橘誠(Makoto Tachibana)

日記感覚で想うことを書いています。

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小説_『何のために』

この小説は約2分で読めます。 "何のためにここにいるんだ"と僕は思った。 そんなことを考えていたら、小説を書いていた。 「おはようございます!」  と僕は元気よく返…

文化と芸術の力 ― 11月16日の歴史的出来事

はじめに 文化と芸術は、人々の生活に深い影響を与える重要な要素です。このエッセイでは、11月16日に起きた2つの歴史的な出来事を取り上げ、文化と芸術の力について考察…

サピエンス全史を読んだ。最高だよハラリ先生。

はじめに 『サピエンス全史』は、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが書いた世界的ベストセラーです。本書では、ホモ・サピエンスという種がどのようにして地球…

偉大なる探求者たち―人類の進歩を導く過去の出来事

はじめに 11月12日という日付は、過去にも様々な重要な出来事や転機が起こった日です。このエッセイでは、人類の進歩を導く偉大な探求者たちと関連するイベントを考察し、…

道化の華 太宰治

1935年に発表された太宰治の初期の作品である『道化の華』を収録。 旧字体を新字体に変換し読みやすくしています。 この『道化の華』の主人公、大庭葉蔵は『人間失格』の主…

いつまでも弾き続けていたい

2年ぶりにある小説を再読した。 最近映画化されている作品だ。 出場者たちが優勝を目指して奮闘する姿や、それぞれの登場人物の回想シーンなど、読んでいる僕の気持ちも高…

頭の中を書く

この小説は一瞬で読めます。 「すみません。今日は用事あるので外で昼済ませます」 僕は上司や先輩に声をかけオフィスを出た。 久しぶりにカフェにきた。 新しくできた…

自分探しをするなら小説を読むのが効率的だと思う。

自分探しで一番効率的なのは小説を読むことだと思う。 ちなみに旅は非効率だと思っている。 旅を否定しているのでは無くて、効率的かどうかの話だ。 旅をきっかけに自分…

向かい風と追い風は同じだ。

「向かい風が吹いたときでも自分自身が向きを変えればいい」 と彼は言った。 「向きを変える?」 と僕は言った。 「トレンドを理解できれば、向かい風を追い風に変えるこ…

小説_『部屋』

このnoteは無料マガジン『部屋』で 連載していた小説を加筆修正したものです。 マガジンでは1話~10話ありますが、 このnoteはそれを一つにまとめています。 この小説は約…

小説_『ルール』

この記事は一瞬で読めます。 「これはルールなんだ。みんなやってる」 と僕は当然のように言った。 「じゃあ、みんなしていたら守らないといけないの?」 と彼女は言った…

小説_『多くの時間』

この記事は約1分で読めます。 「ちょっと待って、仕事してるから」 と僕は彼女に言った。 彼女はスマートフォンに視線を戻した。 仕事。 それは人生の多くの時間を使う…

部屋 第10話

おれはいくつかの番号を書き出した。 家族の生年月日、携帯の番号。 8桁の番号は思いつかない。 その中から優先順位を設定した。 何度も間違うとろロックがかかるかも…

小説_『フェリー』

この記事は約1分で読めます。 小学四年生の夏のことだった。 元気にしてるのかな、とたまに思い出す。 きっかけもなく、突然に。 人生で初めて乗ったフェリーは想像を超…

『英雄の器』芥川龍之介【オーディオブック】小説

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芥川龍之介の短編小説。 「英雄とはなにか」 考えさせてくれる作品です。 再生時間:6分35秒

小説_『変顔』

この記事は約2分で読めます。 「会社に行きたくないな」 おれは通勤中の電車で思った。 昨日、仕事でミスをして上司に怒られた。 そんなこと、世間ではよくあることだ。…

小説_『何のために』

小説_『何のために』

この小説は約2分で読めます。

"何のためにここにいるんだ"と僕は思った。
そんなことを考えていたら、小説を書いていた。

「おはようございます!」
 と僕は元気よく返事をした。

「おはよう! 今日も元気だな」と上司は挨拶を返した。
 そして、いつものように冗談を言ってきた。
何でもない冗談だ。(言ってきた内容を全く覚えていないので、ここに掲載することができないが……。)

 上司が冗談を言った

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文化と芸術の力 ― 11月16日の歴史的出来事

文化と芸術の力 ― 11月16日の歴史的出来事

はじめに

文化と芸術は、人々の生活に深い影響を与える重要な要素です。このエッセイでは、11月16日に起きた2つの歴史的な出来事を取り上げ、文化と芸術の力について考察します。これらの出来事は、芸術の表現力や文化の交流が、社会の発展や人々の心に与える影響を示す重要な節目です。

1. ルーブル美術館が初めて一般公開される(1793年)

1793年の11月16日、フランスのルーブル美術館が初めて一般

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サピエンス全史を読んだ。最高だよハラリ先生。

サピエンス全史を読んだ。最高だよハラリ先生。

はじめに

『サピエンス全史』は、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが書いた世界的ベストセラーです。本書では、ホモ・サピエンスという種がどのようにして地球上の支配者になったのか、そしてその過程でどのような文明を築き、どのような問題に直面しているのかを、三つの大きな革命(認知革命、農業革命、科学革命)を軸に解き明かしていきます。

認知革命

認知革命は、約7万年前にホモ・サピエンスが言語能

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偉大なる探求者たち―人類の進歩を導く過去の出来事

偉大なる探求者たち―人類の進歩を導く過去の出来事

はじめに
11月12日という日付は、過去にも様々な重要な出来事や転機が起こった日です。このエッセイでは、人類の進歩を導く偉大な探求者たちと関連するイベントを考察し、その意義と影響について探ってみたいと思います。

1. 1800年代の11月12日、チャールズ・ダーウィンが出航:ダーウィンは『種の起源』を著し、進化論の基礎を築きました。彼の研究成果は人類の理解を変え、科学の発展に大きな影響を与えまし

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道化の華 太宰治

道化の華 太宰治

1935年に発表された太宰治の初期の作品である『道化の華』を収録。
旧字体を新字体に変換し読みやすくしています。
この『道化の華』の主人公、大庭葉蔵は『人間失格』の主人公と同じ名前である。

登場人物大庭葉蔵(おおばようぞう)…主人公。女と心中を図り一人だけ生き残った

園(その)…葉蔵と共に心中を図った女

飛騨(ひだ)…葉蔵の中学からの友人で葉蔵のことを尊敬し慕う

小菅(こすげ)…葉蔵の親戚

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いつまでも弾き続けていたい

いつまでも弾き続けていたい

2年ぶりにある小説を再読した。
最近映画化されている作品だ。

出場者たちが優勝を目指して奮闘する姿や、それぞれの登場人物の回想シーンなど、読んでいる僕の気持ちも高揚して「頑張れ!」と思えたし、演奏を言葉で表現するという技術的な側面にも触れることができて読んでいて感銘を受けた。

その中でも一番好きなシーンはこれだ。

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『僕はピアノ好きだよ』

『どのくらい?』

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頭の中を書く

この小説は一瞬で読めます。

「すみません。今日は用事あるので外で昼済ませます」
僕は上司や先輩に声をかけオフィスを出た。

久しぶりにカフェにきた。
新しくできたばかりの店内は予想していたよりも人が少なかった。

スーツのポケットからA6サイズのノートを取り出し、何も書いていない真っ白なページを開ける。

今日は何を書こうか。

平日の忙しさに忙殺されていた現実の場所から離れるだ

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自分探しをするなら小説を読むのが効率的だと思う。

自分探しをするなら小説を読むのが効率的だと思う。

自分探しで一番効率的なのは小説を読むことだと思う。

ちなみに旅は非効率だと思っている。

旅を否定しているのでは無くて、効率的かどうかの話だ。
旅をきっかけに自分を見つめるとなると時間もお金もそれなりにかかる。
その代わりに質は高いのかもしれない。
新しい人との出会いや体験を通じて自分を知る良いきっかけになると思う。
旅をきっかけにその土地に移り住むことだってある。

そもそも『自分探し』とは何

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向かい風と追い風は同じだ。

向かい風と追い風は同じだ。

「向かい風が吹いたときでも自分自身が向きを変えればいい」
と彼は言った。

「向きを変える?」
と僕は言った。

「トレンドを理解できれば、向かい風を追い風に変えることができる」

「トレンド?」

「そうだ。逆境に直面したときは客観的に考えること」

「うん」

「そうすることで新しい発見やチャンスにめぐりあうことができる」

「そうかもしれない」

「うん。大切なのは意地を張らずに周りをみるこ

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小説_『部屋』

小説_『部屋』

このnoteは無料マガジン『部屋』で
連載していた小説を加筆修正したものです。
マガジンでは1話~10話ありますが、
このnoteはそれを一つにまとめています。

この小説は約10分で読めます。

『部屋』

1話

僕は目を覚まし、すぐに違和感を覚えた。

──知らない部屋だ。

寝起きの頭は思考を停止したまま動かなかった。

少し経ってから状況を確認した。ベッドは同じだ。
部屋だけが違う。

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小説_『ルール』

小説_『ルール』

この記事は一瞬で読めます。

「これはルールなんだ。みんなやってる」
と僕は当然のように言った。

「じゃあ、みんなしていたら守らないといけないの?」
と彼女は言った。

「当たり前だよ」
と僕は返答した。

「本当に?」
と彼女は僕の目をみながら、首をかしげた。

ぼくは、その言葉に、返事ができなかった。

部屋の中に雨の音が聞こえた。

小説_『多くの時間』

小説_『多くの時間』

この記事は約1分で読めます。

「ちょっと待って、仕事してるから」
と僕は彼女に言った。

彼女はスマートフォンに視線を戻した。

仕事。

それは人生の多くの時間を使うものだ。

一般的には。

僕はひとつのことを考えるので手一杯だ。

仕事とプライベート。

ライフワークバランスとかいうけれど、そもそもバランスを取らないといけないのだろうか。

それが義務なのだろうか。

例えば、プライベート

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部屋 第10話

部屋 第10話

おれはいくつかの番号を書き出した。

家族の生年月日、携帯の番号。

8桁の番号は思いつかない。

その中から優先順位を設定した。

何度も間違うとろロックがかかるかもしれないのだ。

まずは母親の生年月日を入力した。
振動が部屋に響き渡った。

生年月日じゃないのか?

おれは紙に書いた携帯の電話番号をみた。

「これは8桁じゃない」

080から始まる番号は合計で11桁だ。

先頭の3桁を除く

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小説_『フェリー』

小説_『フェリー』

この記事は約1分で読めます。

小学四年生の夏のことだった。
元気にしてるのかな、とたまに思い出す。
きっかけもなく、突然に。

人生で初めて乗ったフェリーは想像を超えて揺れていた。

船ってこんなに揺れるもんなのか。
学校に行くときに乗っているバスよりも揺れる。

周りの人たちはグループで固まったり、ざこねしている人もいる。

ぼくはなにを話そうか考えていた。
するときみは口を開けた。
「あとど

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小説_『変顔』

小説_『変顔』

この記事は約2分で読めます。

「会社に行きたくないな」

おれは通勤中の電車で思った。

昨日、仕事でミスをして上司に怒られた。
そんなこと、世間ではよくあることだ。
ただ、自分に自信があった部分を指摘されてしまった。

久しぶりに落ち込んだ。
「いまの仕事は自分に向いていないんじゃないか?」
と自問自答していたら、朝がきた。
おれを励ますように、天気がよかった。

今日はいつもよりも、一本遅い

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