねえ、一緒に遊んでよ!」
 昼休みに公園のベンチに座っていたら、小さい女の子がそう話し掛けてくる。
 私は腕時計を見て、五分だけならいいよと。
「じゃあ、この木の枝を投げるから、拾ってきてね」
 女の子の投げた木の枝は、ベンチから五メートルぐらい先へ飛んでいった。
 私は、首をかしげながら小走りで木の枝を拾い、すたすたと戻って女の子に木の枝を差し出す。
「よくできましたね!」
 そう言うと女の子

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【短編】 教師失格!

【短編】 教師失格!

 アパートの郵便ポストを開けたら真っ黒な封筒が入っていて、開封すると中から真っ赤な紙が出てきた。
「あなたは教師失格です。地図に記した場所へ○月○日に来て下さい」。
 私は教師なんてやったことないし、きっと何かの詐欺だなと思いながら、私は手紙を小さく折り畳んでゴミ箱へ捨てた……。

 数年後、アパートのドアを激しくノックする音が聞こえた。
「あなたは教師失格です!」
 恐る恐るドアを開けると、全

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【短編】 名前のない人々

【短編】 名前のない人々

「民間人でも学生でも構いません。現在、戦闘機のパイロットが不足しています。志願者の受付は……」
 そんなアナウンスが流れ、巨大なビルに避難していた人々は不安の表情を浮かべる。
 でも俺は、戦闘機に乗れるかもしれないというワクワクを止められず、避難している人々をかき分け、ビルの中にある受付の場所へ向かった。

「あなたが搭乗するのは、FF26AI7・タイプC・バージョン8という最新鋭機です。タイプ

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