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土木とインフラ

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記事一覧

物流・運輸のインフラ老朽化、老いるのは人間だけではない!

超高齢化社会といわれる日本。しかし、老いているのは人間だけではない、社会を支えるインフラも老朽化している。

今まで、当ブログでは水道管の老朽化を論じてきたが、貨物輸送で重要な役割を果たす高速道路や鉄道も老朽化している。

そのことが、日本経済新聞4月19日版の1面で報じられている。

高速道路は、「いつでも使える」ものではない。老朽化の修理工事が頻繁に実施されている。そのため、工事で通行が止めら

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コンクリートの残りが無駄になる建設現場の課題

日本経済新聞4月17日の19面。

日経クロステックにも関連記事あり。

要するに、ぴったりの量だと失敗したときに足りなくなって、また発注するとリードタイムがかかり、工期が伸びてしまうので、それを避けるために多めに発注するわけです。

建設工事の観点からは、工事を工夫して失敗をできる限り減らす努力が考えられますが、限界もあると思います。特に、超人手不足もあり、少ない人数で施工するのは難しくなりつつ

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【2022年度シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査結果】 第3回 土木学会全国大会 第78回年次学術講演会で発表しました!

【2022年度シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査結果】 第3回 土木学会全国大会 第78回年次学術講演会で発表しました!

皆様こんにちは。
今回は、土木学会全国大会での発表について、ご紹介します!

土木学会全国大会で発表しました!

9月11日~9月15日の期間、広島において令和5年度 土木学会全国大会第78回年次学術講演会が開催され、本小委員会では、「2022年度シビルエンジニアの定年退職後の活動に関する意向・実態調査」の速報を発表しました。発表概要は、下記のとおりです。

 大会2日目の最後のセッションでしたが

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【時代背景】なぜ土木建築業界は中堅層がいないのか?

【時代背景】なぜ土木建築業界は中堅層がいないのか?

 先日、地方中小企業の土木建築の企業さんを訪問させていただきました。社屋もきれいで、ホームページも整備されており、新卒を毎年採用し、離職率も低い企業でした。

募集の希望はご他聞に漏れず、土木施工管理、建築施工管理の人材が足りないので探してほしいという要件でしたが、その中でも、中堅どころがいない、という話でした。中堅どころというと、30代の中盤から40代の前半辺りの層で、なかなか見つけにくいな、と

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企業のAI実績がわかるノート~建設業界/スーパーゼネコン大成建設編

企業のAI実績がわかるノート~建設業界/スーパーゼネコン大成建設編

はじめに本シリーズでは各業界の代表企業におけるDX/AIの現状を公開情報を集め分析したものになります。特にAI領域について深掘りをしています。
また、本シリーズでは以下の読者を想定しています。

社内のDX/AI推進を担当しているおり他業界や他社の活動を知りたい方

建設業界にいて業界内のDX/AIの取り組みに興味がある方

AIベンダーまたはAIベンダーに興味がある方

どんな会社か今回は建設業

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かなえたい夢 国土強靭化 その4 そもそも国土強靭化計画とは 〜社会の負担を軽減するという意味で社会貢献の勧め

かなえたい夢 国土強靭化 その4 そもそも国土強靭化計画とは 〜社会の負担を軽減するという意味で社会貢献の勧め

 令和6年能登半島地震

新年早々の震災。
心からお見舞い申し上げます。

(“しつこく”連載させて頂いているのは、ITセキュリティなどもそうですが、この手の話は災害発生直後がそれに対するリテラシーを上げて頂く最も良い機会だからです。
運と勘と“しつこさ”の人生を送ってきたからかなぁ…)

かなえたい夢は国土強靭化

ということで…
(課題は個人レベルでのリテラシーの向上と減災対策の実行)
ネタバ

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地方が維持できなくなるかもしれない、東京一極集中問題、政府の介入が必要

ただでさえ、少子高齢化で地方は限界集落が増えているが、若者たちが東京など大都市へ出ていくことにより、もはや、社会インフラや共同体を維持できなくなっていくかもしれない。

昔の大学進学率は、30パーセント程度だった。そのため、多くの人が自分は地元で農家や土木工事の仕事をするという覚悟ができていた。ところが、大学進学率が高くなると、わざわざ大学を卒業して、田舎で現場仕事をする人はいなくなっていった。今

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深刻な人手不足で日本のインフラは崩壊する

恐ろしいタイトルだが、これは本当に未来の日本で起こることだと思う。私は、「未来の年表」の河合とかいうおっさんが嫌いだ。彼は、田舎に住む人は地方都市へ移住しろだとか、強制移住のようなことを主張している。若者だけの都市をつくれとか、荒唐無稽なことも主張している。

彼の、問題に対する解決策は無茶苦茶なことばかりだが、現状認識はおおむね正しいと思っている。現実に起こることだけ彼は冷静に書けばいいと思う。

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インフラが寿命を迎えるニッポン、これこそ実は大チャンス

インフラが寿命を迎えるニッポン、これこそ実は大チャンス

今回は日本の社会インフラについて語ってみたいと思います。
最近、高速道路のリニューアル工事がやたら多いとは思いませんか?私の地元である大阪では、阪神高速道路の松原線が3年もかけて橋の架け替えをしています。これと同様に、通行止めを伴うような大規模な工事が目白押しです。この状況は大阪だけでなく、日本全国に起きていることです。

先日、あるニュースが目に飛び込んできました。そのニュースとは、青函トンネル

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インフラ再建に男女ともに取り組む必要がある、令和の今は人任せは終わりにするべき

以下の画像をみてほしい。建設後、50年以上経過したインフラの割合だ。2040年には半分、もしくは半分以上のインフラが耐用年数を超えてしまう。

私は何度か主張しているが、土木などの職人が復権すると信じている。土木作業を全てロボットがやるのは不可能だ。人手不足が深刻化し、賃金は上がるだろう。

だが、職人だけに任せていてよいのだろうか?リスキリングが叫ばれている。定年退職した人が土木作業のためにリス

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土木と日本人

土木と日本人

土木学会さんとnoteさんが開催された『#暮らしたい未来のまち』のコンテストで、入賞を頂きました。

土木学会さん、noteさん、審査員のみなさま(伊佐知美さん、青鹿ユウさん、大西正紀さん)本当にありがとうございました。
また、お読みくださったたくさんの方々、いつも温かい声援を送ってくださる方々、コメントやリアクションをしてくださった方々、本当にありがとうございます。

土木学会さん(以下敬称略)

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