マガジンのカバー画像

芸術

29
運営しているクリエイター

記事一覧

鑑賞マナーとは芸術に向き合う態度

鑑賞マナーとは芸術に向き合う態度

私は以前から何度となく鑑賞マナーについて触れてきました。

3つも書いてたんですね😅

マナーのことを口うるさく書くと、さぞかし他人に厳しい人なんだろうなと思われるかもしれませんが、「他人に配慮しろ!」というよりも「そんな態度で芸術を鑑賞するの?」という気持ちの方が大きいです。

クラシックコンサートにおける鑑賞マナーの基本は、

①音を出さない
②身体を動かさない

これだけです。簡単です。

もっとみる
余はいかにしてクラオタとなりしか

余はいかにしてクラオタとなりしか

リクエストがあったので、私がどのようにめんどくさい?クラオタになったのかを書いてみます😅

私の両親は特別音楽が好きな人ではありませんでした。

嫌々付き合わされた家族旅行の車内で、父が中西圭三のカセットをかけていたくらいなものです。

クラシックのクの字もない家庭でした。

でもなぜか、小学1、2年のときにエレクトーンを習ってました。
水泳もやってたので(下手でしたけど)、母がやらせた習い事の

もっとみる
初めての末廣亭で感じた「笑い」と「差別」の関係性

初めての末廣亭で感じた「笑い」と「差別」の関係性

初めて末廣亭に行ってきた。

なぜか行ったことある気になってたが、中を見てびっくり。
江戸時代のままだった笑

今月の目当ては柳家さん喬さんと三遊亭円歌さん。
二人まとめて3000円で聴けたらありがたかったが、円歌さんはお休みだった(当日の出演者がTwitterで発表される。代役も常)

円歌さんが聴けないのは残念だが、春風亭ぴっかり☆改め蝶花楼桃花さんも聴きたかったので行ってみた。

所用があっ

もっとみる
クラシック音楽の行方

クラシック音楽の行方

クラシックのファンが高齢化している、とはよく聞く。

コンサートに行っても、中高年が目立つ。
特に「本格派」のプログラムだとその傾向は強い。

若いクラシックファンは減っているのだろうか?

このことから、ファン層を開拓しないとクラシック文化は衰退する!という声もある。

しかし、私の考えは必ずしもそうではない。

私はクラシック以外に、演劇、能、歌舞伎、落語、囲碁、将棋なども好きだが、みなオワコ

もっとみる
巨匠が果たせなかった夢のような 黒澤明の遺作「まあだだよ」

巨匠が果たせなかった夢のような 黒澤明の遺作「まあだだよ」

黒澤明の遺作「まあだだよ」を見た。

監督・脚本・編集
黒澤明

出演
松村達雄
香川京子
井川比佐志
所ジョージ
寺尾聰

音楽
池辺晋一郎

見るのは2回目になる。「カラーの黒澤はダメ」なんて昔は言われていたが、いまはどうなのだろう。

私はカラーの黒澤も好きである。黒澤映画は十数本見ている。
対して溝口や小津は1、2本、成瀬巳喜男は見たことすらない(嫌いなのではなく不勉強なだけ😅)。

もっとみる
人は忘れるためにメモをとる 鬼才クリストファー・ノーラン監督の「メメント」【ネタバレなし】

人は忘れるためにメモをとる 鬼才クリストファー・ノーラン監督の「メメント」【ネタバレなし】

新文芸坐で「メメント」を見てきた。

「ダークナイト」「インセプション」「インターステラー」などの売れっ子監督、クリストファー・ノーランの第2作。

10年近く前にDVDで一度見て、ノーランの鬼才ぶりに一気に心を奪われてしまった。

おそらく先にレオナルド・ディカプリオと渡辺謙が共演した「インセプション」を劇場で見ていたのだと思う。

それでノーランが好きになって、過去作を辿ったのだった。

「イ

もっとみる
初めての成瀬巳喜男を、スクリーンで

初めての成瀬巳喜男を、スクリーンで

ネタバレあり。

「乱れる」

監督:成瀬巳喜男
製作:成瀬巳喜男、藤本真澄
脚本:松山善三
撮影:安本淳
美術:中古智
録音:藤好昌生
照明:石井長四郎
音楽:斎藤一郎

出演
酒屋「森田屋」の次男・森田幸司:加山雄三
長男の嫁・森田礼子:高峰秀子
母親・森田しず:三益愛子
長女・森田久子:草笛光子
次女・森田孝子:白川由美

新文芸坐の生誕100年記念特集「高峰秀子と名作たち」で、「乱れる」を

もっとみる
酷評は誰のため?

酷評は誰のため?

今回は下書きをしてから書くので構成が多少まともかも😅

いつも思いつくまま書いてるので、話が飛んだりまとまりに欠けることもしばしば。

結局言いたいことがハッキリしてないと読者の印象には残らない。

クラシックのコンサートも多分そう。覚えられない現代音楽より「ジャジャジャジャーン」みたいに帰りに鼻歌歌いたくなる曲の方がよいのだ😅

さて本題。私はこのブログでコンサートの感想を書いていてたまに酷

もっとみる
「のど自慢」はかつて特別な音楽番組だった

「のど自慢」はかつて特別な音楽番組だった

かつて、NHK「のど自慢」を毎週楽しみに見ていた。

しかし、今ではまったく見なくなった。今年4月にリニューアルされたからである。

一番の変更点は生バンドからカラオケ音声になったこと。

テレビ東京の「THEカラオケ★バトル」も見ていた時期はあった。

だが、すぐに飽きてしまった。大半の出場者が目指すのは採点マシンが出す100点で、聴き手を感動させることではなかったからだ。

無論、番組側は10

もっとみる
マナー再考〜私のマナーはあなたのマナーではない

マナー再考〜私のマナーはあなたのマナーではない

先日の美術鑑賞の記事で、「『美術館内はボールペン使用禁止』と知らなかった」と書いた。

「え? そんなことも知らなかったの?」

と思った人もいるかもしれない。

理由を調べたらシャーペンは芯が折れて飛ぶ、ボールペンもインクが飛び散るなどが原因で絵画を破損させうるからだという。

今まで自宅などでボールペンを使ってインクが飛び散ったことはなく、まして絵のすぐそばで使うつもりもなかったのでその発想

もっとみる
やはりターナーは別格 テート美術館展

やはりターナーは別格 テート美術館展

国立新美術館の「テート美術館展 光 ターナー、印象派から現代へ」を見てきました。

国立新美術館は初めて行きました。

いまさら?と言われそう😅

外観はこんな感じです。

間近で見るとやや汚れて見えなくもない外壁でしたが、こういう無機質っぽいデザインがモダンとされるのが日本らしいですね😅

ターナーは好きな画家。2作目に書いた小説でターナーの絵がプリントされたTシャツを着た美大生を登場させた

もっとみる
私が握手した7人の有名人

私が握手した7人の有名人

たまには昔話を😅

私は16歳で生の芸術鑑賞を始めた。

当時新聞販売店で働いていて、週6の勤務。人手が不足すると休みは削られたが、高校中退の身分で月収は18〜23万ほど(営業成績がいいと30万近く行くこともある)。

お店の寮に住んでいたので、家賃と水道光熱費はかからない。社長の奥さんによる賄いも出ていたのでほとんど生活費がかからない。
それでコンサートや演劇に行きまくる生活を始めたのだった(

もっとみる
美の鑑賞

美の鑑賞

今日のNHK杯囲碁は見応えがあった。しばらく前からAIによる評価値がゲージとして表示されるようになったが(まるで格闘ゲームだ)、こんな終盤になっても互角の形勢なのはめったにないこと。だいたいどちらかの85%以上に偏る。

実際「半目勝負」の細かい対局だった。

この「半目(はんもく)勝負」というのは囲碁をやらない人にはさっぱりわからないと思うので解説すると、囲碁は盤上の陣地取りゲームなので、多く囲

もっとみる
鑑賞メモ 映画「世の中にたえて桜のなかりせば」

鑑賞メモ 映画「世の中にたえて桜のなかりせば」

監督
三宅伸行

製作総指揮
宝田明

出演者
岩本蓮加(乃木坂46)
宝田明
土居志央梨
郭智博
名村辰
柊瑠美
伊東由美子
徳井優
吉行和子

終活アドバイザーのアルバイトをしている不登校の女子高生が同僚の老紳士とともに様々な境遇の「終活」を手助けしていくうちに、自分の生き方と向き合い始めるヒューマンドラマ(Wikipediaから)。

大好きな宝田明の遺作ということで期待したのだがあまりにつ

もっとみる