新芽 取亜 ―symmetria―

アメブロにて主にクラシック音楽CDなどのレビューを綴っています。このnoteにも (コ…

新芽 取亜 ―symmetria―

アメブロにて主にクラシック音楽CDなどのレビューを綴っています。このnoteにも (コピペですが) エッセイを中心に少しずつ投稿できたら、と画策中…。 「唯我独尊的クラシックCD聴聞記(仮)」➡️https://ameblo.jp/symmetria59-95

マガジン

  • note クラシック音楽の普遍化を達成する

    • 1,364本

    クラシック音楽の歴史や作曲家、作品について、哲学的な視点から分析し、その普遍性や深さを探求する和田大貴のnoteです。クラシック音楽について語り合えることを楽しみにしています。参加希望の方はマガジンの固定記事でコメントしてください。

記事一覧

今日5月20日はクララ・シューマンの命日

クララ・ヨゼフィーネ・シューマン(Clara Josephine Wieck-Schumann, 1819/09/13 - 1896/05/20) ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番~第3楽章カデンツァ。 モーツァル…

映画「クララ・シューマン 愛の協奏曲」(2008)

原題「Geliebte Clara」。ブラームス家の末裔であるヘルマ・サンダース=ブラームスが監督・脚本を手がけ、ロベルト&クララ・シューマンとヨハネス・ブラームスとの関係に…

街とその不確かな壁/村上春樹

✳️本記事は2023年10月に投稿したアメブロに基づいています 2023年の春に発表された村上春樹の新作。珍しくあとがきが付されているが、それによるとオリジナルは1980年に…

ラドゥ・ルプーは語らない。―沈黙のピアニストをたどる20の素描/板垣千佳子(編)

✳️本記事は2022年3月に投稿したアメブロに基づいています 2019年6月に惜しまれて引退し、2022年4月に天に召されたピアニスト、ラドゥ・ルプー。インタビューを一切受け…

不機嫌な姫とブルックナー団/高原英理

「ブルックナー生誕200年」を意識して読んだ1冊。 以前から綺麗な表紙と面白いタイトルが気にはなっていた。ページ最後に載せられているブルックナーに関する大量の資料が…

評論について僕が語ること

✳️本記事は2021年11月に投稿したアメブロを大幅に改訂したものとなります 僕自身は評論家でないばかりではなく、目指してさえいないのだが、執筆中に頭の片隅で常に思考…

「音楽と構造」

✳️本記事は2021年9月のアメブロ記事の再投稿版です 音楽を初めて聞いた時のことを思い出していただきたい―。どんな反応をしただろうか。どんな感情や思いに捕らわれた…

「音楽と生命」 坂本龍一×福岡伸一

音楽家/坂本龍一と、教授が20年来親交のある生物学者/福岡伸一との対談集。「世界のひずみに目を向け、新たな思想を求めて行った対話の記録」「あと戻りできない時間、私…

日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」最終楽章を終えて

2024年1月14日からTBSで放送された日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」が全10楽章を終え、幕を閉じた。僕はリアタイではなく、TVerで全楽章を観る…

編曲の楽しみ

✳️この記事は2020年12月に投稿した内容に基づいています この度は「編曲モノ」について、その奥深さにできる範囲で多角的に迫ってゆきたいと思います。 暫しのひととき…

モダンかピリオドか―演奏の多様性についての考察

✳️この記事は2021年5月にアメブロにて投稿した記事の再編集版です 実は、このテーマは既に古いものになっている―過去数十年にわたり、音楽家たちが取り組んできたこと…

今日、3月5日はニコラウス・アーノンクール (1926-2016) の命日―。

彼の最後の録音となった「ベートーヴェン/ミサ・ソレムニス」のアルバムを取り上げたブログ記事で偲びたいと思います―。

https://ameblo.jp/symmetria59-95/entry-12809113922.html

東北農民管弦楽団 第8回定期演奏会 浪岡公演 (2024/02/25)

2013年に設立、冬の農閑期に東北を中心に活動する『東北農民管弦楽団』の第8回定期演奏会―。 『おれたちはみな農民である/ずゐぶん忙しく仕事もつらい/芸術をもてあの灰…

For the Love of BRAHMS

今日2月20日は武満徹 (1930-96) の命日

以前アメブロに投稿した追悼盤の記事で偲ぶ―。指揮は盟友の小澤征爾。今頃、2人で語り合っていることだろう。

https://ameblo.jp/symmetria59-95/entry-12776911036.html

アメブロ投稿しました

よろしければご覧ください―。


「ピーター・ゼルキン&小澤征爾によるベートーヴェン&シェーンベルク/ピアノ協奏曲」

https://ameblo.jp/symmetria59-95/entry-12840458760.html


今日5月20日はクララ・シューマンの命日

今日5月20日はクララ・シューマンの命日

クララ・ヨゼフィーネ・シューマン(Clara Josephine Wieck-Schumann, 1819/09/13 - 1896/05/20)

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番~第3楽章カデンツァ。

モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番~第3楽章カデンツァ。いずれもクララ作で彼女がコンサートで演奏。

71歳のクララは1891年3月12日にフランクフルトで最後の公のコンサートを行った。彼女

もっとみる
映画「クララ・シューマン 愛の協奏曲」(2008)

映画「クララ・シューマン 愛の協奏曲」(2008)

原題「Geliebte Clara」。ブラームス家の末裔であるヘルマ・サンダース=ブラームスが監督・脚本を手がけ、ロベルト&クララ・シューマンとヨハネス・ブラームスとの関係に迫る (伝記) 映画。2008年ドイツ上映。カンヌ映画祭や日本では翌年上映された。以前にDVDをレンタルして視聴したことがあったが、この度はYouTubeで全編観ることができた―。

邦画タイトルからすればクララが主人公のよう

もっとみる
街とその不確かな壁/村上春樹

街とその不確かな壁/村上春樹

✳️本記事は2023年10月に投稿したアメブロに基づいています

2023年の春に発表された村上春樹の新作。珍しくあとがきが付されているが、それによるとオリジナルは1980年にまで遡り、作者にとっては「喉に刺さった魚の小骨」のような存在だったそうだが、ここに来てようやく明確な形を得て僕たちの前に現れてくれた―まさにWork in progress。図書館での貸出も既に20人以上の予約が入っており、

もっとみる
ラドゥ・ルプーは語らない。―沈黙のピアニストをたどる20の素描/板垣千佳子(編)

ラドゥ・ルプーは語らない。―沈黙のピアニストをたどる20の素描/板垣千佳子(編)

✳️本記事は2022年3月に投稿したアメブロに基づいています

2019年6月に惜しまれて引退し、2022年4月に天に召されたピアニスト、ラドゥ・ルプー。インタビューを一切受けない彼が心許した日本人マネージャー、板垣千佳子氏の一声で出版できた1冊。「何か語れるとしたら、音楽を通してだけだ」という帯封の言葉通り(タイトル通り)、ルプーは一切語らず、彼と親しかった音楽家や周辺の人々、そして(最初の)ル

もっとみる
不機嫌な姫とブルックナー団/高原英理

不機嫌な姫とブルックナー団/高原英理

「ブルックナー生誕200年」を意識して読んだ1冊。
以前から綺麗な表紙と面白いタイトルが気にはなっていた。ページ最後に載せられているブルックナーに関する大量の資料が劇中劇のような小説パートで存分に生かされていて、中には初めて知るエピソードもあり(フィクションの可能性ありだが)とても興味深く読み終えることができた―。

著者の高原英理氏は初めて知った作家で、作品を読むのも初めてである。主に評論を中心

もっとみる
評論について僕が語ること

評論について僕が語ること

✳️本記事は2021年11月に投稿したアメブロを大幅に改訂したものとなります

僕自身は評論家でないばかりではなく、目指してさえいないのだが、執筆中に頭の片隅で常に思考し続けているのは「評論」そのものの必要性である。

ブログでもツイッターでも「評論」までいかないが、感想や意見が(時に忌憚なく)語られることがある。人は表現する生き物だから、音楽を聞いて湧き上がってきた感情や感想を自分の中にそのまま

もっとみる
「音楽と構造」

「音楽と構造」

✳️本記事は2021年9月のアメブロ記事の再投稿版です

音楽を初めて聞いた時のことを思い出していただきたい―。どんな反応をしただろうか。どんな感情や思いに捕らわれただろうか。おそらく、美しいメロディに、演奏する様子にうっとりしたり、テクニックに驚愕したりしたのではないだろうか。最初から音楽の「構造」に注目した聞き方をした方は、多分ほとんどいらっしゃらないと思う(皆無だとは思わないが)

こう考え

もっとみる
「音楽と生命」                      坂本龍一×福岡伸一

「音楽と生命」 坂本龍一×福岡伸一

音楽家/坂本龍一と、教授が20年来親交のある生物学者/福岡伸一との対談集。「世界のひずみに目を向け、新たな思想を求めて行った対話の記録」「あと戻りできない時間、私たちの生を輝かせるには―」帯に刻まれたこれらの言葉が、この貴重な対談のベクトルを示しているといえよう。

本書は2023年3月、坂本龍一氏が亡くなった翌日に第1刷が発行され、約1ヵ月後に第2刷が追悼の意を込めて再販された―そして先日3月2

もっとみる
日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」最終楽章を終えて

日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」最終楽章を終えて

2024年1月14日からTBSで放送された日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」が全10楽章を終え、幕を閉じた。僕はリアタイではなく、TVerで全楽章を観ることができた。

当初は某ドラマの二番煎じだとか、アンチな意見が目立っていたが、楽章が進むにつれ、感銘度が上回った印象。 所々涙を誘う場面もあり、ユーモアで笑わせてくれるところもあり (この要素が一番多かったかな) 、とても

もっとみる
編曲の楽しみ

編曲の楽しみ

✳️この記事は2020年12月に投稿した内容に基づいています

この度は「編曲モノ」について、その奥深さにできる範囲で多角的に迫ってゆきたいと思います。
暫しのひととき、どうぞお付き合いください―。

少なからず「原典主義」の影響が避けられないクラシック音楽

僕もかつては「原曲が一番」みたいな考え方をしていた。ただ以前より心が広くなったのか、拘りが減ったのか、どうでもよくなったのか、ハンドルには

もっとみる
モダンかピリオドか―演奏の多様性についての考察

モダンかピリオドか―演奏の多様性についての考察

✳️この記事は2021年5月にアメブロにて投稿した記事の再編集版です

実は、このテーマは既に古いものになっている―過去数十年にわたり、音楽家たちが取り組んできたことだからだ。そして今はもはや「二元論」ですらなくなってきていて、「融合」が随分なされてきた。もう少しすれば、問題ですらなくなることだろう。僕には喜ばしいことに思える。

「モダン楽器」による演奏は「普通」のことだった。高性能で耐久性があ

もっとみる

今日、3月5日はニコラウス・アーノンクール (1926-2016) の命日―。

彼の最後の録音となった「ベートーヴェン/ミサ・ソレムニス」のアルバムを取り上げたブログ記事で偲びたいと思います―。

https://ameblo.jp/symmetria59-95/entry-12809113922.html

東北農民管弦楽団 第8回定期演奏会 浪岡公演  (2024/02/25)

東北農民管弦楽団 第8回定期演奏会 浪岡公演 (2024/02/25)

2013年に設立、冬の農閑期に東北を中心に活動する『東北農民管弦楽団』の第8回定期演奏会―。
『おれたちはみな農民である/ずゐぶん忙しく仕事もつらい/芸術をもてあの灰色の労働を燃せ』という宮沢賢治/「農民芸術概論」に共感した農家関連の方々で結成されたオーケストラ。その存在だけでもユニークだが、曲目も舞踏を伴う「シャコンヌ」や委嘱作品の初演、そしてドヴォルザークの8番と田舎臭さを隠さない (隠す必要

もっとみる

今日2月20日は武満徹 (1930-96) の命日

以前アメブロに投稿した追悼盤の記事で偲ぶ―。指揮は盟友の小澤征爾。今頃、2人で語り合っていることだろう。

https://ameblo.jp/symmetria59-95/entry-12776911036.html