maamne

文学好きな一般女性。ドナルド・キーンさんにファンレターを出しお返事でいただいた葉書は宝…

maamne

文学好きな一般女性。ドナルド・キーンさんにファンレターを出しお返事でいただいた葉書は宝物です。六本木の美術館で働いたらアート好きになった。ウクレレをたまに弾く。阿部サダヲ大好き。Xは粗めです。見てね

マガジン

  • 広重ぶるう

    2024年春のBSドラマ『広重ぶるう』と、阿部サダヲファンの方へ

  • 与謝野晶子のこと

記事一覧

第二次大戦中に出会った「源氏物語」が始まりだった。『ドナルド・キーン自伝』を読む①

ドナルド・キーン(1922-2019)とは『ドナルド・キーン自伝』ドナルド・キーン/著、2011年 二編があらたに加わり2019年に新版が出ました。 アメリカ軍の日本語通訳から…

maamne
3日前
9

ナラティブという言葉を知って

「ナラティブ」という言葉を知り、意識したら止まらなくなってしまった。 vlogやプロフィールでナラティブに私的な物語を語って、年を取ったら自伝を出すのは楽しそうね。…

maamne
3週間前
3

三鷹市吉村昭書斎に行き、堪能しました

ついに私は!吉村昭書斎に入りました。 三鷹市吉村昭書斎開館前に2回ほど見に行っていた場所です。 昨年の夏は、着工直後の地盤整備の様子まで見に行ってしまった。 好き…

maamne
3週間前
10

私「ハサミ貸して、厚くてうまく切れないや」
A「やろうか?」
私「いいや、手で破くから」

という昨日の会話を思い出し、
「破る、破く、破くから、破るから…」?
使い分けてる?私の方言か。教えて偉い人!と思いました。

検索すればいいけどしないのさ

maamne
3週間前
1

三鷹市吉村昭書斎、まだ入ってないから早く行きたい

見出し画像: 2023年7月。工事が始まった三鷹市吉村昭書斎予定地。猛暑でした 吉村昭が好きなまま2024年春を迎えた吉村昭が好きですわぁ!天に向かって宣言します。 私が…

maamne
1か月前
7

原田マハ、さかのぼって原田宗典、大好きです

原田兄妹のファンです原田マハとアート 『楽園のカンヴァス』原田マハ/著、2012年 『楽園のカンヴァス』は、フランスの画家アンリ・ルソー(1844‐1910)の作品『夢』をめ…

maamne
1か月前
26

日常のストレスを犯罪ドラマ見てデトックスする。『ブレイキング・バッド』『ジェントルメン』から小説『OUT』まで

惹かれる理由 私は、犯罪を扱ったドラマや映画にとても惹かれてしまいます。一気見しないではいられません。 なぜかしら? 答え:自分の日常生活とまったく逆だから。 …

maamne
1か月前
7

小説とドラマの歌川広重『名所江戸百景』を追う

BSドラマ「広重ぶるう」 『広重ぶるう』のドラマがありますね!2024年3月23日、22時から。 主人公は、もちろん阿部サダヲです。 私は嬉しくてたまらず、軽く踊ってしまい…

maamne
1か月前
17

災害に備えて思うこと、できること

あれほどの大災害であったのに、現在の私はたまに忘れそうになります。 それは東日本大震災の直後に起きた自分の精神状態についてです。 過去の衝撃から心が離れているか…

maamne
1か月前
6

愛とユーモアあふれる『どっきり花嫁の記』。与謝野晶子の晩年を支えた人によるエッセイ

見出し画像:与謝野晶子は晩年を荻窪で過ごしました。その場所は与謝野公園となっています(東京都杉並区南荻窪) はじめに『どっきり花嫁の記』与謝野道子/著、1967年、主…

maamne
2か月前
11

『ぼくは勉強ができない』。いつまでも読みたい

『ぼくは勉強ができない』山田詠美/著、1993年1.Z世代にもおすすめ Z世代は知っています。人生設計は正しい情報と行動によってある程度はコントロールができることを。 …

maamne
2か月前
10

谷崎潤一郎のアンファン・テリブルを探して日本橋浜町へ

※見出し画像:日本橋浜町から見た新大橋 アンファン・テリブル(enfant terrible)は昔も今も大流行子どもは素直でかわいい、はず。 その子どもが大人の矛盾を無遠慮に突く…

maamne
2か月前
5

『広重ぶるう』原作もドラマも!

見出し画像:花王「バブ」の広告看板(2019年撮影) 阿部サダヲさんが好きです。この20年くらい変わらない私の気持ちを白状します。 サダヲが好きーーーー 私は役者の阿…

maamne
3か月前
8

与謝野晶子の作品と人生を追う③

※見出画像:文化学院入口(千代田区神田駿河台2−5) 文化学院は大正10年(1921)、西村伊作が設立した男女共学の専門学校。与謝野夫妻もこの設立と運営に関わった。現在はエ…

maamne
3か月前
7

【トピック】子を13人生んでいても「母性だけが絶対ではない」。与謝野晶子に見る女性観

見出し画像:さかい利晶の杜内、与謝野晶子記念館入口 与謝野晶子(1878-1942)は、生涯で13人の子を生みました(うち2人は死産と夭折)。 私に出産の経験はありませんが、晶…

maamne
3か月前
14

与謝野晶子の作品と人生を追う②

与謝野晶子は明治期の文学を切り拓いた歌人・与謝野晶子(1878年(明治11)−1942年(昭和17)) 堺県堺区(現在の大阪府堺市)生まれ。 幼いころから古典文学に親しみ、10代で和…

maamne
3か月前
7
第二次大戦中に出会った「源氏物語」が始まりだった。『ドナルド・キーン自伝』を読む①

第二次大戦中に出会った「源氏物語」が始まりだった。『ドナルド・キーン自伝』を読む①

ドナルド・キーン(1922-2019)とは『ドナルド・キーン自伝』ドナルド・キーン/著、2011年

二編があらたに加わり2019年に新版が出ました。

アメリカ軍の日本語通訳から日本文学研究へ。89歳で日本へ帰化した人です

2011年に「ドナルド・キーン氏が日本国籍を取得」というニュースをきっかけに彼の自伝を読んだ私は、感動をファンレターに書いて送りました。
すると!
ご本人からお返事をいただ

もっとみる
ナラティブという言葉を知って

ナラティブという言葉を知って

「ナラティブ」という言葉を知り、意識したら止まらなくなってしまった。

vlogやプロフィールでナラティブに私的な物語を語って、年を取ったら自伝を出すのは楽しそうね。賛成!
むしろやりたい。

でもナラティブもの(語られ方を重視するもの)が簡単に広告商品になるのは嫌。

誰かに媚びたサムネを貼って、クリック稼いで広告つけて、
その中身は単なるナラティブ語りだったというのは私は苦手です。

出したも

もっとみる
三鷹市吉村昭書斎に行き、堪能しました

三鷹市吉村昭書斎に行き、堪能しました

ついに私は!吉村昭書斎に入りました。

三鷹市吉村昭書斎開館前に2回ほど見に行っていた場所です。
昨年の夏は、着工直後の地盤整備の様子まで見に行ってしまった。
好きなのものは生まれる前から見たいのですもの。

そして2024年3月9日にオープンしたのが吉村昭書斎です。パチパチパチ

三鷹市は、作家吉村昭の仕事場であった書斎を移築し、整備して公開しました。

館内は「交流棟」と「書斎棟」から成

もっとみる

私「ハサミ貸して、厚くてうまく切れないや」
A「やろうか?」
私「いいや、手で破くから」

という昨日の会話を思い出し、
「破る、破く、破くから、破るから…」?
使い分けてる?私の方言か。教えて偉い人!と思いました。

検索すればいいけどしないのさ

三鷹市吉村昭書斎、まだ入ってないから早く行きたい

三鷹市吉村昭書斎、まだ入ってないから早く行きたい

見出し画像:
2023年7月。工事が始まった三鷹市吉村昭書斎予定地。猛暑でした

吉村昭が好きなまま2024年春を迎えた吉村昭が好きですわぁ!天に向かって宣言します。

私が吉村昭を知ったのは、20代のころ職場の上司が話した「吉村昭の『関東大震災』を読むといいですよ」という言葉でした。

聞くと、彼の学生時代には「吉村昭ブーム」があったそうなのです。

その上司は文武両道で朗らかな方。部下たちとは

もっとみる
原田マハ、さかのぼって原田宗典、大好きです

原田マハ、さかのぼって原田宗典、大好きです

原田兄妹のファンです原田マハとアート

『楽園のカンヴァス』原田マハ/著、2012年

『楽園のカンヴァス』は、フランスの画家アンリ・ルソー(1844‐1910)の作品『夢』をめぐる物語です。

アート&ミステリー。
成人して大人になってもやっぱり憧れてしまう「大人の世界」。ちょっと近寄り難さも感じます。「現代アートを実業家がオークションで高額落札」というニュースはたまに話題になりますね。

近所

もっとみる
日常のストレスを犯罪ドラマ見てデトックスする。『ブレイキング・バッド』『ジェントルメン』から小説『OUT』まで

日常のストレスを犯罪ドラマ見てデトックスする。『ブレイキング・バッド』『ジェントルメン』から小説『OUT』まで

惹かれる理由

私は、犯罪を扱ったドラマや映画にとても惹かれてしまいます。一気見しないではいられません。
なぜかしら?

答え:自分の日常生活とまったく逆だから。

日ごろの私は徹底的に社会に忖度し、法を遵守して生活しています。
成人した大人が自分を守るために法を守る。ま、基本ですね。
しかしストレス耐性には限界があるのです。

そんな時、毒出しで見るのが犯罪ドラマ。やっぱり好きです。

私はドラ

もっとみる
小説とドラマの歌川広重『名所江戸百景』を追う

小説とドラマの歌川広重『名所江戸百景』を追う

BSドラマ「広重ぶるう」

『広重ぶるう』のドラマがありますね!2024年3月23日、22時から。
主人公は、もちろん阿部サダヲです。
私は嬉しくてたまらず、軽く踊ってしまいます。

青が好き🟦

私はここ数年で青色が好きになりました。
昔、まだ私が若くて色白の肌に自信のあったときはベージュ色を好んで着たのですが、今は断然青。青を身につけています。

自分の肌色がくすんだ事を知って、それに合わせ

もっとみる
災害に備えて思うこと、できること

災害に備えて思うこと、できること

あれほどの大災害であったのに、現在の私はたまに忘れそうになります。
それは東日本大震災の直後に起きた自分の精神状態についてです。

過去の衝撃から心が離れているからこそ、現在を穏やかに生きられるのですが、今日はあの災害の教訓を忘れないために記録します。

災害時に感じたこと振り返って感じた「必要なこと」、事前に備えておきたいこと

・自分に合った方法で備え避難する
・日ごろから部屋を片付け、健康な

もっとみる
愛とユーモアあふれる『どっきり花嫁の記』。与謝野晶子の晩年を支えた人によるエッセイ

愛とユーモアあふれる『どっきり花嫁の記』。与謝野晶子の晩年を支えた人によるエッセイ

見出し画像:与謝野晶子は晩年を荻窪で過ごしました。その場所は与謝野公園となっています(東京都杉並区南荻窪)

はじめに『どっきり花嫁の記』与謝野道子/著、1967年、主婦の友社

図書館で借りたら繰り返し読みたくなり、古本屋で買いました。

いい作品があったのだなあ。
当時は広く知られたエッセイだったようです。1968年には橋田壽賀子/脚本、若尾文子/主演でドラマ化もされました。

著者の与謝野道

もっとみる
『ぼくは勉強ができない』。いつまでも読みたい

『ぼくは勉強ができない』。いつまでも読みたい

『ぼくは勉強ができない』山田詠美/著、1993年1.Z世代にもおすすめ

Z世代は知っています。人生設計は正しい情報と行動によってある程度はコントロールができることを。
この小説は、今と比べて人生のコスパやタイパがずっとよくないころの話ですが、だからこそ私がおすすめしたい作品です。

何回読んでも作品への憧れと満足感があるので、私はくり返し読んでいます。

2.『ぼくは勉強ができない』内容紹介

もっとみる
谷崎潤一郎のアンファン・テリブルを探して日本橋浜町へ

谷崎潤一郎のアンファン・テリブルを探して日本橋浜町へ

※見出し画像:日本橋浜町から見た新大橋

アンファン・テリブル(enfant terrible)は昔も今も大流行子どもは素直でかわいい、はず。
その子どもが大人の矛盾を無遠慮に突く質問をしたり、大人の忖度をあざ笑うような態度を見せる。当然、大人はうろたえます。
それが「アンファン・テリブル=恐るべき子どもたち」。フランスの作家、ジャン・コクトーが発しました。

私がこの単語を知ったのは最近ですが、

もっとみる
『広重ぶるう』原作もドラマも!

『広重ぶるう』原作もドラマも!

見出し画像:花王「バブ」の広告看板(2019年撮影)

阿部サダヲさんが好きです。この20年くらい変わらない私の気持ちを白状します。

サダヲが好きーーーー

私は役者の阿部サダヲさんの大ファンです。今日は筆が進みます。
この先は「サダヲ」と呼び捨てさせていただきます。

ところでみなさんはサダヲのドラマや映画を見たことがありますか。ありますね?

ドラマで有名なのは「マルモのおきて(2011年)

もっとみる
与謝野晶子の作品と人生を追う③

与謝野晶子の作品と人生を追う③

※見出画像:文化学院入口(千代田区神田駿河台2−5)

文化学院は大正10年(1921)、西村伊作が設立した男女共学の専門学校。与謝野夫妻もこの設立と運営に関わった。現在はエントランス部分が当時のままに残され、BS11局の社屋一部となっている。

前回記事はこちら↓

晶子、堺から家出同然に上京新婚生活は渋谷村で

・狂ひの子 われに焔の羽かろき 百三十里のあわただしの旅

(恋に狂った私は炎の羽

もっとみる
【トピック】子を13人生んでいても「母性だけが絶対ではない」。与謝野晶子に見る女性観

【トピック】子を13人生んでいても「母性だけが絶対ではない」。与謝野晶子に見る女性観

見出し画像:さかい利晶の杜内、与謝野晶子記念館入口

与謝野晶子(1878-1942)は、生涯で13人の子を生みました(うち2人は死産と夭折)。

私に出産の経験はありませんが、晶子の生活を思うとき、ものすごく大変だっただろう…という想像はできます。
しかも彼女は一家の稼ぎ頭であったのです。

子を生み育児をしながら、晶子は自らの歌集も次々に生み出していきました。
家計にゆとりはなく、夫の寛はよそ

もっとみる
与謝野晶子の作品と人生を追う②

与謝野晶子の作品と人生を追う②

与謝野晶子は明治期の文学を切り拓いた歌人・与謝野晶子(1878年(明治11)−1942年(昭和17))

堺県堺区(現在の大阪府堺市)生まれ。
幼いころから古典文学に親しみ、10代で和歌を詠み、地元の文学会に参加する。
雑誌『明星』を創刊した与謝野鉄幹を慕い、彼を追って1901年6月に上京。
同年8月には第一歌集『みだれ髪』を発表した。
『みだれ髪』は、当時の道徳観・女性観ではあり得ない、斬新な恋

もっとみる