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教育の「今」と「未来」

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教育について考える日々に、学んだことをまとめてます!
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記事一覧

4歳の男の子が教えてくれた「ママのお腹の中」にいた頃の話

4歳の男の子が教えてくれた「ママのお腹の中」にいた頃の話

「ここはママのお腹の中みたいだ」以前、職場で4歳の男の子と隠れんぼをしていた時のこと。(よく職員のお子さんが遊びにくるんです!)

電気の消えたうす暗い部屋のデスクの下に、その子が隠れていたので、「見〜つけた!」と声をかけた。

すると、その子はニッコリと笑ってこちらを見上げ、ボソッとこうつぶやいた。

「ここはお腹の中みたいだね」

そだね〜、とか言ってさらりと聞き流しそうになったんだけど、あれ

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「ドラゴン桜」を観て高校時代の恩師の涙の意味を考えた

「ドラゴン桜」を観て高校時代の恩師の涙の意味を考えた

「精神的に向上心のないやつはバカだ」

僕が高校時代の3年間、ずっとお世話になった恩師がよく言っていた言葉だ。

ドラマ「ドラゴン桜」を観ていて、主人公の桜木先生が誰かに似ているんだよな、とずっと思っていた。

昨日放送された最終回。桜木先生が、教え子たちに対して、

「お前はもう、勝つために必要なものはすべて持っている。諦めずに進め、必ず掴み取れる」

と激励の言葉を送るシーンを観て、それが確信

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明日から使える!職場や家庭で「自己決定」の力をのばす「3つの言葉」

「自己決定」の力が幸福感に大きく影響する?自己決定は、収入や学歴よりも幸福感に影響を与える。

2018年に神戸大学が2万人の調査をまとめたところ、このような結果が出たのをご存知でしたか。

自己決定度を評価する指標は、

「中学から高校への進学」「高校から大学への進学」「初めての就職」

この3つを自分の意思で決定したかどうかというものでしたが、これらの場面で自己決定できたかどうかが、幸福感に強

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これからの時代に必要な「〇〇力」!国際社会が新たに設定した力とは?

これからの時代に必要な「〇〇力」!国際社会が新たに設定した力とは?

これからの時代に必要なのは「生き延びる力」皆さん、「生き延びる力」って聞いたことはありますか?

どちらかというと、一般的には似たような響きの「生きる力」という言葉の方がよく耳にするかもしれません。

実はこの「生き延びる力」

国際的なシンクタンクであるOECD(経済協力開発機構)が、「Education 2030」というプロジェクトで決めた、これからの時代に身につけるべき力のことなんです。

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弱点をなくすのではなく活かす「マイノリティデザイン」

弱点をなくすのではなく活かす「マイノリティデザイン」

「弱さ」を生かせる社会をつくろう

本屋で目にした表紙のこの言葉がとても素敵でワクワクしたので読んだ「マイノリティデザイン」という本。

「弱さ」を克服するのではなく、社会にどう生かせばそれは強みになるかを考えるという「マイノリティデザイン」の発想には、誰もが活躍できる社会を作るためのヒントがたくさん詰まっていました。

そしてこの「マイノリティデザイン」という考え方。最近教育の現場で子どもの自己

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「社会は変えられない」と思う若者が海外より圧倒的に多いのはなぜなんだろう

「社会は変えられない」と思う若者が海外より圧倒的に多いのはなぜなんだろう

自分で国や社会を変えられると思えない日本人日本=18.3% アメリカ=65.7%

イギリス=50.7% ドイツ=45.9%

これらの数字、何を表していると思いますか?

実はこれ、日本財団が行った18歳意識調査の中で、

「自分で国や社会を変えられると思う」と答えた若者の割合なんです。

上で紹介した以外の国も含めて、9カ国との比較調査の結果なんですが、

数字を見てわかるように、日本は「自分

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「ブラック校則」改善のために熊本市が行った全国初のスゴイこと

熊本市は校則作りに子どもを参加させることに決めた『地毛が茶色なのに無理やり黒髪に染められた』

『下着の色は「白」指定で、守っているか先生が直接確認してくる』

このような理不尽な校則は「ブラック校則」と言われ、最近メディアでもよく話題になっています。

ここまで酷くはないにしても、皆さんも学生の頃、「意味がわからない!」という校則に悩まされた経験はありませんか?

僕の高校は髪型に厳しく、ヘアワ

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震災当時小学生だった高校生たちが語った「コロナ禍」と、その姿に「希望」をもらった話

震災当時小学生だった高校生たちが語った「コロナ禍」と、その姿に「希望」をもらった話

昨年12月13日。東日本大震災から10年を前に福島県で行われた

「ふくしまの高校生が伝える ナラティブ・プレゼンテーション」

被災当時はまだ小学生だった総勢22人の高校生たちが、半年間をかけてプレゼンスキルを学び、「私」や「ふくしま」の過去・現在・未来に向き合い、この10年での経験をもとに紡いできた想いを発表する場。

仕事の関係で現地で直接聞く機会に恵まれた私は、高校生たちのプレゼンを聴いて

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「教育」で世界を良くするってそういうことだったのかな?

「教育」で世界を良くするってそういうことだったのかな?

子どものころ、好きだった担任の先生に
「どうして先生になろうと思ったの?」
と聞いた時、
「世界を良くしたいと思ったからだよ」
という答えが返ってきた。

教育に関わる仕事をする中で、ふとした時によくこのやり取りを思い出します。

教育で世界を良くする。その意味合いはきっと色々あるけれど、支援が必要な子を早くに見つけて、道を外さないようにサポートすることも、教育で「世界を良くする」ことに含まれるの

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「教えないスキル」とは?これからの時代に必要な力を伸ばす

「教えないスキル」とは?これからの時代に必要な力を伸ばす

サッカー日本代表の期待の若手、久保建英選手が移籍したことでも話題になった(またすぐ移籍してしまいましたが)スペインのサッカークラブ「ビジャレアル」。

この本は、そのクラブで幼少期〜高校生年代の若い選手たちの育成に関わり、現在はJリーグの常勤理事を務める佐伯夕利子さんが書かれたものです。この「ビジャレアル」の選手育成のための指導で大事にされていることが「教えないスキル」です。

「教えないスキル」

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