マガジンのカバー画像

お薦め記事

439
好きな記事をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

青葉きらめく街へ帰る

青葉きらめく街へ帰る

ゴールデンウィーク前半、夫とともに帰仙した。
仙台に帰ることを、帰仙と言う。

正確に言うと、私の実家は仙台市ではなく、宮城県内の田舎の町なのだが、通っていた大学や以前の職場が仙台にあるし、宮城というよりも仙台といったほうが県外の人には伝わりやすいようなので、仙台出身ということにしている。

それはともかく、私の住む街へ帰るときにも仙台を経由する。

仙台に到着してすぐ、私と夫は、メーナという小さ

もっとみる
父の就活

父の就活

最近父が就活をしていると、母からの連絡で知った。

「いい職場が見つかるといいね」と返信をしながら、娘としては、内心複雑な気持ちを抱いている。

父は3年前に、長年勤めていた会社を定年退職した。定年まで勤め上げたとはいっても、父はその仕事が好きなわけではなかった。父がそこで働いていたのは生活のため。私たち家族のためだった。

コンクリート工場の作業員をしていた父は、汚い・きつい・危険の3Kが揃った

もっとみる
散文集 2024年2月

散文集 2024年2月

各所で書いた散文をまとめました。

冬は死の季節、春は生の季節。こんなにも雪が憎いのに、解けてゆく姿をみるのかかなしい。春はぼくから死を奪ってゆく。静寂の思惟を堪能していたぼくをひかり降り注ぐ世界に突き出してしまう。ぼくは再び綴りはじめる。あたたかかった冬の記憶をどうしても失いたくない。
2月19日 

湯船から冬が溢れてゆく。それは大切な記憶であるはずなのにぼくは掬おうともしない。溢れ出た冬と同

もっとみる
詩「面影の小箱」―#たまる物語企画参加

詩「面影の小箱」―#たまる物語企画参加

母さんが 天国へ旅立って
母さんの思い出を
大切に 貯める小箱を
心の奥に作りました。

千代紙で 折られた
小さな ひな人形には、
細くて 白い指先の思い出

湯気の立ち昇る
白いご飯には
母さんのエプロンの香り

廊下磨きの
雑巾の チクチク縫い目にも
母さんが いました

何気なく口ずさむ
「すみれの花咲くころ」は
母さんの愛唱歌

今も 窓辺に揺れる
モーニングローズの
プリザーブドフラ

もっとみる
自分が変わるには習慣しかない

自分が変わるには習慣しかない

久しぶりの投稿なので何を書こうかと迷う。
気負う必要などないけれど、少し構えてしまう。
時間を空けると戻る側というのは見えない壁に憚れることが多々ある。
幽霊部員というのは顕著なものだろう。
時間を空ければ空けるほど戻るタイミングを失ってしまい、そのまま幽霊になってしまう。
退部という形をとって成仏してしまえばある意味楽なのだが、この幽霊部員という期間は妙に居心地が悪い。
思えば私の人生は部活に限

もっとみる
人にやさしくする方法は、人にやさしくされる方法でもあったんだな・・・

人にやさしくする方法は、人にやさしくされる方法でもあったんだな・・・

僕は労働者になりたい。

それもあのフーテンの寅さんが故郷の葛飾柴又にふらっと帰ってきたときに、タコ社長たちに向かって放つ

「よっ!労働者諸君。今日も一日ご苦労さん!」

の台詞に出てくるような

労働者にね。

よーするに、職場でもお家でも、一日汗まみれになって働いた後、首からぶら下げたタオルで汚れた顔をぬぐいながら夕陽を眺めて幸せを実感しているような

そんな労働者

に僕はなりたいのだ。

もっとみる
【企画参加】たまる物語

【企画参加】たまる物語

たまる、たまるマグカップ

昔から何故かマグカップを集めてしまいます。

そんなに集めてどうするの?
と、自分でも思うけど…
ついつい増えてしまうマグカップたち。
棚の2段ほどがマグカップに占領されてしまっている我が家の食器棚(笑)
ぐちゃぐちゃなので、写真はNG!

若い頃は、Wedgwoodの食器を集めていました。
こんなやつ⤵︎ ︎
こんな食卓を夢見ていたの✨️

夢に終わった食卓(笑)

もっとみる
短所が思いつかねんだ

短所が思いつかねんだ

6月から勉強していた図書館司書の資格をついに取得し、約5年ぶりに就活に勤しんでいたある日のこと。
第三志望の図書館から面接の案内が届いた。
zoomでグループ面接と小論文をおこなうらしい。履歴書や職務経歴書を再読したりしていたら、あっという間に当日になった。

途中までは、すこぶる順調だった。

「図書館司書を志望した理由は」
「前職ではどのような経験を」

私は予想通りの質問の数々に内心ほくそ笑

もっとみる
言葉をためる。

言葉をためる。

昔から言葉をためてきたように思う。

思うように話せなかった、子供時代。

話さない、のではなく『話せない』。
頭の中ではわかってるのに、
口から言葉が出てこない。
最近では緘黙という名前が付いている。

昔はまったく理解されなくて、変な子扱いだった。
友達のお母さんが「あの子と遊んじゃダメよ」という。
あの子はしゃべれない、可哀想な子。

なんだかうんざりで。
そんな自分も大嫌いで。
勉強はでき

もっとみる
今を生きる、慈しむ

今を生きる、慈しむ

今を生きる
今を慈しむ

と言いますが、これが私にはずーーっとずーーーっとわからないのです。
物事を丁寧におこなうということなのか。
集中するということなのか。
感覚を研ぎ澄ますということなのか。
その全部なのか。

私はいつも先のために生きているような気がします。
言い換えると、先の目的とか予定とか動機がなければ、とたんに意欲がなくなります。
家事に集中して丁寧にやるとか、食事に時間をかけて楽し

もっとみる
理屈ではない。

理屈ではない。

仲間の様子おかしい
それって
肌で感じる
「何か」だ

互いに
信頼できる仲
迷惑かけ合い
本音語り合い
大喧嘩して
叩き合った仲
噛みつき合ったり
髪を互いに引っ張り合い
先生たち困らせた

どんなに
悪ぶっても
ちゃんとわかる
こころは
そこじゃない

心の中の本音って
声に出さないのに
ちゃんと
心に伝わる

不思議だね
妙だよね

そういうのを
「妙音」と
云うんだって
おばあちゃまが

もっとみる
2024年1月の七ならべ

2024年1月の七ならべ

※ここでは、七音のフレーズのみで構成された詩形式を「七ならべ」と呼んでいます。
Xなどにあげたものを再掲します。

強張っている
手帳ひろげて
これからの日々
見渡してみる
計画なんて
気休めだから
こころのままに
記すしかない
ぼくのことばが
だれかの朝を
少しだけでも
彩れるなら
ぼくの宇宙が
破れてもいい
星のかけらに
もう惑わない
(2024年1月1日)

サイゼに行けば
ほうれん草の

もっとみる
わたしの「たまる」「処理する」

わたしの「たまる」「処理する」

長所を訊かれたら、言いやしないが
「情報収集能力」「データの分析能力」
たまる情報を取捨選択し、分析していく
それから戦略なりを立てる

仕事の話なら、前職の葬祭業では
ふらりと目についた仏壇屋に入り
価格はどこも似たり寄ったり
なので、どれだけの知識を従業員が持っているか
どんなアフターサービスがあるのか、聞いてくる

新設の霊園ができた、納骨堂がオープンした
お客の顔で、説明してもらい見学しな

もっとみる
登校は忍者のように、、、~ASD息子との日常~

登校は忍者のように、、、~ASD息子との日常~

みなさんこんにちは。発達障がいファミリー☆りんごです。
このページにお越しいただきありがとうございます!😄

息子のあーくん、いーくん、夫のうーさんがASD(自閉症スペクトラム)発達障がいです。

同じ立場の方々に共感してもらえたり、発達障がいへの理解が広まったらいいなぁと思い、発信しています。

小学校楽しかったですか?

私は元不登校児童。学校は大の苦手!でした(*_*)
明るく!元気に!ハ

もっとみる