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セイのカクリツ:「多様“性”」に満ちた未来をいきる

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太古の時代、生物の「性」は一つのみであり、細胞分裂や株分けで自分のクローン体を増やすだけだった。そこから「メス」と「オス」に分化し、遺伝子交換によって生殖するようになったのは「多… もっと読む
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2019年11月の記事一覧

多様な社会を「愕然」という言葉で覆わないために

多様な社会を「愕然」という言葉で覆わないために

これまで取材を通し、労働者として、難民として、様々な形で日本に暮らす外国から来た方々と出会ってきました。その出会いごとに得てきた実感と共に、11月24日の日経新聞に掲載された、沢木耕太郎さんの下記の文章について感じたことを書きたいと思います。

全文を読んだ上で考えることをお勧めします。読める環境にない方々にも届くよう、一部ですが引用させて頂きます。

(田園調布駅に向かうバスで)私は残った乗客を

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フェミニズムの勉強を始めたい方へ、私からの推し本を。(変わり種編)

フェミニズムの勉強を始めたい方へ、私からの推し本を。(変わり種編)

私は、フェミニズムの勉強を始めた頃、「フェミニズム勉強したいけど、どこから手をつけていいのかよくわからん、、、」と、とても困りました。

そこで、フェミニズムに興味を持ってこれから勉強を始めたいと思ってくれている人のお役に立てればな〜と思い、この推し本シリーズを書くことにしました!(最後にこれまでのシリーズを載せています。そちらから!という人は、目次から飛んでください)

では、今回は「変わり

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「フェミニスト」は、男性嫌悪をする女性の代名詞なのか。差別の観点から考えてみる。

「フェミニスト」は、男性嫌悪をする女性の代名詞なのか。差別の観点から考えてみる。

私は昔、「フェミニスト」という言葉を馬鹿にしていた。渋谷駅で女性専用車両を強く訴える人たちを見て「自衛すれば?」とか「誰も興味ないよ」など思っていた。「フェミニスト」という言葉は、感情的で周りが見えていない"男性嫌悪"を持つ女性の代名詞だと大真面目に認識していた。

女には賞味期限があって、馬鹿みたいに振る舞うことが美徳だと本気で思っていた。ごく普通のように、「女は苗字の変わる生き物だから」とか「

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「お前ら付き合っちまえよ」

「お前ら付き合っちまえよ」

これフェミ以降ヒートアップし続けているオタクVSフェミ騒動。

私の考えはこの記事にまとめた通り。

先日、こういう記事を見かけた。

記事主は「交通整理」と書いているが、オタク側に偏った交通整理の仕方だ。そこで、今回の記事では、この「交通整理」記事の問題点について指摘してみる。

ここから先は、上記の二つの記事を読んだ上でご覧頂きたい。

過去の経験を重視するフェミニスト達は、過去の経験で嫌な思

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「対話」と言う名の「暴力」~オタクは"弱者"なのか?~

「対話」と言う名の「暴力」~オタクは"弱者"なのか?~

「これフェミ」記事の続き先日書いた

の記事の続きとなる話。

その後も、オタク側とフェミ側の言い争いで、Twitterの #これフェミ のタグは結構騒がしい事になっている。

そんな中、青識亜論さんは、2019年11月22日(金)のAbemaNewsに出演する事をTwitterで告知した。

フェミニスト側から誰が出演するのかは、まだ(この記事を書いている2019年11月21日18時半現在)不明

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フェミニズムが嫌いですか?

フェミニズムが嫌いですか?

広告が燃えています。
秋葉原、日本赤十字、キリンのCM、着物広告コンペ、ハズキルーペ、、、
企画が燃えています。
舞妓さんがゴミ箱を背負ってゴミを投げられる企画、週刊SPA!の「ヤれる大学ランキング」、、、
政治家の発言も、裁判所の判決も、燃えています。
フェミニズムが背後にある炎上は後を絶ちません。
あなたはフェミニズムが嫌いですか?

私は「女性だから感じる生きづらさ」というのは、慣習的なレベ

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「男の子って大変そう。」

「男の子って大変そう。」

最近の私のジェンダーに関する関心は、専ら男性の生きづらさについて。

そこで、今日は#国際男性デー なので、男性の生きづらさについて考えてみようと思います。

少し前にネットでもよく取り上げられたこの記事、私も読みました。
なるほど、こういうことに生きづらさを感じるのかと、とても勉強になりました。

そこで今日は、私の昔の体験と一緒に男性の生きづらさと、その解決のためにできることを書いていこうと思

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子供の情報処理能力という才能について考えたことある?

8月に書いた子供の才能/能力に関する投稿が、割と好評だったので続編的な投稿です。

以前、保育園やベビーシッターのことを、学生時代に幼児教育を専門に学んでいた同級生と話していたときに言われた、「保育と教育は違うからね」の一言に衝撃を受けました。

いやいやいや、わかってる。わかってるんだけど、毎日(特にこれからの時期、風邪とか…胃腸炎とか…インフルエンザとか…家族全員襲撃される)生きていくのに必死

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男性も女性も「生きづらさ」を感じてる

男性も女性も「生きづらさ」を感じてる

生まれてから31年、父親になってから12年経つけれど、はっきり言って「圧倒的に男性の方がゲタをはかされているなぁ」と感じています。

「たかだか、ちょこっと家事・育児をやったくらいで、カジメンだのイクメンだの褒めそやされやがって、オトコはズルいよね…!」

というのが、女性の立場から見た本音だと思います。ぶっちゃけ、僕もそう思います。

たとえ、どんなに仕事がデキる女性でも、家事や育児を積極的にこ

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「彼女はあなたかもしれない 勇気をくれる女性たちのブックガイド」ラインナップ紹介

「彼女はあなたかもしれない 勇気をくれる女性たちのブックガイド」ラインナップ紹介



ラインナップ

女は子どもを産むための機械、とかつて誰かが言った。これはまさに機械にされた女性たちの物語。監視と処刑の恐怖に怯えながら、彼女たちは戦いつづける。機械にされそうになって苦しむすべての女(ひと)たちに、今こそ読んでほしい古典。
    『侍女の物語』 マーガレット・アトウッド/斎藤英治訳 
         ハヤカワepi文庫 本体1200円+税

ずっと海底を歩いてみたかった──

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宇崎ちゃん献血PRポスター意識調査

というわけで、すももさんという方が、なんと自費を投じて世論調査会社に業務委託し、あのポスターに関する意識調査をされたそうです。なんという行動力!ほんとうに敬服の至りです。

調査結果はというと、男性よりも女性のほうが否定的で、なおかつ若者よりも中高年のほうが否定的、という、まあ予想通りな結果です。

さて、この調査、傾向を知るには良いと思うのですが、この調査をもって否定的な世論のほうが多い、と結論

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水曜日の本棚#11 もちぎさんのこと

水曜日の本棚#11 もちぎさんのこと

いつだろう、もちぎさんのことを知ったのは。

高校時代から体を売って稼いだお金を家計に入れ、母親(いわゆる毒親)にゲイであることがバレて卒業前に逃げるように上京。ゲイ風俗で働きながらお金を貯めて大学進学...と、まぁざっくり端折っただけでもわかる、ディーブな人生を歩む(歩まざるを得なかった)ひとの自伝エッセイ漫画。この方が世に出ていなかったら、わたしはまずゲイ風俗の内情を知ることはなかっただろうし

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デザイナーたちよ、これが今の日本でデザインをやるという現実だ。〜今回の#NoBagForMeプロジェクトで私が感じたこと

デザイナーたちよ、これが今の日本でデザインをやるという現実だ。〜今回の#NoBagForMeプロジェクトで私が感じたこと

すでに議論しつくされていることかもしれませんが、いよいよ#NoBagForMeプロジェクトの第一段として製品化された商品の発売が発表されて、私のモヤモヤが再熱したので書かずにはいられませんでした。

生理へと捉え方やそのものについてはいろんな人の声が上がっていると思うので、私はあくまでもデザイナーとしての目線で、このプロジェクトを切り取って考えていきたいと思います。

問題提起するアートと、商業と

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