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心に留めて、時々読みかえしたくなるモノ

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心にグッときたnoterさんたちの素敵な記事をまとめていきます。
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記事一覧

母と子、2人で話す。光と影についてまた考える。

母と子、2人で話す。光と影についてまた考える。

「あなたは、昔からそうよ。
なんでも自分のせいにしすぎなの。
お母さんはさぁ。
自分なりにせいいっぱいやってみて、その上で相手が怒っているのであれば、もうそれは知らないだね。それは、その人の問題。私はそこまで背負えないから。」

と、母に言われた。

明日は母の日だが、1日早く母の日のプレゼントを購入した私は、実家に連絡もよこさず寄って(いつもそう。私は突然行ってしまう)1人でいた母にプレゼントを

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苦労したから偉いなんてこと、ないんだよ

苦労したから偉いなんてこと、ないんだよ

おもしろくもないこと嬉しくもないこと、感銘なんか受けもしないことに愛想笑いばかり振りまいていた自分が、一番しょうもなくて、一番つまらなかった。

「ああ、しょうもないなほんとうに」と独り言を言って、自然と出てくる大粒の涙にがっかりしては、それでも満たされなかった。

自暴自棄になってしまえたら楽なのに、と思うことは数えきれないほどあった。

引くほどすべてに誠実に抜かりなく人生設計を立てて計画的に

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涙の静けさと強さ。

涙の静けさと強さ。

2022.10.24-----

私は理由もなく涙が溢れ出すときがあります。
それが社会人になってから増えているように思うんです。未来に対する不安なのか、恐怖なのか、何からくる涙なのかわからなくて、苦しくなるときがあります。

今日がその日でした。突然溢れ出す涙。大切な人と電話をしているときでした。大切な人は、いつもより疲れていて、眠そうで、だから早めに寝た方がいいと分かっていました。でも、何かを

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「今が人生でいちばん華なのよ」by 4人のおばあたち

「今が人生でいちばん華なのよ」by 4人のおばあたち

2歳の末娘と歩いてスーパーに行ったら、
道中から帰宅までに、様々なタイプの計七人のおばあたちから声をかけられた。

今までで1番の、史上最高おばあ声かけられ率だったため、その件を元に今日は書きたい。

まず、今日声をかけられたおばあたちを簡単に紹介します。

あったか帽&紫スカーフのおばあ
「あら〜かわいいわねぇ〜〜〜。いくちゅ?」

ねこ柄ニットおばあ
「そんなに小さい靴売ってるの?へぇぇ〜〜

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愛も優しさも武器にならない

愛も優しさも武器にならない

自分の正しさを信じ込んでいる人は恐ろしいというような言葉をどこかで目にして、「確かにそれはそうだ」と思いつつ、少し違和感を覚えた。

これはほんとうに個人的な考え方だから、賛否ありそうだけれど自分が正しいと思うことや自分の正しさを信じること自体はそれほど恐ろしくないのだと私は思ってしまった。

ほんとうに恐ろしいのは、その自分が信じている「正しさ」や「正義」を誰かへ強要し、支配しようとすることだと

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石膏アートにふれて【上手だねとそれなに?のお話】

石膏アートにふれて【上手だねとそれなに?のお話】

先日
「アートとふれあおう」
というイベントに参加してきました。

石膏を扱ったアートイベントです。

石膏って初めてだわ〜と思いながら参加してきました。
皆さんは石膏にふれあった経験はありますか?
私は最近、石膏像をもとに絵を描いたりしましたが、石膏そのものを扱うのは初めてだったのです。

そして、感想をひとことで言うなら
非常に楽しかったのです。

今日は、参加中の時間を思い出しながらつらつら

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終わりを意識すること

終わりを意識すること

はじまりがあれば終わりがあることは知っている。

出会いがあれば別れることも知っている。

今おこっている楽しいことは永遠には続かないことも知っている。

朝が来れば夜がくることも知ってる。

生まれたらいつかは命が絶えることも知っている。

頭ではわかっている。

いつか読んだ本にも書いてある。

映画でも別れのシーンはたくさん描かれている。

音楽では別れた相手に贈るメッセージを歌手が熱心に歌

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ふつうがいちばん…

ふつうがいちばん…

小学生の頃、長期休暇の前にはかならず成績表が配られた。
家に帰ると、私はまずそれを母に見せた。
母は、私の成績表を見ると、いつも同じ話をした。

私の通った小学校の成績表は、すべての評価科目が三段階で評価され、「よくできた」「できた」「もう少し」のどれかに〇がついている。

私の成績表は、体育以外どの科目にも「よくできた」ばかりに〇がついていた(体育では「よくできた」は一つもなかった)。

成績表

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心だけは等しく自由だよ

心だけは等しく自由だよ

なにを思っても、なにを感じていても、
自分の心だけはぜったいに自由。

『自由にできるのだ』と、たまに強く思っておかないと、忘れてしまう気がする。
世の中には、色んな人がいて、色んな決まりがあって、色んな体裁があるから。

例え、それがとても不謹慎なことでも、言葉に出すと棘があることだとしても、ぜったいに考えてはだめとされているようなことでも、だ。

皮肉なことに(?)心の中で思うだけならば、誰に

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100年人生

100年人生

私ごとだが、先日誕生日をむかえ36歳になった。

なんとなく30歳を過ぎてから「○歳になりました」という数字を言わなくなっていた。こんな好き勝手に生きてる自分でも、年齢に対する焦りや思うように進まない人生への苛立ちがあったんだと思う。

しかし、昨年観た画家のグランマ・モーゼスや、柚木沙弥郎さんの展示はそんな焦りを吹っ飛ばしてくれた。

グランマ・モーゼスは、もとは無名の農夫であった。彼女は70代

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好きの解剖なんて、できっこない

好きの解剖なんて、できっこない

物に対しても人に対しても植物に対しても直感的に感じる「好き」を信用している。そういう直感で感じる好きは、頭で考えるより先に身体が反応してしまうような好きを伴う。

「この人のことが好きだ」と感じる人とは、絶対に仲良くなってきた。自分が好きだと感じた人には積極的になるからかもしれないけれど。ここでいう好きとは恋愛的な好きとかに限定しない好き。

幼馴染とは、物心つく前から一緒にいるから、仲良くなろう

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娘のおにぎりと祖母とのさいごの別れ

娘のおにぎりと祖母とのさいごの別れ

前回の続きの話。

私は祖母の最期に立ち会えず、訃報を旅行先で聞くことになった。

旅行から戻る道中、私は「母」と「祖母」の関係性をぼんやりと思い浮かべていた。

母は祖母に対して随分と複雑な気持ちを抱えていたのは私もわかっていた。
母が時折こぼすそのことばの端々から滲み出るものを、何となく感じとっていたからだ。

「おばあちゃんに愛情をかけられた記憶がなかったのよね」

ある日、母はぼそっと私に

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机に「死ね」と書かれたキミへ

机に「死ね」と書かれたキミへ

息子の机に「死ね」ということばが書かれていた。

この事実を私が知ったのは、仕事帰りに、実家に子供を迎えに行った時だった。
私の母親は、子供たちを週2回ほど学童に迎えに行き、仕事が終わるまで預かってくれている。非常にありがたいことである。

私は一瞬うまくことばを飲み込めなくて、母親にもう1度聞き返した。

「だからね。死ねって書いてあったんだって。本人が言ってる。担任の先生が書かれた文字の写真を

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違うよ、もっと楽しいことを見つけたの

違うよ、もっと楽しいことを見つけたの

中学生になるまでは健康優良児みたいな体をしていたくせに、中学生から徐々に身体が弱くなってしまった。

最初は精神的なものからくる身体の症状だと思っていたから、きちんと病名を持った先天性だと言われて驚いた。

不思議なことに、身体の症状が顕著に現れる日は精神状態は安定していたように思う。

次第に、学校には好きなときにしか行かなくなった。

いじめられていたわけでもないし授業についていけないわけでも

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