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キャリアを考える記事まとめ

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こちらは私自身が大企業で働く中で学んだことを書いた記事のまとめです。 大企業に一生勤め上げることはもはや一般的な仕事のスタイルではなくなりました。でも、なんだかんだいって大企業… もっと読む
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生命保険会社でスタートしたキャリアは、その後どのように分岐するのか?

生命保険会社でスタートしたキャリアは、その後どのように分岐するのか?

大手生命保険会社に入社した人間は、その後どのようなキャリアを歩むのだろうか。私の知る範囲で紹介してみたい。

生命保険の事務システム部門からだと転職先はどこが多い?

圧倒的一位がコンサルだ。生命保険会社から移っても更なる給与アップが見込めることと、業務にやり甲斐がありそうなのがその理由だろう。

ただし、転職でコンサルに入るならば保険セクターに割り当てられる可能性が高い。前職の人間と立場を変えて

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「自分の望むものが分からない」という現代病

蛙化現象の背景とは

若い人たちの間で「蛙化現象」という言葉が流行っていた時期があるらしい。「好きでたまらなかった人に対して、ある日突然冷める」現象だ。これは自分の欲望が整理できていないことによるものだと私はみている。

例えば、「付き合うかどうかの土壇場になって、相手の年齢や体型が気になって無理だと思うようになる」などだ。拒絶される側からしたら「いやいや最初から分かってたことじゃん」と理不尽な思

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いつの間にか人生を破壊してしまっているキャリア選択

いつの間にか人生を破壊してしまっているキャリア選択

突き抜けられないまま若いうちに転職を繰り返す

人々の転職に対する抵抗感はここ10年ほどでかなり減った。私のように一企業で10年以上勤めている人間は珍しいぐらいだ。一方で、私より若いのに今が4社目です、という人もいる。

いくら転職が盛り上がっているとはいえ、30前後で4社目となると、業界に名が轟くぐらいの実績が出せていたり、相当に希少性の高いスキルを有していない限り今後の転職は厳しい。いわば「手

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転職市場の盛況と共働き世帯増加で、変わりつつある福利厚生の活用方法

転職市場の盛況と共働き世帯増加で、変わりつつある福利厚生の活用方法

人手不足で立場が強化される若手たち

将棋繋がりで現役の大学4年生と話す機会があった。

会社の若手に聞いてみても、「10社ぐらい内定もらった」とサラッと出てきてビビった。私が就活生の時は超氷河期で、50社受けても希望の業界に通らなかった人がたくさんいたのに。

高度成長期は企業が学生を接待してまで人材を取り合っていたが、今は少子化に伴う人手不足で同じような超売り手市場が到来している。

若い人た

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「スキルを身につけるのが真の安定」説のせいでキャリア迷子になる人

ここ10年ぐらいメディアで流布されているのが「終身雇用は事実上崩壊しているから、どこに行っても通じるスキルを身につけることが真の安定である」という言説だ。

この意見自体は私も全面的に同意だし、このような話に囲まれて生きてきた若い人が、当たり前の価値観としてインストールしているのも分かる。

ところが、「スキル」に対する誤解や思い込みのせいでキャリア迷子になっている人もまた増えている。

そこで、

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事務部門の恐ろしいところ

事務部門の恐ろしいところ

自然体でやっていると窓際になる

事務部門は「見えている人間」にとっては、やるべきことがいろいろと思い浮かんで忙しい部署だ。逆にやるべきことに気づかない人にとっては楽で暇な部署になる。

「必要性を吟味した上でやらないと判断したこと」と、「単純にやるべきことだと認識できずにやらない」の間には物凄い差がある。

後者の場合だと、上の人間からは「あいつは勝手に楽に働いている」と評価され、時間の経過とと

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両極端に分かれる海外志向

両極端に分かれる海外志向

日本人がグローバル志向にならない理由

キャリアアップのことを考えれば、海外で活躍できる方が良いのは間違いない。少子高齢化で国内需要が萎んでゆくのが明らかな日本より、伸び上がってゆく新興国で働いた方が面白いというのはあらゆるビジネスマンが口を揃えて言う。

最近は生命保険業界で出世している人も、大体は海外経験がある人たちだ。

たしかに、やればやるほど結果が出るのだから楽しいに決まってる。では日本

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結婚前と結婚後、両方とも最高な職場環境の条件とは

結婚前と結婚後、両方とも最高な職場環境の条件とは

飲食店を回っていると、「自分は食べ物を媒介として人間を楽しんでいるだけではないか」という気がしてきた。

店の内装のこだわりや、一皿一皿に込められた人の想いを感じて、様々な意味を読み込んでいる。

さらに、お店を訪れているお客さんの人間模様も、楽しみをプラスしてくれる。結局、味とか満腹度という機能性だけでは、現代人が飲食店で得ている楽しみの半分も再現できないだろう。

カップルの会話から考える職場

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女性管理職の生き様と結婚観の変化

女性管理職の生き様と結婚観の変化

女性管理職と子育ての話

職場で女性管理職になる人がどんどん増えてきた。ちなみに私の所属の管理職比率は男女半々である。結婚や子育てをしながら仕事と両立して管理職になる人と、産休育休を取った分、5〜6年ほど管理職になるのが後ろ倒しになった人がいる。

いずれの女性も、仕事の能力が高く、勝負するべき時は強気の交渉ができるタイプである。週に2,3回はテレワークを活用するが、オンラインミーティング中でも子

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不安との戦い方と、あえて時間をかける働き方について

不安との戦い方と、あえて時間をかける働き方について

あえて懐に飛び込む

新しいシステムを作っていると、本当にユーザーの心に入り込めているのか、という不安を抱く時がある。

経験上、こういうのは一人でクヨクヨ悩むと解決せずドツボにハマるので、思い切って聞いてみることにした。「案ずるより産むがやすし」というやつで、嫌なものとか不安の対象は、あえて懐に飛び込むと案外突破口が開けたりするものだ。

というわけで、オンラインとオフラインの計3回、ざっくばら

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ChatGPTの流行から、どこにポジションをとるか考える

ChatGPTの流行から、どこにポジションをとるか考える

ChatGPTが大ブレイクを果たしている。命令文を打ち込むだけでテーマに沿った文章を自動生成してくれるというのは、画期的である。

少し前からチャットボットのように、1対1対応の受け答えを定義しておけば、それに沿って質問を回答してくれるギミックはあった。しかし、大量のデータを食わせて自動学習してゆく仕組みができるとなると、様相は大きく変わってくる。

多くの人たちが「これはいけるかも!」と思い始め

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今年度の振り返り

今年度の振り返り

人繰りをいじれるタイミング

具体的な数値はここでは書けないが、今年度はかなり働いた1年だった。実質ワンオペなプロジェクトをいくつも抱え、定例ミーティングを回すだけでもいっぱいいっぱい。

周りの人たちの好意に何度も助けられ、模範的な振る舞いができたとはとても言えない。

年間通じて「ワンオペではこのプロジェクトは回せない」と何度も上に訴えかけたが、他の人たちもいっぱいいっぱいで人員が増えることは

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30代独身男性のバチバチにシビアな現実を書き殴ってゆく

30代独身男性のバチバチにシビアな現実を書き殴ってゆく

30代はビジネスマンとしての最も脂の乗った年代と言われている。確かに経験や知識がそれなりに蓄積されていて、肉体的・精神的にも若さがあるので、一番無理がきく年頃だ。

だだし、一般的に年次が上がると給料は高くなるので、求められるパフォーマンスが上げられなければ容赦なく切られる。

大手企業ではローテーションでいろんな部署を回ってゆくのが通例だが、それはあくまで20代のうちで、そこから先は「あなたはど

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キャリアのターニングポイントは何年目?

キャリアのターニングポイントは何年目?

どこの業界でもそうだが、キャリアには節目になるタイミングがある。それぞれで人はどんなことを考えて転職に踏み切るのだろうか。

ちなみに、これらのタイミングは他社との比較がシビアになされる時期なので、給料を引き上げるタイミングとなりやすい。

石の上にも3年

「3年で辞める若者」というのは仕事が長続きしない人間を連想させるフレーズである。ブラック企業であればこの限りではないが、3年というのは仕事の

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