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『チャリング・クロス街84番地』(ヘレーン・ハンフ編著 中公文庫)
ここに、一冊の本がある。
オリオン書房のカバーがかけられた文庫本。
『チャリング・クロス街84番地』
中央公論新社から出されたもので、ヘレーン・ハンフというアメリカ人女性と、イギリスの古書店との交流を記録した書簡集だ。
この本は、東京の書店に勤める人から贈られたものだ。
私は彼女ほどには、きっと本を愛していない。
でも、本を愛する人や、本を必要とする人、本に何かを探す人を、敬慕し、共感
『宝石の国』1~(市川春子 講談社アフタヌーンコミックス)
丁寧な返答をくださって、本当にありがとう。
私には、先入観がありました。外国の人には、ドラゴンボールのような、バトルマンガが好まれるのではないか、という感覚です。
ナルトやワンピースは、敵であっても独自の正義に基づいている。多種多様な利害や主義が、共闘や反発を生んでいます。現代の社会にも通じる感覚です。ナルトやワンピースが世界の人々に受け入れられているのを見ると、不思議な気持ちになります。私た
『ザ・ロード』とのつづき(コーマック・マッカーシー ハヤカワepi文庫)
『ザ・ロード』という小説があります。コーマック・マッカーシーというアメリカの作家がピュリッツァー賞をとった作品で、終末後の世界、廃墟と化した大地で、次第に人間性を失っていく生き残りの人々の中を旅する父子の物語です。
父は子を守ります。ひたすらに守ります。(地元)に帰ってきてから、ママはずっとその本をカバンに入れていました。子供を守らなくてはならない。生かさなければならない。そんな切迫感の中で、こ