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セイのカクリツ:「多様“性”」に満ちた未来をいきる

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太古の時代、生物の「性」は一つのみであり、細胞分裂や株分けで自分のクローン体を増やすだけだった。そこから「メス」と「オス」に分化し、遺伝子交換によって生殖するようになったのは「多… もっと読む
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#ジェンダー

「学校を出たら、就職し、働いて、社会に貢献すべし」の呪縛

「学校を出たら、就職し、働いて、社会に貢献すべし」の呪縛

たまたまなんとなくNHK朝ドラ「虎に翼」のあらすじページを見ていたんです。(申し訳ないことにドラマ自体は見てないですが)

そこでこんな表現が出ていました。

「女性が家庭に押し込められる社会の空気」を嫌ったテイストがありありと出ている、朝ドラらしい箇所だなと思います。

江草もわりとリベラル寄りなので、ほんとそういう保守的な考えには納得できないタイプです。

(以前、試しにやってみた江草の政治思

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異常気象と“女子力”とジェンダー規範

異常気象と“女子力”とジェンダー規範

秋の三連休は異常気象かのような暑さ。
都内でも、夏の暑さとは異なるとはいえ、日中は夏物で外出する人が目立ち、ふつうに11月の秋物を着ていたら汗がひたたる陽気でしたね。

とっくに衣替えが終わってこれから冬に向かおうという時期ですから、あまりに異常気象がつづくと、アパレル業界が困るだけでなく、農産物の先行きも心配されますが、絶好の行楽日和に薄着で太陽の光を浴びられるのは、ある意味、おてんとさまからの

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フェミニズムとミソジニーの議論をパワポで考えていたら「無意識の既得権益」が見えてきた。(後編)

フェミニズムとミソジニーの議論をパワポで考えていたら「無意識の既得権益」が見えてきた。(後編)

前回の記事では「射精責任」という書籍の発売をめぐって起きている論争をきっかけに、思考のフレームを整理した。

その結果「◯◯で得をした or 損をした」という経験を拡げようとした場合に軋轢が生まれやすいこと。特に「得をした」という経験を拡大させる場合、得の上限によっては抵抗勢力が生まれやすく、それは同時に「無意識の既得権益」が顕在化するトリガーである、という話を書いた。

後編では、この「無意識の

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フェミニズムとミソジニーの議論をパワポで考えていたら「無意識の既得権益」が見えてきた。(前編)

フェミニズムとミソジニーの議論をパワポで考えていたら「無意識の既得権益」が見えてきた。(前編)

「射精責任」というタイトルの本が出るらしい。

まだ中身はわからないが、なかなか刺激的なタイトルなので、Twitterでは発売前から物議を醸している。

「受精責任もあるだろ!」

という男性からの批判が多いが、今回の件に限らず、この手の議論はよく見かける。

女性だけが損をしている
男性だけが得をしている

もしくは

女性だけが得をしている
男性だけが損をしている

こんな対立構造で語られるこ

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男らしくあれ。マッチョさに隠れる息苦しさ

男らしくあれ。マッチョさに隠れる息苦しさ

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

働き方改革やダイバーシティ&インクルージョンなど、これまでの職場を見直して少数派にも配慮した環境づくりが進んでいます。女性活躍が叫ばれる中で、多くの会社が男性の育休や介護休暇の制度を設けています。昭和的な価値観では男性はすべてを仕事に捧げ、女性が内助の功としてそれを支える。そのようなシステムにより高度経済成長を果たしました。

成功体験というのは怖いもの

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【トランス差別】橋本愛は何故”差別主義者”と言われたのか?

【トランス差別】橋本愛は何故”差別主義者”と言われたのか?

こんばんは、烏丸百九です。

別の話題について書く予定だったのですが、先日発表されたスポニチアネックスの記事がネットで大バズし、Twitterなどが地獄絵図となっていたので、緊急的に対応しようと思います。

まず、批判を受けて当初の意見を180度転換し、潔く謝罪した橋本愛さんの判断の正しさに敬意を表したいと思います。「それは差別では?」と指摘されるとすぐ逆上するのがデフォルトの日本人としては、本当

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ジェンダー活動家よ教えてくれ、「女性」とはなんだ?

ジェンダー活動家よ教えてくれ、「女性」とはなんだ?

人気保守派論客のマット・ウォルシュ(Matt Walsh)がCBSの人気トーク番組Dr.Philに出演し、大反響を呼んだ。ジェンダーをテーマにした討論で、ノンバイナリを自称する活動家カップルを言い負かしたのである。

放映内容をところどころクリップした動画は複数あり、いずれもバズっているのだが、今回の記事ではそのうち2本に日本語字幕をつけた。

また、討論内容を見た世論の反応と放送終了後の活動家カ

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働く女性もアスリートも、課題は同じ。潮田玲子×辻愛沙子が見出す、ジェンダー問題の解決策

働く女性もアスリートも、課題は同じ。潮田玲子×辻愛沙子が見出す、ジェンダー問題の解決策

この二人の出会いが、スポーツ界と一般社会をより近づけ、それぞれが持つ課題を解消する一歩となるかもしれません。
そう感じさせるのは、元バドミントン日本代表 潮田玲子さんと、“社会派”クリエイティブディレクター 辻愛沙子さん。それぞれ『Woman's ways』と『Ladyknows』というプロジェクトの発起人として、女性が受け入れざるを得なかった「生きづらさ」の解決に取り組んでいます。

「選手と

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フェミニストの「ミラーリング」はなぜ失敗してしまうのか

フェミニストの「ミラーリング」はなぜ失敗してしまうのか

 さて、表題の通りである。フェミニストによるミラーリングはなぜ失敗してしまうのか。正確には、「フェミニストがミラーリングとして繰り出すミラーリング」はなぜ的外れにならざるを得ないのか。これには明確な原因があり、またそれはフェミニズムの抱える根本的欺瞞に根差している。

 結論から先に書いてしまうと、「男性が搾取を実感しうる価値の在り方は女性のそれと決定的に異なるから」そして「男性ジェンダーへの搾取

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ジェンダーバイアスの始まりを、子育てからたどってみたら、反省した

ジェンダーバイアスの始まりを、子育てからたどってみたら、反省した

私、働く上で「女のひとが少しでも生きやすく」という目標があるのですが、この20年間でもジェンダーを取り巻く環境や問題はずいぶん変化したように感じます。(もちろん変わらない問題も沢山ある)
なるべく性別で決めつけないようにしたいものだなと日々感じているのですが、こんなニュースを見つけました。良いですよね!

ただジェンダーについて考えることに関心はあり、ひとは一体どこで「男らしさ」「女らしさ」にとら

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男性脳・女性脳とジェンダーの関係

男性脳・女性脳とジェンダーの関係

博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は5月21日、VRデバイスを使い、IoT環境における人とモノとのコミュニケーションのあり方を調査するプロジェクト「ゴーグルで覗く みらい情報生活調査」第2弾の調査結果を発表した。

第2弾のテーマはモノと会話するときの男女差。男⼥20〜40代のスマートスピーカーユーザー30名に、仮想空間のリビングで、鏡や冷蔵庫などさまざまなモノと会話してもらい、そ

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こどもの頃からのジェンダー平等教育をサポート。『10代のためのジェンダーの授業』を作成。

こどもの頃からのジェンダー平等教育をサポート。『10代のためのジェンダーの授業』を作成。


こんにちは、「POLA サステナビリティ公式note」です。

今回わたしたちは朝日新聞社と共に、ジェンダー平等に関する冊子を作成しました。本冊子は小中学校のキャリア教育支援の教材である「おしごと年鑑」と共に、2022年6月、無償で全国3万校の小中学校に寄贈し、授業等で活用してもらう予定です。
*おしごと年鑑についてはコチラ おしごと年鑑 | おしごとはくぶつかん (oshihaku.jp)

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ジェンダーギャップ指数116位と肌感覚

ジェンダーギャップ指数116位と肌感覚

7月13日に世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップ指数で、日本は116位。G7のなかで最下位なのはもちろん、対象さんカ国が146カ国なので、他国と比べて低い順位なのは明らかでした。

ジェンダーギャップ指数は一見、国の政策や社会など大きな括りの中の話で、私たち市民には関係ないように思えます。しかし、日々 仕事をする私たちにとって大きく関わる『暮らしのこと』でした。

ジェンダーギャップ指数

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